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Me and Songs

スティーヴ・スティーヴンス #2 / Gtソロ・MJ&EVH・TOP GUN

2020.10.31 23:30

長年、アリス・クーパーの右腕として活動してきたライアン・ロキシーと、同じく長年ビリー・アイドルをサポートし続けているスティーヴ・スティーヴンス。



この二人のギタリスト対談の訳Pt.2!


今回は「楽曲におけるギター」「マイケル・ジャクソン&エディ・ヴァン・ヘイレン」「TOP GUNのサントラ」ついてです!



R: ライアン

S: スティーヴ



Gtソロのために弾いてるわけじゃない


8:25


S: 僕は幸運にもたくさんの素晴らしいシンガー達と仕事をさせてもらってきたけど、キミがそのシンガーのファンであれば、彼らがやろうと思っていることを真にサポートしたいと思うものだ。


僕はセッションやレコーディングなんかで、よくボーカリストに「歌詞を教えてくれ」って言うんだ。



すると彼らは大体「でも、キミはギタープレイだけだろ?」と返してくるんだけど、少なくとも僕は、彼らが何を伝えようとしているのかを知りたいんだ。


それを知れば、僕なりのインプットを加えられるかもしれないからね。


僕はいつも素晴らしい曲をサポートしたいんだ。



確かに、ギターソロってのは素晴らしいよ?曲にとってちょっとした変化をもたらす。


でも、僕はソロを弾くためにギターを弾くわけじゃない。


(*素晴らしいギターソロで名を轟かせてきた彼が言うこの言葉は重いですね…)



マイケル・ジャクソンのレコーディング


9:30


R: キミはマイケル・ジャクソンの楽曲にもゲスト参加したことがあるけど、それについて視聴者から送られてきた質問があるんだ。


キミが "Dirty Diana" でソロを弾いたのは知られているけれど、"Smooth Criminal" でもソロを弾いたのかな?


S: いや、違う。"Dirty Diana"一曲だけだ。



R: OK、あとこれはウワサみたいなものだけど、当時、キミはエディ・ヴァン・ヘイレンに直接会って、エディが "Beat It" でのプレイから全く報酬を受け取っていないと聞いた、ってことなんだけど。


これって、本当なの?


S: まず、僕はマイケルのレコーディングに参加する前からエディとは顔見知りでね。


僕とワーナーを契約に導いてくれたのが(VHのプロデューサーだった)テッド・テンプルマンだったから、彼を介して知り合ったんだ。



僕が聞いた話では、MJのプロデューサーだったクインシー・ジョーンズがテッドに電話してきたらしい。


「今アルバムのレコーディングをしていて、"Beat It" に続くロックソングが欲しいんだけど、もう一度エディと同じことをやる訳にはいかない。誰か推薦してくれないか?」って。


そこでテッドが僕の名前を挙げてくれて、"Dirty Dianna" でソロを弾くことになったんだ。


でも、僕はマイケル側にどれくらいの金額を求めれば良いのかわからなかったから、エディに電話して訊いてみたんだ、「 "Beat It" の時にいくらもらったの?」って。



すると彼は、「実は一円も貰ってないんだ。デイヴ(・リー・ロス)からは『何考えてるんだ!?』って怒られたけど」だって(笑)


自分はあの曲を書いたわけではなくソロを弾いただけだから、それに値段をつけることなんて出来なかった、って話してたよ。


ということで、それを聞いた僕もマイケル側に報酬を求めなかったし、その後のキャリアを考えれば、あのマイケルとの共演がどれだけお金以上の価値があったかは明白だからね。


(↓3:50~あのよっちゃんが、エディ無報酬プレイについて話しています)


TOP GUN Anthem 


11:45


R: そのマイケルとの共演があったことで注目されて、TOP GUN サントラへの道に繋がっていったの?それとも、マイケルの話はもうTOP GUN の後?


この当時、キミは色んなところで弾いてたと思うんだけど。



S: マイケルの方が後だね。(*TOP GUN / 1986, Dirty Diana / 1988)


これは僕がいつも皆に言ってることなんだけど、"Say yes to everything" =「やってくるオファーにはとにかくイエス」さ。


R: 笑


(*この言葉、先日のMegadeth デイヴ・エレフソンのインタビューでも出てきましたね!)



TOP GUN の話は、ビリーのアルバムレコーディングで一緒だったキーボーディスト、ハロルド・フォルトマイヤーから来たんだ。


彼がビリーとのレコーディング中に「今この作品のサントラにも携わっているんだ」と言って、映画のクリップを見せてくれた。


ビデオをチェックして「あれ、この主役の男、見たことあるかも」って言うと、「彼は "Risky Business" に出ていたトム・クルーズさ」と。



で、彼は「映画のテーマソングを作らなきゃいけないんだけど、興味あるか?」と訊いてくれたから、「もちろんやるさ!」と即答したよ。


ビリー・のレコーディングセッションが終わったある日、新しいテープをセットして、2時間半ほどで全てを録り終えたと思う。


R: 彼らは続編を作っているようだけど、キミの元にコンタクトはあった?


S: ああ。僕がミュンヘンを訪れた時にハロルドと会ったんだけど、映画の制作側は今回のサントラを手掛けているハンス・ジマーと共に、ハロルドも制作に呼んだみたいだ。



僕の理解では、彼らはオリジナルのサントラから曲を使うと思う。多少のリミックスなんかはあるかもしれないけれどね。


それを聞いて僕は嬉しかったよ。あの曲を焼き回しのように再レコーディングしたくはなかったから。


35年も前にやって、しかもグラミーまで獲ったんだから。もうそれに手を加えたくはなかったんだ。


終/