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旅の記憶。

ひとり旅5日目。思い立ってシエナ日帰り旅行

2016.08.03 12:49


思いつくまま、気が向くままに過ごしたフィレンツェ。さて、帰国を明日に控えたひとり旅4日目はどんなふうに過ごそうか……。ホテルのラウンジのライブラリーで決めかねていると、カナダ人のカップルがやってきました。新婚のようでとても仲良しなふたり。


仲良しカップルからすすめられたのが、フィレンツェから1時間半ほどの「シエナ」という街へのショートトリップ。フィレンツェのような派手さはないけれど、中世の街並がそここにあるわよ!という一言が決め手となり、明日はシエナまで日帰り旅行に出かけることにしました。

そうと決まれば、早速部屋に戻って、念のために持参した「地球の歩き方」をチェック。世界遺産にもなっている「カンポ広場」がメインスポットのよう。

観光地をあちこち回るよりも、ひとつの街に腰を据えてゆっくり過ごすのがわたしの旅スタイルではありますが、1時間半ほどで違う街に行けるというのは魅力。東京から鎌倉あたりに出かける感覚なのかな?


シエナまでの移動方法は、バスと電車があるようです。バスのほうがわかりやすいという理由で、わたしはバスを利用。実は「刻印機」というものを使ってみたかった(笑)。

フィレンツェのバスターミナルは、駅の裏手にありました。サンタ・マリア・ノヴェッラ教会のiPOINTに沿って進むと、写真のような入り口があります。周囲にはバスもなく、本当にここ?と不安でしたが、入ってみると……。

あったあった。8時半と、イタリアにしては早い時間なので、バスも人もまばらです。

チケット売り場と待合室はこんな感じ。電光掲示板にはバス停の番号と発車時刻、行き先が表示されています。待合室には売店もあるので、コーヒーを飲んでのんびりバスの発車を待ちます。

ちなみに写真に移っている青年は、修復士の卵さんなんですって!シエナはいいよぉ~、カンポ広場はさいこうだよぉ~みたいなことを言っていたような。。。

切符の買い方はとっても簡単。 窓口でシエナ行の往復切符を買うだけ。 「ウン ビリエット ペル シエナ ペルファヴォーレ」 「アンダーテ エ リトールノ」 文法もあったもんじゃありませんがこの単語で通じました。

切符を購入したら憧れ(?)の刻印機に差し込みます。バスの車内にもありますが時々壊れていることもあるようなので、ターミナル前の刻印機でガチャリ。帰りも同じ要領で刻印をします。ちなみに往復といっても切符は同じものが2枚でした。


定刻通り出発したバスの車窓からはのどかな田園風景が。空が高い!1時間半のバス移動を利用して、スマートフォンでシエナについておさらい。

ちなみに、わたしは海外に行くときはいつもWi-Fiルーターをレンタルします。日本よりもWi-Fiスポットが充実している海外ですが、不安定だったり遅かったりするのがストレスで……。手のひらサイズなので持ち歩きにも便利です。

あっとうまにシエナに到着。グラムシ広場はバスターミナルになっており、帰りも同じバス停からフィレンツェ行のバスが出ます。おおよそ1時間に1本の割合で出ていますが、一応帰りのバス時刻をチェックしておくと安心ですよ。



バスを降りるとほとんどの人がカンポ広場を目指すので、人の流れに沿って歩けば大丈夫!ゆっくり歩いているうちに、この街にすっかり魅了されていることに気がつきました。


あえて迷子になりたくなる、こんな小径がいっぱい。中世の街がそのまま今も息づいています。

パントマイムかな?街角のアーティストたちも絵になります。


こちらはミュージシャン。


やがて見えてきたのが「カンポ広場」。ゆるやかに傾斜した広場には寝っ転がってくつろぐ人の姿が。 周囲を中世の建物で囲まれたこの世界一美しい広場。 なんってステキなのぉぉぉ!!! わたしも寝っ転がってみました。

次に目指すのは、シエナのドゥオモ「カテドラーレ」です。美しいファザードとストライプの装飾が印象的。ミラノやフィレンツェとはちょっと違っておもしろい。


シエナのドゥオモにも共通券がありました。 大聖堂、洗礼堂、付属美術館、クリプタ(地下聖堂)の入場券はセットになった「OPA SIP ASS ALL iclutive」12ユーロがお得です。 待ち時間もなく、すいすい入れますよ~。 共通パスの販売は付属美術館の入り口で購入できました。


中に入ると、やっぱりしましま。

そうそう、こちらの売店には、オリーブ製品の専門店がありました。ハンドクリームやリップクリームなど、フィレンツェで買うよりもかなりお得です。


さて、おなかが空いてきました。時計をみるとまもなく1時。得意のおいしいものアンテナを頼りにうろうろとシエナの街を散策。そこで見つけたのがOsteria del Gustoです。

ランチセットはブルスケッタ、ラグーのニョッキ、お肉までついて18ユーロとは良心的。かなりボリューミーですが、ぺろりとおいしくいただきました。

お料理については当サイトの [番外編 フィレンツェの「おいしいもの」たち]で詳しく紹介しているのでそちらを御覧くださいませ。


午後3時。日が暮れる前にフィレンツェに戻るためにはこのあたりがリミットかな。今朝降り立った時と同じ、グラムシ広場へ向かいます。

バイバイ、シエナ。次に訪れるときはシエナ滞在も悪く無い。


ミケランジェロ広場からの眺望

フィレンツェに戻り、まだ明るかったので、ミケランジェロ広場を目指すことにしました。展望台にもなっていて、フィレンツェっ子のデートスポットになっているみたい。

もう少し早い時間なら、のんびり散策をしながら向うこともできるのですが、せっかく駅にいるのでそのまま駅からバスにのることにしました。フィレンツェでは、ATAFというバス会社が市内を循環しています。チケットは、バスの中でも購入できるとのことですが、ここは確実さを優先して駅正面のタバッキで購入。チケットは、通常、1枚が90分利用できる「Biglietto 90 minuti」が €1.20。 乗車の際に刻印し、それから90分利用できる券です。ミケランジェロ広場でどれだけ過ごすか決めていなかったので、時間に焦らないためにわたしは往復分を購入しました。

サンタ・マリア・ノヴェッラ駅からは12番のバス停から乗車。帰りはミケランジェロ広場前の道路を渡って13番のバス停から乗車しました。

バスの車内はこんな雰囲気。そうそう、乗車時は車内の刻印機で刻印をお忘れなく。

ホテルに戻るころにはすっかり日が暮れたフィレンツェの街。ドゥオモもライトアップされて幻想的な光を放っています。

さぁ、明日は帰国日。名残惜しいなぁ。