【ワールドスタンダード】が、10年ぶり12枚目となるオリジナル・フルアルバムをリリース。
ワールドスタンダードが、10年ぶり12枚目となるオリジナル・フル・アルバムをリリース。
ワールドスタンダード/モンド・ミュージック/ソギー・チェリオス……
デビュー35周年を迎えた鈴木惣一朗、初のヴォーカル・アルバム『色彩音楽』
35年の活動のなかで、アシッド&トラディショナル・フォーク、南米音楽、トーチ・ソング、ミニマル、サイケデリア、室内楽、民族音楽まで、たくさんの水脈から吸収したワールドスタンダードという樹木が、2019年から2020年へ、いくつかの季節と世界の変容をへて実らせた音楽。
イラストブック型パッケージのアートワークは全て、気鋭のイラストレイター/グラフィック・デザイナー横山雄によるもの。
40ページに及ぶ冊子は、アルバムの楽曲にインスパイアされた描きおろしイラスト、鈴木惣一朗によるエッセイや各曲コメントなどを収録。デザインの細部にまで創意工夫をこらし、紙の質感にも拘った作品。
<鈴木惣一朗・アルバムに寄せて>
「このアルバムは、2019年の秋から2020年の秋に向けて、目黒のあるスタジオが空いている時間に、ぽつりぽつりと、音楽仲間たちと共に作られた。制作当初は、柔らかい気持ちだったけれど、月日が経つと共に、それは、ささくれていった。
今まで経験したことのない閉塞感が世の中を包み込み、街を歩く人々の口元は、布で閉ざされ、噛み締められた。だから、ぼくはギターを手にしたし、次々と歌を作った。音楽のことだけを、考えていたかった。
目指す音楽は、すべてを削ぎ落とした、真っ白なキャンバスのような世界。そしてアルバムは、誰にも聴かせたくないくらい、ぼくは何度も何度も聴いてしまった。だから、もう聴くことはないだろう。つまり、このアルバムは<あなただけのものだ>ということ。
朝焼けや、夕焼け、真夜中に聴いて欲しい。ぼくがそうしたように、ひとりで、ひとりきりで聴いて欲しい。そして、こんな風に思う。それぞれのこころに、この音楽は何色に聴こえるだろうか、と。
赤、青、黄色、緑、灰色、黒、白‥聴くたびに、その色は変わるはずだ。それが『色彩音楽』の世界なんです。お楽しみください。」