Cinema Terminal Gate006への作品のご応募、ありがとうございました。
今回は、社会状況によりオンライン開催になってしまったにも関わらず、多くの作品を応募して頂いた結果、総勢18作品が集いました。
そして前回記事で紹介した審査方法に基づき、先日10月24日に実施いたしました審査会での協議により、2020年11月9日〜15日のA部門、11月23日〜29日のB部門、12月7日〜13日のC部門にわたって開催されます、Cinema Terminal Gate 006 コンペティションでの上映作品(計9作品)を決定いたしました。
それでは、上映される作品を各部門ごとに50音順で発表させて頂きます。
《A部門 2020年11月9日〜15日》
『残景』/中村洸太監督/立教大学シネマトグラフ
『TO TOP ONESELF』/年井千尋監督/自主映像制作団体「宵」
『夏風乃尾』/徐 亦陶監督/東京大学映画制作スピカ1895
《B部門 2020年11月23日〜11月29日》
『ある街の記憶』/中畑智監督/東京大学映画制作スピカ1895
『新世界』/湯淺歩夢監督/立教大学シネマトグラフ
『夏の迷子』/根津大至・茂木麻琴共同監督/東京大学映画制作スピカ1895
《C部門2020年12月7日〜12月13日》
『愛おしいひび』/鈴木志歩監督/成城大学映画研究部
『存在しない会話』/前川篤史監督/東京大学映画制作スピカ1895
『マージナル』/中村洸太監督/立教大学シネマトグラフ
気になる審査方法やオンラインでの上映方法等は後日改めて発表させていただくので、引き続きご確認をよろしくお願いします。
そして今回のGate 006 開催に先立ちまして、首都圏映画サークル連合代表・石丸峰仁よりコメントが届きましたので掲載させて頂きます。
お世話になっております。首都圏映画サークル連合代表の石丸峰仁です。
「Cinema Terminal Gate006」へのご応募、誠にありがとうございました。応募いただいたすべての作品に素敵な魅力があり、そこにある想いや熱量を最大限汲み取り、多くの人に届けることが、連合の代表として私がやらなければならないことなのだと改めて考えさせられました。
映画に限らず、物事を序列化することは困難です。とりわけ映画や文学をはじめとした芸術の分野には、その良し悪しを計ることのできる普遍的なものさしは存在しないのだからなおさらです。私たちは基本的に、序列化することに対して抑制的であるべきです。
しかし一方で、作品は他者の眼差しに触れた時点で、良くも悪くも評価に晒されることになります。そして映画を作るという営みが映画を観てもらうことと不可分である以上、私自身も制作者として、評価に晒されることに耐えなければならないと考えています。そうやって沢山の評価に晒され、また評価を下していくことの積み重ねによってのみ、私たちは映画の正体に迫れるのだと信じています。
今回、同一監督から二作品を選出いたしました。これは、先に告知させていただいた「監督一人につき一作品までの選出」という基準に反する決定であり、応募者に対する背任に他なりません。また、これまでのシネマターミナルが大切にしてきた理念に反するものでもあります。応募いただいた作品の関係者および連合に所属する学生のみなさま、そして今日までの連合を築いてきた方々に、深くお詫び申し上げます。
そのうえでなお二作品を選出したのは、この二作品を連合に所属する学生たちに届けたいと願う委員の総意を、無視してはならないと考えたからです。「コロナ禍」で制作活動や作品上映が非常に難しい状況にある中で、「学生映画」を盛り上げていくためにはより制作の刺激となるイベント作りをしなければならないと、決意したからでもあります。
もちろん、今回選出できなかったすべての作品にもそれぞれ他にはない魅力があり、今後の制作に繋がる示唆がたくさん含まれています。また、すべての応募作品に、関わったすべての人の想いや努力が詰まっていることも、一人の制作者として私なりに理解しているつもりです。今回の判断は、委員全員がすべての応募作品に最大限向き合って決断したものです。
今回の判断について、様々なご意見、ご不満がある方がいらっしゃるかと存じます。私たちはそうしたご意見のすべてに、誠実に向き合っていくことで信頼の回復に努めたいと思っております。ぜひ、メールにてそのご意見をお伝えいただけたらと思います。映画がそうであるように、連合や委員会もまた、評価に晒され続けなければなりません。
長くなりましたが、みなさまの糧となる映画祭とするため全力で努めますので、11月14日より開催する「Cinema Terminal Gate006」を共に盛り上げていただけたら幸いです。