サウスカロライナとミズーリの原子力発電所は最も高い地震リスクに直面している
地震によるメルトダウンのリスクが最も高いのは、地震の頻発地であるカリフォルニア州ではなく、サウスカロライナ州やミズーリ州などの州であると、23日(金曜日)に発表された政府のデータを分析した結果が発表された。
地震がメルトダウンにつながる可能性は低いが、その結果は深刻なものになるだろう。2011年の地震によって発生した津波は、日本の福島第一原子力発電所の3基の原子炉のメルトダウンを引き起こし、放射線の放出と大量避難を引き起こした。
憂慮する科学者連合の分析によると、最も高いリスクに直面している米国の原子炉は、サウスカロライナ州ハーツビル近くのデューク・エナジー(Duke Energy)社の「H.B.ロビンソン原子力発電所(H. B. Robinson Nuclear Generating Station)」である。
H.B.ロビンソンは、地震がメルトダウンを引き起こす可能性が年間7,700分の1であると、デューク社が原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission, NRC)に提出した推定値に基づいて分析している。このリスクは、カリフォルニア州に残された唯一のPG&E社の「ディアブロ・キャニオン原子力発電所(Diablo Canyon Power Plant)」2基のそれぞれのリスクの5倍にもおよぶ。これらの原子炉は2024年と2025年に停止する予定である。
分析によると、サウスカロライナ州セネカの「オコニー(Oconee)」と呼ばれるデューク社の3つの原子炉は、毎年メルトダウンの17,500分の1のチャンスに直面している。
デューク社の原発はすべて地震に対するNRCの要求事項に準拠しており、同社は構造物、システム、コンポーネントを強化していると、同社の広報担当者であるコートニー・ベンジャミン(Courtney Benjamin)氏は述べた。
ミズーリ州フルトンにあるアメレン(Ameren)社のキャロウェイ原子力発電所(Callaway Nuclear Generating Station)は、年間13,800分の1の確率でメルトダウンに直面していると分析している。キャロウェイ原発の副社長であるジャンニ・イングランド(Gianni England)氏によると、同原発は地震やその他の自然災害に対する保護のために何百万ドルもの投資をしているという。
分析した科学者連合の原子力安全担当ディレクター、カイル・バクスター(Kyle Baxter)氏は、NRCはデューク社の原子炉のライセンス更新を承認すべきではないと述べた。
NRCは、デューク社がH.B.ロビンソンに恒久的な修正を設置する「拘束力のある約束」をしたことに満足しており、「地震リスクの洞察は将来の免許更新審査に役立つ可能性がある」とデューク社のスポークスマンであるジェット・ブランチャード(Jett Blanchard)氏は述べている。