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孔雀明王

2020.10.23 08:06

https://www.butuzou-world.com/dictionary/myouou/kujyakumyouou/  【孔雀明王】 より

孔雀の背に乗る優美な姿、怒れる明王の紅一点

孔雀明王(くじゃくみょうおう)とは?

語源は「偉大なる孔雀」の意味で、インドの国鳥でもある孔雀が神格化され仏教に取り入れられました。インドでは元々は女神でした。そのため、仏母大孔雀明王菩薩とも呼ばれ像容も女性的にあらわされます。

古代インドでは毒蛇は煩悩にたとえられており、毒蛇を捕らえて食べる孔雀が災いや苦痛を取り除いてくれると考えられていました。また孔雀が雨季の到来を告げることから、恵みの雨をもたらす吉鳥ということで大変尊重されました。孔雀が仏教に取り入れられてからも雨乞いの儀式に用いられました。また煩悩や苦悩、恐怖などを追い払って幸福をもたらす明王として信仰され、人気を集めました。

ご利益

雨乞い、息災延命、災難除去のご利益があるとされています。

孔雀明王(くじゃくみょうおう)の像容

最も特徴的なのが孔雀の背中に乗っていることです。明王の中で唯一怒りの形相ではなく、慈悲を表した女性的な菩薩姿をしています。そして4本の手が一般的で、他の明王とは違い武器を持っていません。

有名寺院と像

・和歌山県:金剛峯寺

・奈良県:正暦寺

孔雀明王(くじゃくみょうおう)の真言

オン・マユラ・キランデイ・ソワカ


http://www.reihokan.or.jp/syuzohin/hotoke/myo/kujaku.html 【仏に関する基礎知識:孔雀明王(くじゃくみょうおう)】 より

重文・孔雀明王像 金剛峯寺孔雀明王は、両翼を広げ尾を光背のように展開した孔雀の背に乗る姿の明王です。

不動明王や愛染明王のように怒りをこめたきびしい忿怒相の表情ではなく、慈愛をこめた慈悲相といわれるやさしい顔で、他の明王とは異なった姿で表現されています。

日本ではあまり一般に信仰されてはいませんが、明王の中でも最も早くインドで成立していたのがこの孔雀明王です。日本でも既に奈良時代には祀(まつ)られていたようで、孔雀明王菩薩・摩訶摩由璃菩薩ともいわれ堂に安置されていたようです。

孔雀明王は、孔雀が美しい姿をしながらも人間の最(もっと)も嫌う猛毒をもった蛇を食べ、その害から守ってくれるところから信仰を集めたようで、一切諸毒を除去する能力をもつ功徳から、息災や祈雨などの本尊として祀(まつ)られてきました。

孔雀の背に乗る明王は、倶縁果(ぐえんか)・蓮花・吉祥果(きちじょうか)・孔雀尾をそれぞれ4本の手に持っています。平安・鎌倉時代の優秀な仏画は案外伝えられていますが、彫刻としては古い時代のものは極(ごく)少なく、その中で高野山の伽藍孔雀堂安置(現霊宝館収蔵)の快慶作の孔雀明王像は大変有名な像です。


https://amaterasu49.media/archives/2815 【孔雀明王真言のご利益や唱え方について解説します!病魔退散の像や梵字も解説します!】 より

病魔退散のご利益がある孔雀明王の真言について解説します。明王というと不動明王や愛染明王など、いかめしい憤怒の形相の仏様が真っ先に頭に浮かぶことと思いますが、中でも孔雀明王はとても穏やかな慈悲の表情を浮かべた明王です。本記事ではそんな孔雀明王の真言について、経典の意味や人々にもたらされるご利益を解説します。

災いや苦痛を取り除く孔雀明王の真言(マントラ) オン・マユラ・キランディ・ソワカ

孔雀明王の真言は、ズバリ以下の一文になります。オン・マユラ・キランディ・ソワカ

本項では、この真言の意味やご利益について解説します。

それぞれの聖音の意味

孔雀明王真言は「オン」「マユラ」「キランディ」「ソワカ」の4つの聖音から成り立っており、それぞれの意味は以下の通りになります。

オン:合掌や拝礼の意 マユラ:雄の孔雀 キランディ:強大な力 ソワカ:成就祈願の意

以上4つの聖音をまとめると、この真言は「大願成就に向け、魔除けや煩悩退散といった力を授けてくださるよう孔雀(明王)様にお願いする」といった意味になります。

なお孔雀明王に限らず、あらゆる仏の真言は南アジアの古代語であるサンスクリット語が基となっているので、興味のある方はそちらも併せて調べてみてください。

胸腺のチャクラに作用する

孔雀明王真言が影響を与えるチャクラは、胸のあたりにある胸腺のチャクラです。胸腺は様々なホルモンバランスをコントロールする重要な臓器であり、胸腺の部位のチャクラが開くことで、免疫力の増加や老化防止の効果に期待できます。

