光秀・ガラシャゆかりの京都・長岡京『麒麟がくる』スポットまとめ
大河ドラマ『麒麟がくる』も「京 / 伏魔殿 編」を迎え、舞台の中心は京都に移り、ますます盛り上がってきました。最終話に近づくにつれて、勝龍寺城をはじめとする、長岡京市にゆかりのあるスポットが大河にも続々と登場します。今回は、長岡京市の『麒麟がくる』の関連情報を【学び】【観光】【グルメ】の3つの切り口からご紹介。今とってもホットな長岡京市にぜひ注目してみてください。
見出し一覧
・【学び】明智光秀の娘・細川ガラシャってどんな人?長岡京市との関係は?
・【観光】ガラシャが新婚生活を送った勝龍寺城に行ってみた!ゆかりスポットの紅葉情報もチェック
・【グルメ】お取り寄せも人気!ガラシャスイーツ&周辺グルメ
【学び】明智光秀の娘・細川ガラシャってどんな人?長岡京市との関係は?
まずは、明智光秀の娘・細川ガラシャと長岡京市の関係についてご紹介。ガラシャの人物像に加えて、当時武家に生まれるとどんな運命を辿ったのかについても触れていきます。
大河ドラマ『麒麟がくる』は、明智光秀を主役に、室町時代末期~戦国時代初期の戦乱の中、各地の武将たちの群雄割拠の活躍を描いた物語。長岡京市にゆかりのある、細川ガラシャは、本名を「明智 玉」といい、明智光秀の娘としても有名で、武家に生まれながらキリスト教を厚く信仰した女性です。ガラシャというのは洗礼名で、生前は本名で呼ばれることが多かったそうです。ガラシャは父・光秀の盟友、細川藤孝の長男のもとへ嫁ぎ、長岡京市の勝龍寺城で新婚生活を過ごしました。
忠興とガラシャは仲睦まじく、幸せな結婚生活を過ごしますが、ガラシャの父である明智光秀が本能寺の変で信長を討ったことにより、丹後国 味土野(現在の京都府京丹後市)の屋敷へ幽閉を言い渡されてしまいます。幽閉から2年後、豊臣秀吉の許しを受けて忠興と復縁しますが、以前のような幸せな生活ではなかったことから、ガラシャはキリスト教へ救いを求めるようになったと言われています。
ではここで、ガラシャにどのような苦労があったのか…当時の家族事情について、振り返ってみましょう。
華やかで勇ましいイメージの戦国時代の大名の一族。しかし戦国大名の家に生まれると大変な苦労があったと伝えられています。当時、大名クラスの武家に生まれた男子は、武芸と学問の習得が必須でした。教育機関の役割を担う禅寺に幼くして預けられたそうです。
他国と同盟を結ぶ際には、人質として差し出されるなど戦略的に利用されることもありました。大名となってからも、領地の管理など多忙のため休む時間はほとんどありません。生涯、自由な時間は皆無で忙しく過ごしていました。
武家男子と同じく、女子も大変な思いをしたそう。結婚は敵対する勢力同士の和睦、同盟関係を締結するためなどが目的で、相手は親同士が決めていました。今回の『麒麟がくる』の細川忠興とガラシャの結婚も、父・明智光秀が主君の織田信長の勧めに従って決めたものだと言われています。
細川夫妻は仲睦まじく、幸せな日々を勝龍寺城で送りました。しかし、一旦他家に嫁いだ後も、平和に過ごせるとは限りません。本能寺の変を境に、父と夫が敵味方の関係になってしまった細川ガラシャのように、裏切りや従う領主の意向によって、血のつながった家族と敵対してしまう悲劇が数多くありました。戦国ファミリーはお家のために人生を捧げていたことが分かりますね。
武家に生まれると、男子も女子も自由がきかない生活であり、現代の生活スタイルと全く違うものであることが分かります。
