西洋絵画の具材と技法
西洋絵画の具材と技法と言うホームページに、乾性油についての詳しい説明が載っていました。
ちょうど、黄変するアマニオイルの代わりになるオイルを探している時に出会いました。
結論から言いますと、値段や入手のことを考えると「紅花油」を一度試して見ようと考えました。
紅花油の説明はいかのとおりです。
サフラワーオイル
別称:紅花油、英語表記:Safflower Oil
リノール酸が主成分の乾性油で、性質はポピーオイルと似ている。黄変は少ないが、乾燥が遅く、耐久性も亜麻仁油に劣る。市販の油絵具では、白などの明色を練るのによく使われる。以前はポピーオイルが使われていたものだが、最近急速にサフラワーオイルに代わりつつある。特に欧米の絵具は圧倒的にサフラワーオイルが主流となっている(食料用に大量生産されているサフラワーオイルの方が安定して調達できるのかもしれない)。しかし、ポピーの代替だとしても、サフラワーがポピーに劣るという話は聞いたことがない。油脂の本に掲載されている脂肪酸の表によれば、ポピーよりも若干リノール酸の数値が大きく、またほんの僅かながらリノレン酸も含まれているため、もしかしたらポピーより堅牢かもしれない。
市販の白絵具を練るのに使われているのだから、現代の油絵具の影の主役とも言えるが、サフラワーオイルのみが単体で画材用として一般に販売されているのを見たことはない(少なくとも日本の画材メーカーの商品一覧には無い)。食用の紅花油はどこでも買えるが、酸化防止剤が入ってる可能性もあり、これを画材として使うのは躊躇われる。また、食用の紅花油はハイオレイック種と言って、品種改良によりリノール酸をオレイン酸に置き換えたものが登場している。オレイン酸はほとんど乾燥性はないので、試したわけではないが、乾燥しないかもしれない。昔は、サラダ油(混合油だが紅花油が含まれていることが多い)と顔料を混ぜると油絵具になってしまったものだが、最近はそうもいかなくなりつつある。