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Booking.comがアクティビティ市場に参入した理由

2016.12.07 22:00

少し前になるが、Booking.comが「Booking Experience」というアクティビティ予約ができるアプリをテストしはじめたというニュースがあった。

Booking.comはこれまで宿泊予約ひとすじで事業を展開してきており、サイトを見ても下の方に申し訳程度にグループ会社のリンクが設けてあるぐらいで、世界最大の旅行予約サイトであるExpediaのような総合的な旅行予約サイトとは一線を画してきた。


そこで宿泊の次に手がけるのがなぜアクティビティツアーなのか。


Booking.comは各国に仕入れの支社を置き、多数の仕入れ担当者を保有している。ホテル以外にも民泊の施設などにも手を広げており、到着地の受け皿を増やしている。これらの宿泊の仕入れ担当者を利用して現地のアクティビティ業者の仕入れをすれば既存のリソースが利用でき、シナジーがあるのではないかと推測する。

また、海外旅行と旅行先でのツアーやアクティビティは親和性が高い。ユーザーが宿泊予約と関連性をもって利用する可能性が高い。

関連性という意味では必ず利用するという意味で航空券のほうが親和性は高い。ただし、航空券は販売の利幅が非常に小さい。

一方のアクティビティは同業のViaterやGetYourGuideのコミッション(手数料)を参考にすると20〜30%と非常に高い商材になっている。また、旅行期間中に複数回、複数人が利用することが期待できるため、利幅が大きくなるのではないかと推測される。


1.既存のリソースを利用して商品仕入ができる

2.Booking.comユーザーの利用親和性が高い

3.利幅が大きい

このあたりが宿泊の次にアクティビティ・ツアーを手がけることになった理由ではないかと推測する。


日本でもアクティビティや現地ツアーの商材を自前で集め始めたら海外からのトラフィックがある以上脅威的だ。一方で日本のプラットフォーム事業者としてはBooking.comに売り込むチャンスでもある。既に動き始めているのだろうか。