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退屈と惰性と 改

トランスフォーマー GIGAWATT レビュー

2020.10.24 04:15

 今回のレビューは、トランスフォーマー より、

“【バックトゥザフューチャー35周年記念コラボ商品】トランスフォーマー GIGAWATT” です。


 トランスフォーマーと、映画 “バックトゥザフューチャー” 、ともに今年35周年を迎えた両作品の記念コラボアイテムが発売となりました。


 これまでも、ディズニーやスターウォーズ、ストリートファイターなど様々なコンテンツ、キャラクターとコラボしてきたトランスフォーマー。

 今回はSF映画の金字塔、バックトゥザフューチャー(以下、BTF)とのコラボということで、ビークルモードは作品の代名詞でもある車型タイムマシン “デロリアン” 、そしてロボットモードはその開発者である科学者、“ドク” こと “エメット・ブラウン博士” がモチーフになっています。

 しかもただの記念碑的コラボアイテムには留まらず、新たなキャラクターとしての設定が作られているようで、海外ではコミック展開もあるとか。

 日本での発売決定後しばらく経ってから、公式Twitterでは予約解禁のカウントダウン的に毎日投稿がされるなどの盛り上がりを見せました。

 しかし肝心の予約解禁日・・タカラトミーモールでは日付が変わると同時に受け付けが開始されたものの、およそ一時間ほどで受け付けが終了となってしまいました。

 僕はスマホにモールの公式アプリを入れており、その日そのときもたまたまスマホを弄っていたところに通知が来たので、脊髄反射的に予約することができたのですが、さすがに不意打ちに近いと一部不満の声もあったようです。

 ただすぐに2次受注が開始(発送は翌年2月)され、サイバトロンサテライトでの直接販売もされるということ(それについては最初から告知されていたのかどうか知りませんが・・)で収拾はついた(?)もよう。

 実際、発売日当日に店舗で普通に購入できた(事前予約も可能だったよう)という話も多数聞けたので、転売ヤーだけを喜ばせることことにはならなかった・・のではないかと信じたい、です。


 個人的には、こういったコラボアイテムの購入はディズニーレーベル以来となります。

 それでは、レビューしていきます。


パッケージ

 懐かしいG1スタイルのパッケージにまず涙腺が・・

 中身が見える仕様やロゴ、イラストなど、当時を思い出します。

 向かって右側面には初めてデロリアンが登場するシーンが描かれており、そのときにコンテナが開くイメージの再現なのか、こちらは蓋が上から開くようになっています。

 深い愛とこだわりを感じます。

 なお、左側は普通に横向きに開きます。

 裏面には4ヶ国語による簡単な解説とテックスペックが。

 箱自体はシージなどと同じ世界共通仕様で、裏面の下側に日本語の注意書き等が書かれたシールが貼ってあるいつもの感じ。

 なお、キャラクター名の “GIGAWATT” の発音をカタカナ表記にすると “ギガワット” となりますが、BTFというと日本的には “ジゴワット” のイメージが強いため(笑)、日本版でも商品名はあえて英語表記の “GIGAWATT” としたそうです。

 好きに呼んでくれ、ということですね。

 どのみちジゴワットとは読めませんけどね(笑)。


ロボットモード

 シージ サイドスワイプ(およびレッドアラート)のパーシャルとなりますが、外装を中心に半分以上のパーツが新造されています。

 外見上パッと見で共通とわかる部分は、肩を除く腕部と、腰部から太腿、それから足くらいですね。

 プロポーションについてはほぼ基型のままなので、ちょっとずんぐり体型です。

 カラーはほぼシルバーとブラックのツートンですが、ビークルモードで外装となる部分は塗装されています。

 表面は独特のざらついた仕様になっていますが、これは塗装が荒いのではなくそもそもパーツにそんなディティールが施されているため。

 まるで木製の玩具のような手触りが新鮮です。

 背面は変形パターンの変更とビークルモードでのギミック再現もあり、ガルウイングが開いた状態になっており、これが翼のようでなかなか格好いい。

 脚部のごちゃごちゃしたディティールもよいですね。


 では、各部をピックアップ。


 頭部は新造です。

 全体の輪郭は基型のサイドスワイプやアラートに似た雰囲気はありつつ、フェイスはデロリアンに乗るときにゴーグルを着けるドクをイメージしたものになっており、独特の雰囲気があります。

