モダンってなに?
2016.08.02 15:35
ウォーホルのモンローのスクリーンが表紙の古い図録。
多種多様な20世紀現代美術の文脈を知る上での教科書のような貴重な本。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B008WZ3VDS/
「モダンってなに?」は、ニューヨーク近代美術館(TheMuseum of Modern Art, NEW YORK, 以下MoMA)コレクションから約250 点の絵画、写真、映画、デザイン、および建築作品を紹介する展覧会です。19 世紀末から現代にいたる近代アートの流れを一貫した説明でつづる本展は、森美術館2004 年度の重要な展覧会といえます。キュビスムとシュールレアリスムを頂点とする芸術運動のヒエラルキーを確立した「近代アート」の考え方はその後、30 年以上にわたる世界のアート、文化、政治、社会の激変によって重要性が薄れ、時流から外れたものとなりました。現在、近代アートは現代と関わり合いのない歴史上の一思潮とみなされがちです。そして「現代アート」という新しいカテゴリーに置き換えられようとしていますが、その関係は明白ではありません。 本展は過去と現在の新たな物語を作るべく、「近代」と「現代」の関係を探ります。19 世紀末から「近代」という言葉には多様な意味が含まれてきましたが、美術史上ではこのことが無視されてきました。森美術館ではアート、デザイン、建築のカギになる作品を紹介しながら、120年前の美術や文化が今日の我々にとっても同じように大切であること、そこには連綿と続く根源的な要素があることを示します。