悪魔や煩悩といった無形の災いだけでなく、身体の不調など目に見える苦痛も退けてくれるところが、この真言が長きに渡って有難がられてきた要因といえるでしょう。

孔雀明王とは

真言のご利益に迫る前に、まずは孔雀明王がどのような仏様なのかを解説します。

人々の煩悩を取り除いてくれる

孔雀明王とはインドの守護女神・マハーマーユーリー(偉大な孔雀)に由来する仏様です。孔雀は毒蛇や害虫を食す鳥としてインドで重宝されており、また同国において毒蛇は「煩悩」の象徴であったため、孔雀明王には魔除けや煩悩退散の力が宿っていると信じられてきました。

明王としては珍しく、表情が穏やか

そもそも明王というのは口で言ってもわからない衆生に対し、憤怒の形相でお仕置きすることで、正しい道に導いてくださる仏様のことです。よって不動明王や愛染明王など、明王の多くは厳つい表情を浮かべており、また腕などに剣や杵といった武器を携えています。

しかし孔雀明王の表情はいたって柔和であり、また武器も一切携えていません。坐像が孔雀の背中に乗っているというユーモラスな造形もあいまって、明王の中でも特に親しみやすい仏様といえるでしょう。

お経は奈良時代から用いられてきた

孔雀明王は仏典に登場した最古の明王としても有名で、奈良時代などでは雨乞いや鎮護国家の最重要のお経として孔雀明王の真言が用いられていました。

当時の歴史に触れたい、ないし孔雀明王の実物を拝んでみたい場合は、京都の仁和寺や和歌山の高野山霊宝館などに足を運んでみてください。

修験道の開祖、役小角(えんのおずぬ)も孔雀明王の力で神通力を得た

修験道の開祖「役小角(えんのおずぬ)」も、山にこもって修行していたとき、ずっと孔雀明王の真言を唱えていたと言います。そして孔雀明王の真言を唱え続けた結果、役小角は空を飛んだり、鬼神(陰陽師の式神のようなもの)を自在に使役できる神通力を引き出せるようになったとされています。

また真言宗の開祖・空海は孔雀明王を釈迦如来と同一の存在と考え、天台宗の開祖・最澄も密教の修行をする人々に霊験あらたかな孔雀明王経をおすすめしたということから、特に密教では大切にされていた仏様であることがわかります。

煩悩を食べる鳥 孔雀の持つ意味

孔雀が多く生息するインドの荒野は動植物の生息数が少なく、まともなタンパク源は蛇やサソリなどの毒虫くらいしかありません。しかし孔雀はこれらの生物を食しても決して毒に当たらず、むしろ毒の養分を使って自分の羽を美しく彩ります。

このように厳しい環境の中で毒虫を食べて美しくなる鳥であることから、孔雀には悩みや災い、煩悩を美しく昇華する功徳があると考えられるようになったのでしょう。

斎藤一人さんと孔雀明王の修行

斎藤一人さんのお話の中に、覚悟の話というものがあります。

人間の人生にはどうしても辛いことや苦しいことがおこる。それでも、人生とはそういうものだと覚悟して、孔雀が毒虫を食べて美しくなるように、悩みや困難を糧に人生をますます素晴らしくしていこう……という教えです。斎藤一人さんはこれを孔雀明王の修行とよんでいます。

まとめ

孔雀明王の真言は「オン・マユラ・ギランディ・ソワカ」であり、魔除けや煩悩退散の力をもって私たちを大願成就に導いてくれることがお分かりいただけたと思います。

私も嫌なことが起こったり、悩みを抱えることになった時は、孔雀明王の行だと思って物事に臨んでいます。みなさんも辛いことがあったり、悩み事があったときにはぜひ孔雀明王の教えを思い出し、その悩みを糧にしてより素晴らしい人生を送っていってください。