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二十四節気ヨガ 「寒露 蟋蟀在戸」

2020.10.17 13:24

寒露 蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)

※写真はかまきりです。

秋の虫達が戸口でなく頃、きりぎりすはコウロギの事だとも言われています。

イソップ童話の「ありときりぎりす」も戸口で悲しげに鳴く虫の声から生まれたのでしょうか。

この「ありときりぎりす」のお話ですが、結末が色々なバージョンがあります。

またきりぎりすではなく「ありとせみ」「ありとこがねむし」という話もあり、こちらの方が原作だそうです。

気になって図書館に調べに行ってみました。

小学一年生向けのイソップ童話では、ありは夏の間歌って遊んで暮らしていたきりぎりすを諫めながらも食べ物を分けてあげるという結末でした。

困った人は助けてあげようという日本人らしい優しい教訓ですね。

我が家にあった古い児童文学全集や、図書館の古いイソップ童話全集では、

「夏の間、歌って遊んでいたのなら冬は踊って暮らせばいいじゃないですか」

と皮肉って見捨てるというちょっとこわい結末です。これは「ありとせみ」というお話も同じでした。

「ありとこがねむし」ではやはり見捨てるのですが教訓として、

「人間も景気のよいときには十分に備えをしておかないと、いったん不景気になれば貧乏になります」

と何とも現実的な教訓で締め括ってありました。

また、ありに皮肉を言われたきりぎりすが

「もう歌うべき歌はすべて歌った。ありさん、僕の亡骸を食べてください。」

という最後きりぎりすの生き様を語る結末もあるそうです。生きている時間の使い方、それぞれの生き方を考えさせられますね。


季節は足早に進み、私たち人間もいよいよ冬の備えをする頃です。

我が家でもこたつと石油ストーブを出しました。体も冬への備えが必要ですね。

ヨガの練習を継続することは、体に元気を蓄積して、病気にならないように備える、

また病気になっても軽く済むような体力をつけることができます。

人間の一生を春夏秋冬で例えると春は生まれてから青春期、夏が青年期、秋は老後に向けて蓄えるべき中年期、冬が老年期。

一年では次の春のまた生まれ変わる時期に向けて冬はじっくりと育てる期間ですね。

秋に蓄えたものが冬に熟成されきっと次の春に大きく花開くことでしょう。



今回お伝えするヨガのポーズは

「プラサーリタ・パードッタナーサナ」ピラミッドのポーズです


立位で行う開脚前屈に腕も後ろ手で組み親指橈骨側を伸ばします。

足の背面から腰にかけて、足の内側も心地よく伸ばせます。

上半身の力を抜く事でその重みを利用して足腰を伸ばします。

膝は緩めても大丈夫です。

腕は橈骨側、秋の経絡、肺大腸経が伸びて気の通りも良くなり、

体に良い気を蓄え、これからの季節の備えにもなります。