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DTMの作業机をDIYで作ってみた

2020.10.25 07:02

DAW・DTMをする上で、マスターキーボードとPCのマウス・キーボードをほぼ同時に使おうとすると、その位置関係はなかなか最適な配置が難しいです。専用のデスクもなくは無いのですが、ニッチ市場であるためいいお値段です(とはいえ、什器・家具としてはかなり頑張っている価格だとは思いますが・・)。

一方、ネットで検索して色々見ると、DTM作業のための専用デスクを自作する人は少なくないうえ、自作の強みを生かして工夫を凝らしたものも少なく有りません。

自作の強みは、製品としては採算が取れないようなもの、あるいは工夫や流用でとにかく予算を抑え込める、どちらかへの振り切りの良さがあると考えられます。

私は木工が趣味なので、低予算の方向で自作してみました。材料だけならホームセンターで入手しても2万円しないのではないかな、と思います。ただし、設計というか構造にはまだ課題もある状態で、なおかつかなりザックリとした説明ですが、製作過程などを紹介させていただきます。

※ツイートの写真は製作直後の状態です。現在は塗装してます。
まずは全体の外観図・・・ごめんなさい、都合により全体写真を用意できず、さらにCADソフト使えないので、イラレでなんとなくの寸法での全体イラストになります。

88鍵盤のマスターキーボード・ステージピアノを下段に設置し、上段にはマウス、キーボード、その他フィジコン等を並べる前提の設計です。

大体のステージピアノ、もしくは88鍵盤のマスターキーボードが設置できるとは思いますが、自作するにあたって、所有する機材の実寸値を参考に直したほうが良いと思います。

各パーツの詳細

展開図

Aパーツ

マウス、キーボード、フィジコン、その他小物置き場となる部分です。縦を32cmとしましたが、もう少しあってもよいかも。

図面では表してませんが、手前側上部を面取りはなるべくしたほうがいいです。トリマーを使うときれいにできます。

Bパーツ

いわゆるツーバイ材を切っただけです。設置するマスターキーボードの高さより+2cmほどの長さになります。

同じ寸法のものが4~5個あるといいです。両脇の2個はAパーツ、Cパーツとコーススレッドで固定します。

赤点線で囲ったパーツについては、ステージピアノ、マスターキーボード等の、各種IN・OUTケーブルと干渉しない位置に配置したいため、また、将来に渡って機材の更新時に(各機種そんなに差はないと思いますが)コーススレッドで固定してしまわず、両面テープのみでも良いと思います。これらのパーツは主にAパーツの剛性確保のためですので、ビス止めのような強固さは必要ないです。

Cパーツ

場合によっては20~30kgの重量物が乗るので、それなりに丈夫なものを用意したいところです。私は3cm(1寸)の杉板で作りました。

Dパーツ・Eパーツ

いわゆる足となる部分。ここで鍵盤の高さが決まるので何気に重要なパーツです。ピアノと同じ高さが良い人、低めのほうがいい人様々だと思うので、お好きな長さに調整してください。

それぞれ2つ必要です。このままだと横方向の揺れに弱い剛性感となってしまいます。あえてこのまま作らず、何か安定したもの・・・たとえば大型スピーカーなどに乗せてもいいかもしれない。

材料の入手

製作にあたって、実は一番難しい工程かもしれません。

私は木工が趣味なので、手元にある材木から適当に用意しましたが、多くの人はそうでないと思うので、ホームセンター頼みになるかと思います。

厚さ等図面通りでなくていいなら、A・Cパーツはパイン集成材あたりが良さそうです。R加工(丸く縁取り)されている材もあるので、ちょうどよいものを見つけられたら使いやすいですね。

DIYの定番、ツーバイフォーで規格された材木も入手性は良いのですが、ソリ、曲がり等の個体差がかなりあったりと、家具としての精密さを要求される加工には慣れてる人でないとかえって難しいのではないかなと思います。

組み立てに必要な道具

丸のこ電動インパクトレンチ、コーススレッド用の下穴ドリルだけです。ホームセンターでカットしてもらえるならインパクトだけでOKです。面取りにはトリマーを使いますが、各自お好きな方法でも良いかと。余裕があればビス頭を隠す加工をするとより本格的ですね。

塗装について

最初は無塗装な無垢材のまま使ってましたが、汚れに対する弱さ、手触り等(特にAパーツ)の都合で、塗装はやはりしたほうがいいです。水性ウレタンニスなら簡単に家具調になります。私はステイン2回、水性ウレタン3回としました。

製作者のこだわりが一番出るポイントだと思うので、思い切り凝ってみてもいいかも。

Aパーツ手前側の面取り具合がわかるでしょうか。

面倒なのでビス頭も隠さず、塗装も見える(手の当たる)ところだけにしてしまいました。後でいろいろ改善する、暫定のつもりで仕上がっているとは言えない状態ですが、PCの作業とキーボード弾きたいという当初の目的は果たせているので、とりあえずこのまま使ってます。

最後に

全体的な剛性の無さ、特に横方向の揺れに弱いので、CパーツとE・Fパーツの接続に課題が残ります。テーブルの幕板を参考にするとか、足に貫を入れるとか(これをやるとペダルとの干渉があるので設計が難しくなるのですが)、いろいろ模索中です。

製作のガイドとしてはかなり不親切なものになってしまいましたが、参考になられたら幸いです。