慣れれば5分。ピストバイクの分解手順!
ピストバイクの分解は簡単
ピストバイクのメリットの一つといっても過言ではないのが、メンテナンスの簡単さです。
そして、それを実現する最大の理由は、パーツ点数の少なさです。
車体を構成するパーツ(部品)が少なければ少ないほど、単純に"分解"は簡単になります。
分解の工程数が少なくなりますからね。
それによって、必要な工具の点数も必然的に少なくなります。
上記の写真にて、むかって左側から
- ペンチ
- 15mmスパナ
- 六角レンチ
- BB(ボトムブラケット)リムーバー
となります。
今回、基本的にはこの四つの工具でピストバイクを分解します。
そんなわけで、本日はピストバイクの分解手順をご紹介します。
最終的に、フレームとフォークのみの状態まで分解してみます。
不慣れではありますが、動画のご用意もしてみました。ぜひご参考になればと思います。
その1:クランクを外す
ピストバイク、もとい自転車を構成するパーツは、大きく分けて以下の5つです。
- BB(ボトムブラケット)
- ハンドル&ステム
- ホイール
- クランク
- サドル&シートポスト
これらのパーツが、ある意味自転車そのものをつかさどる【フレーム】に装着されます。
このうち、まずは"クランク"を外します。自転車を前に進める力が最初に働くのがクランクです。
非常に重要なパーツですが、まずはここから外していきます。
クランクの取り外しについては以下の過去記事も併せてご覧ください。
その2:チェーンを外す
チェーンは見落としがちなパーツではありますが、駆動系に超直結する重要なパーツであります。
クランクに伝えられた力を後輪に伝達するパーツです。
つまり、先にチェーンを外してしまうと、クランクを外す際にクランクにうまく力をかける事ができなくなる、ということでもあります。
そのため、クランクを外した次に、チェーンを外すほうがベターです。
チェーンを外す際は、一般的にはチェーンカッターという専用工具を使います。
ただし、今回はNJSの半コマリンクを入れているので、ドライバーで外すことが可能です。
今回はペンチとマイナスドライバーでチェーンを外していきます。
その3:BB(ボトムブラケット)を外す
クランクをフレームに取り付ける際、取り付けの土台、ベースを担うのが通称BB(ボトムブラケット)です。
このパーツがないと、クランクはうまく回りません。
というか、取り付けられません。
そんな重要なパーツだけに、BBは専用工具での脱着が前提となります。
恐らく、自転車のBB脱着以外にはまず使わないであろう特殊工具を用います。
なので、ここの工程は若干ハードルが高い作業になります。
ただし、ここまで自分でできるようになると相当ピストの組み立てに自信を持てるようになります。笑
今回は、SRAMのオムニウム純正のBBを外しています。ダイレクトクランク系のBB脱着は、割とらくちんです。NJSのカップ&コーン式BBに比べると特に難易度は高くありません。
工具自体も、ロードバイクなどでよく使われるホローテック用BBリムーバーで代用可能です。
その4:ステムとシートポストを外す
ステム&シートポストは、自転車のパーツの中でも比較的に面積をもつパーツながら、あまり注目されることが少ないという非業なパーツです。
自転車好きなら注目される部分ですが、一般的には交換したとしてもまず気づかれづらいパーツでしょう。
しかしながら、非常に重要な役割を担っています。
ステムがなければ、ハンドルは装着できません。
シートポストがなければ、サドルは装着できません。
つまり、ステム&シートポストがなければ、自転車にまたがることも操作することもできないわけです。
そしてこの二つのパーツは、基本的にフレーム(&フォーク)にダイレクトに取り付けられています。
取り外し自体は、六角レンチだけで可能です。アヘッドタイプ/スレッドタイプのいずれもが、六角レンチオンリーで脱着可能です。
ちなみに、六角レンチでサイズが合うものならば基本的に何を使ってもいいんですが、持ち手が長めのものを選ぶと、ボルトの取り外しの際に力をかけやすいのでお勧めです。
ただ、取り外しの際は若干の注意点があります。取り外しに際して力をかける際、ホイールがないと途端に外しづらくなります。
後の動画でもご覧いただけますが、ホイールを足で挟んで左右の揺れを抑えることで、十分に力がかかり、取り外しがしやすくなります。
その5:前後のホイールを外す
自転車の顔ともいえる大物パーツがホイールです。
ホイールの取り外しは、15mm(ときに14mm)のメガネレンチ、もしくはスパナがあれば簡単に取り外しできます。
なんせ、ナットを緩めるだけです。非常に簡単。シンプル。
自転車専用のスパナセットなどもありますが、この辺はサイズさえ合えば専用品にこだわる必要もありません。
現に僕は、ホームセンターで購入した7本組800円のメガネレンチを長く愛用します。
ナットを緩める方向さえ間違わなければすんなり取り外せます。
ここは一般的なボルト&ナットと同じく、時計回りで締まり、反時計回りで緩みます。
そして。これまでのステップを踏まえて前後のホイールを外せば、フレーム&フォークのみの状態へと分解が完了しているはずです。
おまけ:ピストの分解に関する手順動画
今回、ずいぶんと久しぶりにNJSピストの分解を行いましたので、タイムラプス動画を作成してみました(クオリティの低さと寝ぐせはご勘弁くださいませ。。)
▼なにかのご参考になれば幸いです。▼
ピストバイクの分解は、メンテナンスの際にもおすす
め
今や完成車での販売も当たり前となったピストバイクですが、カルチャーとしては中古のフレーム入手から試行錯誤でのカスタムを行う、という側面もいまだ健在です。
完成車で購入後に部分的なカスタムをすることは多いと思います。
しかし、完成車をわざわざ分解して構造を見てみるということは、より深くピストバイク(というより、自転車そのもの)を理解することにつながります。
自分自身で手を加えて構造を知ることで、カスタムの幅も広がることはもちろん、普段は気が付かなかったパーツの消耗やフレームの状態などにも気づくことができます。
ピストバイクの分解は、ギア付きスポーツバイクやいわゆるママチャリなどに比べ、けしてハードルは高くありません。
ぜひトライしてみてください。
miki