【観光】ガラシャが新婚生活を送った勝龍寺城に行ってみた!ゆかりスポットの紅葉情報もチェック
■勝龍寺城(勝竜寺城公園)
次は、ガラシャにまつわる観光スポットです。先ほどご紹介しましたが、長岡京市の勝龍寺城はガラシャが新婚生活を送った場所。この勝龍寺城が、大河ドラマ『麒麟がくる』の放送に合わせて、2019年にリニューアルオープンしました。
1階は市内の観光情報ターミナルがあり、ガラシャにまつわる本も並んでいます。2階は歴史ミュージアムとなっています。ミュージアムに入ると、明智光秀、細川藤孝、ガラシャといった勝龍寺城ゆかりの人物のエピソードパネルなどが掲示されています。
勝龍寺城自体を深く掘り下げた展示もあります。「中世の城」から「戦国の城」に切り替わっていく最初期の城として知られる勝龍寺城。当時最先端の技術を結集して作られた勝龍寺城の特徴がとても分かりやすく説明されており、とても興味深いです。このほか、明智家と細川家に関する物語を大型ディスプレイの映像で鑑賞することもできます。歴史に詳しくなくても楽しんで学べますね。
また、勝龍寺城では2020年11月8日(日)まで、「ガラシャパネル展 光秀の娘・玉の生涯」を開催。ガラシャが夫・細川忠興のために手縫いで仕立てた雨合羽や、ガラシャ直筆の水墨画など、ゆかりの品々をパネルで紹介しています。
【学び】でも紹介したように、明智光秀が本能寺の変を起こしたことで娘・ガラシャの運命は大きく変わりました。ガラシャがたった2年の幸せな新婚生活を過ごしたお城だと思うとなんとも切ない気持ちになりますね。悲運の女性・細川ガラシャに思いを馳せると、勝龍寺城がより身近に感じられそうです。
■長岡天満宮
次は、この時期に注目したい紅葉情報も押さえておきましょう。長岡京市にある、細川家ゆかりのスポットをご紹介。
学問の神様・菅原道真公を祀る長岡天満宮。阪急長岡天神駅から西へ5分ほど歩くと、目の前に「八条ヶ池」が広がります。この境内には、細川藤孝が当代一の文化人である証として、古今和歌集の奥義を伝えられた「古今伝授」を受けた建物が建っていました。秋には、八条ヶ池を囲む真っ赤なイロハモミジがお出迎え。池に映る景色も必見です。(見ごろ:11月中旬~12月上旬)
先ほど紹介した勝竜寺城公園も、秋になると、せせらぎが流れる回遊式庭園と、紅葉したシダレザクラやソメイヨシノの並木が見事に調和した、幽玄な風景が楽しめます。(見ごろ:11月中旬~12月上旬)。
また、毎年11月にはガラシャと細川忠興の結婚式の様子を再現したガラシャ祭りが開催されます(2020年は中止)。ゆかりの地を巡りながら紅葉も楽しんでくださいね。
勝竜寺城公園に訪れて実際の展示物を見たり、映像に触れてガラシャがどんな女性であったのか肌で感じてみてください。合わせて秋に注目したい紅葉スポットを訪れてみてはいかがでしょうか。
【グルメ】お取り寄せも人気!ガラシャスイーツ&周辺グルメ
最後にご紹介するのはガラシャにちなんだスイーツと、観光と合わせて立ち寄りたいランチスポット。お出かけする前には情報をチェックしておいてくださいね。
長岡京市で人気のケーキ店『ニルス』では、先代が考案したバターケーキ「ガラシャの夢(1個195円)」を販売しています。ミシガンチェリーの酸味と、豊かなアーモンドの風味が絶妙にマッチ。長岡京市のお土産にぴったりの逸品です。お取り寄せもできますよ。
