殿塚・姫塚発掘イケメン3人組
イラストの真ん中の人(現在80代後半)がくれた、はにわ博物館の企画展図録『はにわと共に生きる町』を読んで、かっこいい人がいっぱい出てきたので描かせていただきました。
芝山町(正確には隣の横芝光町)にある殿塚・姫塚の2つの古墳は、1956年に発掘が行われ、芝山町に博物館ができました。
芝山仁王尊の濱名住職は、「古代への憧れの実現」、また「人間性の失われつつある」現代社会に対する「その昔、豊かに輝いていたであろう人間性の再現」から、発掘をお寺の文化事業として行おうと決めました。学術的、技術的な面から発掘をリードしたのが、早稲田大学の滝口教授。
一冊読み終えて、特に滝口教授が大好きになりました😍
何がイケメンって、発掘に対する熱意!
地元の住民たちに発掘への協力を呼びかけ、地元に博物館を作りはにわを展示することにしたのは、「文化財の価値が地元住民に理解されなければ、それを守り活用していくことはできない」という滝口教授の信念に基づいたものでした。
(参考・平成24年度企画展図録 はにわと共に生きる町 ー殿塚・姫塚古墳調査の過去・未来ー 芝山町芝山古墳・はにわ博物館、芝山はにわ博物館(芝山仁王尊観音教寺)、早稲田大学文学部考古学研究室)
読んでいて、次々と珍しいはにわなどが出てくるのに対する興奮がよく伝わってきました。今となっては「芝山→はにわ」は当たり前のようになっているかもしれませんが、多くの人のこれだけの努力があって、芝山町ははにわの町になったんだというのがよく分かりました。
はにわや古墳にあまり興味がない人でも、それらを作った人々の豊かな発想力、はにわの作成にに影響したいろんな地理的・文化的要素、古代の人々の助け合う力や絆、そして、戦後間もない頃に町の誇りのために努力に努力を重ねた人たちの姿に、何かを感じないではいられないと思います。
滝口教授は、すっごく素敵な言葉をのこしています。「學門もひとりよがりになつてはいけない。できるだけ多くの方々に理解していただきたい。その方々の心のうるおいになることができればその方が望ましい」(参考・同上)
マニアだけのものにするなんて、もったいない!
はにわを通して、この町の文化を通して、できるだけたくさんの人が幸せになってほしい!
私も心からそう思います☺️
芝山町にとって、はにわが当たり前になってしまっている今こそ、町に住む私たちがそのすごさを思い起こし、未来に伝えていくことが大切です。
微力ながら、私にもできることがあれば何でもやっていきたいと思います。
イラスト…
掘り出された少女はにわを調べる滝口教授(左)
はにわを掘り出した地元の青年(中)
“しめしめ”してる芝山仁王尊の濱名住職(右)
ハンサムな3人に囲まれてちょっと戸惑ってる?少女はにわ(滝口教授の手の中)