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二期会七十周年記念の第一弾ワグナー新制作オペラ『タンホイザー』はパリ版

2020.10.18 01:05

【芸能報道】 令和三年二月十七日・十八日及び二十日・二十一日に東京・上野「東京文化会館」にて東京二期会(理事長:清水雅彦)は、創立七十周年記念公演シリーズの皮切りとして新時代のリヒャルト・ワーグナー(癸酉)のオペラ『タンホイザー』新制作を上演する。


今回は仏・国立ラン歌劇場と提携して世界的演出家キース・ウォーナー(丙申)による新制作公演。本公演で「バイロイト音楽祭」の常連指揮者アクセル・コーバー(庚戌)が初来日を果たす。  


東京二期会は四年に創立七十周年を迎える。これに伴い、三年から三年に亘って「二期会創立七十周年記念公演」シリーズを展開。第一弾が『タンホイザー』。 同作は、昭和四十一年に二期会が手掛ける最初のワーグナー作品として公演し、これまでに四回取上げてきた。二十二年振りの公演となる今回は、テノール・片寄純也(「パルジファル(二〇一二)」題名役)やソプラノ・池田香織(「トリスタンとイゾルデ(二〇一六)」題名役)を始め、定評あるワーグナー歌手と共にオーディションで選ばれた新しい才能が本公演でデビューする。


『タンホイザー』は、ワーグナーの代表作の一つ。台本は、ドイツに伝わる中世の伝説を本にワーグナー自身が創作。純粋な愛と官能の愛との間で葛藤する騎士タンホイザーが、苦しみの末に恋人であるエリーザベトの純粋な魂に救済される物語。魅力は、圧倒的なワーグナーの音楽の力。壮麗なオーケストラと合唱による「大行進曲」や重厚で荘厳な「巡礼の合唱」、詩人ヴォルフラムが歌う抒情的な「夕星の歌」等と数々の名曲によりドラマが展開していく。

今回は、より豪華な「パリ版」に準拠。


 初来日の指揮者コーバー(写真上)は、昨年にウィーン国立歌劇場にて「ニーベルングの指環」を指揮し、喝采を浴びた。世界中のワグネリアンから賞賛を受けるマエストロの一人。『タンホイザー』は平成二十五年にコーバー自身がバイロイトにデビューした時の演目。掌中に収めた作品をもって、読売日本交響楽団と共に雄大な音楽を届ける。


今回の公演は仏・国立ラン歌劇場との提携公演。ラン歌劇場とは、一昨年に共同制作により宮本亞門演出の黛敏郎作曲オペラ「金閣寺」を制作。ラン歌劇場とは良好な協働関係を続け、令和四年には、共同制作による宮本亞門演出ワーグナー「パルジファル」の東京公演も予定している。今回の『タンホイザー』は、ロイヤル・オペラ・ハウス「ワルキューレ」や新国立劇場での「トーキョー・リング」等のワーグナー作品の斬新な演出で、世界中の注目を集める演出キース・ウォーナー(写真上)による新制作。平成二十五年にフランスで世界初演された舞台が、日本に初上陸する。


画像:㈶東京二期会