次は、伝統的な和菓子はもちろん、新しいお菓子作りでも力を入れている、老舗の和菓子店『みずは北川』。和洋折衷をテーマに作られた「ミセスガラシャ(1個 162円)」は、抹茶を混ぜ込んだ洋風バター生地のお菓子。中にはしっとりとしたミルク餡が入り、タケノコの名産地”長岡京市を象徴するように、上には密漬けしたタケノコがのっています。まろやかな口どけで日本茶にもコーヒーにもよく合います。
タルトが人気の洋菓子店『プチ・ラパン』では、焼菓子「ガラシャの絆」シリーズに注目。
「忠興の嫉妬 (1個 216円)」は、忠興が千利休の弟子であったことに着想を受け、抹茶を練り込んだ生地に、タケノコを入れた風味豊かなパウンドケーキ。
アーモンドにじっくりと時間をかけて砂糖をからめたプラリーヌ「父 光秀の愛情(1個 432円)」など、ガラシャにまつわる人々をイメージした焼菓子の詰め合わせが人気を集めています。ふるさと納税の返礼品にもなっています。
長岡京市では過去に、JR長岡京駅のバンビオ広場で「戦国マルシェ“アンネモー”」なども開催。上記のような戦国モチーフのスイーツやオリジナルグッズの販売、戦国衣装体験のほか、光秀に関するシンポジウムなども開催されました。またこのようなイベントをできる日が早く来てほしいですね!
長岡京市内ではスイーツのほかにも、ガラシャをモチーフにしたハーブティーやパンも販売されています。就労施設支援B型事業所『バスハウス』が販売するハーブティーは、勝龍寺、長岡天満宮、柳谷観音とのコラボ商品。
勝龍寺「ガラシャの面影」はペパーミントの爽やかな味わい。お湯を注ぐと茶葉の色が青色から浅黄色に変わり、見た目も楽しいドリンク。
長岡天満宮「天神くわはら茶」は、天神さんにゆかりの深い桑の葉の風味が活きるルイボスのブレンドティー。
柳谷観音「美心茶」は目にご利益のあるお寺らしく、眼精疲労に効果のある「メグスリノキ」を配合。女性ホルモンの働きを整えるローズヒップやハイビスカスなどをベースにした、女性に嬉しい鮮やかな赤色のハーブティーです。
創業35年以上の老舗ベーカリー『ベーカリーショップヤマグチ』では、「ガラシャの食パン」が人気。「ガラシャの食パンスペシャル(お土産包装可)」はお土産用にふわふわ食感に焼き上げられています。
長岡京市の光秀やガラシャゆかりのスポットを巡った後は、おいしいランチを一緒に楽しんでみては?阪急長岡天神駅周辺には、バラエティ豊かなお店が揃っています。
イタリア料理店『クチネッタ・ジラソーレ』では、盛りだくさんのランチセット「PLANZO B」(2000円)がおすすめ。3~4種類から選べるパスタを中心に、ボリュームたっぷりの前菜や自家製パン、アイスクリームやケーキなどを盛り合わせたデザートプレートがいただけます。
ちょっぴりリッチな気分でランチを楽しみたいときは『poco a poco(ポコ ア ポコ)』へ。長岡天満宮の八条ヶ池を一望できる店内で、絶品洋食に舌鼓を。「ランチコース(1500円)」は、肉汁たっぷりのメインのハンバーグに加えてスープ、サラダ、パン、デザート、コーヒーがつくボリューム満点の内容です。
このほかにも、ステーキランチが人気の『街の洋食屋AKIRA』、一人でも入りやすいカジュアル和風パスタのお店『ここ音家』なども揃うので、気になるお店をチェックしてくださいね。
今回は、大河ドラマ『麒麟がくる』の主人公・明智光秀や、その娘ガラシャにまつわる長岡京市のスポットを【学び】【観光】【グルメ】の3つの切り口でご紹介しました。観光スポットを巡って歴史を学び、ガラシャゆかりのグルメを堪能すればこれから迎える、大河ドラマ「麒麟がくる」のクライマックスがより楽しみになりそうですね!