「旅の記憶」展 コンセプト Overlap of the Memories...
2020.10.22 15:38
旅の記憶は、美化されたり場所や時間が入れ替わったり、どんどん曖昧になっていきます。
ぼくは そんな曖昧に上書きされた印象こそが むしろ本当の旅の記憶だと思います。
貼り重ねて描くのは、それを表現したいからです。
2002年に一年間の世界一周に行ったとき、世界各地の紙くずを貼ったスクラップブックを作りました。貼付けた重なりを眺めると、旅情がオーバーラップしてきます。
約20年、旅行に行く度にいつもスクラップブックを作り、30冊ほどになりました。
旅先のいろいろをコラージュし、感じたことを書きとめ、絵も描きます。
帰ってきてから写真を貼ることもあります。
スクラップブックは日数や訪問先にあわせて自作します。そのときから旅が始まる、その感じが好きなのです。
今回の展示では、いろいろな「旅の記憶」をコラージュして作品に表現します。
過去の絵と新しく描いた絵、別々の時期のスクラップブックや紙くずを再構成、オーバーラップさせていろいろな作品に表現します。
20年間のスクラップブックの現物も閲覧できます。
↑ 旅の「のり貼り」スクラップブック 展 展示風景より (2013年/青山 BOOK246)
この展示を見たみなさんが いつかまた旅に出たくなったり、思い出を振り返るきっかけになると とてもうれしいです。
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