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違いから学ぶ

2020.10.16 04:52

https://botanicalog.net/archives/3267  【「サルオガセ」と「ウスネオイデス」の違いを通して地衣類に触れた】 より

なぜ「はげ山」なのか。それは、バイオマス資源[*01]として、雑木林の木々が使われていたから。だからこのような景色になっていたのでは…と、ネット情報をつぎはぎして探りました。

サルオガセという地衣類に出会う「ウスネオイデス」みたいな「サルオガセ」

で、ここからが本題。

その展示の中にブナ林の写真があったのですが、ブナの木に「わっさ~」とした物体が垂れ下がっている…。これってもしや「ウスネオイデス[*02]」?

あの、チランジアのウスネオイデスが日本にも!?と思いました。

これは「サルオガセ」。 が、解説にはその物体が「ウスネオイデス」ではなく「サルオガセ[*03]」であると…。

どうやらチランジアではなさそう。

とはいえ、チランジアに似た植物が日本にもあるんだ!と思い、若干興奮のまま帰宅。

急いで「サルオガセ」についてネットサーフィン。

北海道生物図鑑「ナガサルオガセ」

四季の山野草(サルオガセ)

植物記327【サルオガセ】

他にもWikipediaなどもみましたが、結論としてわかったことが2つほど…。

サルオガセについて知ったこと

以下、サルオガセについて知ったことの2つです。

サルオガセは地衣類で植物ではない。コケでもない。

植物ではないけれど、空気中の水分を吸って光合成をしている。

サルオガセという地衣類を知る

サルオガセは植物ではないみたい。

Wikipediaには、

サルオガセ(猿尾枷、猿麻桛)とは、「樹皮に付着して懸垂する糸状の地衣」(広辞苑)。霧藻、蘿衣ともいう。 ブナ林など落葉広葉樹林の霧のかかるような森林の樹上に着生する。その形は木の枝のように枝分かれし、下垂する。植物学上では、サルオガセ科サルオガセ属(Usnea)の地衣類の総称。日本ではおよそ40種類確認されており、世界では600種以上と言われる。

引用元:サルオガセ – Wikipedia

とあります。

そもそもサルオガセの属する「地衣類」とは、植物ではないらしい。

サルオガセは地衣類であるらしい。

Wikipediaにはまず、「しばしば外見が似るコケ植物(蘚苔類)と混同されるが、地衣類は菌類であって植物ではない。[*04]」という前置きがあって、

地衣類というのは、陸上性で、肉眼的ではあるがごく背の低い光合成生物である。その点でコケ植物に共通し、生育環境も共通している。

(中略)

菌類は光合成できないので、独り立ちできないのだが、地衣類の場合、菌糸で作られた構造の内部に藻類が共生しており、藻類の光合成産物によって菌類が生活するものである。藻類と菌類は融合しているわけではなく、それぞれ独立に培養することも不可能ではない。したがって、2種の生物が一緒にいるだけと見ることもできる。ただし、菌類単独では形成しない特殊な構造や菌・藻類単独では合成しない地衣成分がみられるなど共生が高度化している。

引用元:地衣類 – Wikipedia

とのこと。う~む、Wikipediaの解説だけだと、ちょっと難しい。さらにネットサーフィンしていると、

地衣類とは、菌類の仲間で、必ず藻類と共生しているという特長をもっています。菌類は、藻類と共生すると”地衣体” と呼ばれる特殊なからだを作ります。そして、地衣類を構成している菌と藻は、互いに助け合って生活しています。菌は藻に安定した住み家と生活に必要な水分を与えるかわりに、 藻が光合成で作った栄養(炭水化物)を利用して生活します。両者の共生関係は非常に密接で、地衣体の形態、生理機能、分布などは単独の生物と同じように遺伝します。つまり、あたかも独立した生物のように見えるというわけです。

引用元:国立科学博物館-地衣類の探究

と、比較的わかりやすく解説した記述も。

要するに、菌が作った家の中に藻がいて、その藻が家を支えるための食料を作り出している…ということ[*05]。

したがって、サルオガセは植物でもないし、コケでもない。

地衣類という部類に属する生き物のようです。

外見はそっくりだけれど、中身が違う。あの車みたいにね。

ここまで書いて、ふと気が付いたこと。

ウスネオイデスだろうが、サルオガセだろうが、空気中の水分を吸収し、光合成をして生長している点はほぼ同じ。

至極暴論ではあるものの、ガソリンで動く三菱アイと、電気で動く三菱アイミーヴみたいに、原理が違うだけであって、結果、共通している部分も結構あるじゃん…と。

だからといって、そこは電気自動車とガソリン車。

同じ分類にしたらきっと、いくつもの齟齬をきたすはずです…[*06]。

その決定的なものはやっぱり、サルオガセの構造的な違いだったり、花が咲かないことだったり…。

と、考えてみましたが、今の僕にはこのくらいしか見いだせない(笑)。

圧倒的に知識が足りない。

ややこしくしているのは外見だけじゃない!

それも、このウスネオイデス。

和名を「サルオガセモドキ」とか呼ばれている時点で、ややこしくしているような気もするのです(笑)。

また、ウスネオイデス側からしてみれば「なにがサルオガセモドキだ!向こうが俺の真似をしている!ならこっちゃあ、ウスネオイデスモドキって呼びたいね!」なんて、お怒りになられているかもしれません(笑)。

ということで、このサルオガセも一度は観てみたいと思う。

決定的な違いを探して、この目で確かめたい!そしてまた、地衣類にも若干の興味が…。ただちょっとパンク状態(笑)[*07]。

落ち着け~!

ひとまず、地衣類はハシの方へ置いておきます…(汗)。

追記

地衣類の展示会!?

地衣類のことをもっと知りたくて、こんな展示会へ行ってまいりました。

地衣類は意外と人間の生活に入り込んでいる…。

そんなことを目の当たりに…!!

「地衣類―藻類と共生した菌類たち―」展へ。身近な地衣類の低認知度を目の当たり!?

国立科学博物館で開催中の「地衣類―藻類と共生した菌類たち―」へ。コケでも植物でもない、地衣類。地味でマイナーな展示でしたが得るものが多く…。