 なんとも気難しそうに結んだ口許なども、少し若々しい印象はあるものの、ちゃんとドクに見えます。

 今にも青野武さんの声で喋ってくれそう。

 胸部には次元転移装置 フラックス・キャパシター(クリアパーツ奥の三つ叉のパーツ)と時間表示器 タイムサーキット(その下のデジタル表示)が再現されています。

 僕の手許に届いたものは残念なことにフラックス・キャパシターの塗装が一部剥げていました・・

 一方で、タイムサーキットのデジタル表示のプリントは非常にクリアです。

 上から順にBTF3作品でタイムトラベルした時代、時間が表示されてるんですね。

 やはり愛に溢れている・・


 パーツを引っ繰り返すことでフラットな胸部にすることもできます。

 ジョイント部分でちょっと顔が隠れてしまいますが・・

 あと、このジョイントのロックがけっこう硬く、表面にクリアパーツが使われていることもあって、割ってしまわないかと初回変形時はヒヤヒヤでした。


ビークルモード

 DMC-12 デロリアンをベースに改造された車型タイムマシンにトランスフォーム。

 僕、デロリアンはずっとこのタムマシンの愛称だと持ってました。基になった車の車種名だったんですね・・

 ロボットモードでも特徴的だった外装パーツのざらざらとした質感がより際立ち、なんともレトロな雰囲気です。

 なお、とくにライセンスは取得されていません。

 一方で、わかりすく改造された車体後部の改造部分には露出した小型原子炉や大型化した排気口(スラスター?)、各種コード類などのメカメカしいディティールがみっしり。前半部分とのギャップもまた楽しいです。

 当然、細かく塗装もされ、ナンバープレートもちゃんと再現されています。

 ガルウイングタイプのドアは実車同様に展開が可能になっていますが、内部にはロボットモード時のパーツが詰まっているため、フィギュアなどを乗せることはできません。

 基本的な変形パターンは基型を踏襲しており、非常に気持ちよく、カッチリ変形できます。


 タイヤはすべて水平に倒すことができ、第2作でのホバー飛行(ホバー・コンバージョン)形態の再現が可能です。

 底面にはスタンド対応の3㎜穴(ロボットモードと共用)もあります。

 また、フラックス・キャパシターとタイムサーキットはビークルモードでも露出させることが可能です。


付属品

トロリーポール

 映画第1作のクライマックスで落雷からタイムトラベルに必要な1.21ジゴワットの電力を得るため車体後部に取り付けられたフック付きのポール。

 軟質素材製で、うちに来たものは若干左右に捩れていました・・

 車体への取り付けは(たぶん)3㎜軸になります。

 ロボットモードでは、ポールなかほどにある5㎜軸で肩や前腕に取り付けたり、

本来の仕様ではありませんが、手に持たせることも可能です。

 なんか、釣り竿っぽいな・・(笑)


ミスター・フュージョン

 第2作において取り付けられた、クラップスの電動コーヒーミルを改造した家庭ゴミなどを燃料に発電する超小型の核融合炉。

 非常に小さなパーツですが、ちゃんとロゴがプリントされている手の込みよう。

 恥ずかしながらBTF、3作全部1回以上は見てるはずなのに、このあたりのこと全然覚えてなくて、最初にこれ見たときは、なんだろうこれ? タバコかな? と思ったり・・(笑)

