楽天トラベル、じゃらんの予約流通総額・取扱額
2017年の記事はこちらのリンクからご覧ください。
2016年時の記事は下記。
OTAのキャンセル前の予約時の流通総額(以下、予約流通額)や、実際に宿泊・搭乗された取扱額(以下、取扱額)はどれぐらいの規模感なのだろうか。
なかなかおおっぴらに出ない情報ではあるが、日本を代表するOTAである楽天トラベルとじゃらんについて世の中に出ている情報を拾い、推測してみた。
最近カンファレンスでズバリ予約流通額を出したのはじゃらんだ。
15年度で8,086億円。前年比で119%ということなので14年度は6,794億円と逆算で推測できる。
観光経済新聞でも14年度の数字として6,815億円と近い数字が記されているので間違いないだろう。
一方の楽天トラベルは以前は楽天トラベル単独での流通額がIR資料として出ていたが、最近は楽天市場の数字と統合されてしまった。
まだトラベル単体の数字が公開されていた14年度のIR資料の数字を見ると予約流通額で6,684億円となっている(楽天の年度は1月〜12月だが、じゃらんと合わせるために14年4月〜3月の実績を拾ってカウント)
じゃらんより少し少ないがほぼ同等だ。
また、楽天トラベルはJATAに取扱額のほうを報告しており、そちらに15年4月〜3月までの実績が載っている。
それによると、15年4月〜3月の取扱額は4,885億円。14年度のほうは3,961億円だ。
取扱額の前年比が予約のほうでも同等と仮定すると、楽天トラベル15年度の予約流通額は8,241億円。
楽天トラベルの予約流通額と取扱額の差がキャンセル率と仮定すると、キャンセル率は41%だ。
私の経験値からすると35%〜40%超が現在の宿泊におけるキャンセル率の相場観なのでそんなにずれていない。
このキャンセル率をじゃらんの予約流通額にあてはめると、じゃらんの取扱額は15年度で4,770億円になる。
以上をまとめるとこの表のようになる。
国内海外、様々な商材トータルの数字であることと、消費税込みの数字であると思われるので注意。
これは電通が出しているオンライントラベル市場の調査でも楽天トラベルとじゃらんはほぼ同等と見なしているのでこの推測はあたっていると考えられる。
今回は日本の二大OTAについて規模感を調べてみました。
こうした数字はあまりまとまってデータが出てないので調査資料等にお役立てていただけると幸いです。