 ビークルモードでは、車体後部の円形ディティールにはめ込むように取り付けるのですが、あまりカチッとはまってくれず、すぐにポロリします。


ブラスター

 ロボットモードでの手持ち武器ですね。正式名称があるのかどうかわからないので、とりあえずよく聞く名称で。

 とくに劇中のなにかがモチーフというわけでもなさそうです。

 砲口部分は5㎜穴になっています。

 後部、あるいは上部にミスター・フュージョンを取り付けることが可能。どちらもかっちりはまります。

 ただ、後部に付けた場合はグリップを深く持てなくなります。

 ビークルモードではボンネット裏に収納できます。


比較画像

 基型となったシージ サイドスワイプ、レッドアラートと。まずはロボットモードで。

 胸部(ボンネット)が大型したことで、すんぐり具合が増してしまったGIGAWATTさん。

 でも、顔は若干小顔になってますね。


 背面も。

 文字通りウイングに見えるガルウイングとメカディティールがぎっしり詰まった脛裏のおかげで、かなり印象が変わりました。


 ビークルモードでも。

 思っていた以上に形状が変わっています。

 というか、一見しただけではパーシャルだと気付けないかも。

 まぁ、サイドスワイプ、レッドアラートはサイバトロンモードのSFカー、対するGIGAWATTはあくまで実車モチーフですからね。

 車体全長が伸び、後輪の位置も変わっています。

以下、画像

 総じて出来のいいシージアイテムのなかでも、トップバッターとしてシリーズのポテンシャルを見せつけてくれたサイドスワイプのパーシャルということで、その可動性能の高さは保証済み・・なのですが、膝裏のみ新規造形のスラスターパーツが干渉するため、60度ほどしか曲がらなくなってしまいました。

 これが限界なので、立て膝もできません。

 ほかはとくに問題なく動いてくれます。

 腕は基部のロックを外すことで後ろ向きに反らせることが可能。

 スタンド対応穴は腰裏にあります。


 パッケージイラストのイメージで。

 ゴーグルを上げ、腕時計で時間を確認するドクの姿が思い浮かびます。

 欲を言うと、ゴーグルの展開ギミックや、前腕に時計っぽいディティールが追加もあってほしかった・・


 肩のダボ穴はそのまま残っているので、サイドスワイプの武器を取り付けることも可能。

 ついでにレッドアラートの銃も借りて。

 ガルウイングの内側にも5㎜穴があるのですが、腕と干渉しやすいのでイマイチ活かせません・・

 付属品がマウントできるくらいかなぁ。


 ビークルモードにして、映画3作それぞれのイメージで。

 第1作。

 時計塔への落雷を利用してのタイムトラベル。


 第2作。

 2015年では一般的なサービスとなっていたホバー・コンバージョン。

 なお、リアル世界は現在2020年ですが、いまだサービスが開始されたという話は聞きません・・


 そして第3作。

 自走不能となったデロリアンを、蒸気機関車に押させてのタイムトラベル。

 すでに多くの人がやっているだろうごっこ遊びですな。

 友情出演:アストロトレイン


 以上、“バックトゥザフューチャー35周年記念コラボ GIGAWATT” でした。


 これまでのコラボアイテムには完全新規のものもあったので、既存アイテムのパーシャルということにがっかりした人も少なからずいたのではないかと思います。

 しかし、もともと完成度の高いシージ サイドスワイプを基型にしているだけあって構造には非常に安心感がありますし、なにより基本構造以外の部分にコストをかけられたゆえのこの仕上がりという気もします。

 もちろん、外像部分はほぼすべて新規でデロリアンを忠実に再現し、さらにフラックス・キャパシターなどの本来車内にある装備までロボットモード時に露出させるなど、外せない要素はしっかりデザインに落とし込まれています。

 さらに海外でのコミック展開やパッケージ裏面に書かれたテックスペックなど、ただのコラボアイテムに留まらず、トランスフォーマーとしての設定もちゃんと作り込まれているようで、バックトゥザフューチャーとトランスフォーマー、双方の愛に溢れていて、どちらのファンにも受け容れてもらえるアイテムになっているのではないかと思います。

 デラックスクラスで付属品がそれほど多いわけでもないのに、定価5500円(税込み)と少々お高くはありますが、それだけの価値は十分にあります。

 初回版が変えなかった人も、まだモールでの2次受注が(2020/10/28締め切り)ありますし、少し待てば確実に手に入に入る方法はありますから、間違っても転売ヤーからは買わないでいただきたいと思います。


 折しも本日は同じくタカトミが手がける新シリーズ、ボトルマンの発売日ですが・・なかなかに荒れているようです。

 こういったことはいい加減、メーカーも店舗もなにかしら対策をとってくれんとにはなぁ・・

 おかしな値段で普通に出品できるフリマサイトも問題ですが。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。