小川紗良、内田倭史、ヒロシエリ、かざりにインタビュー!映画『ビューティフルドリーマー』への思いを語る!
本広克行監督、押井守監督、小中和哉監督、上田慎一郎監督が参加する映画実験レーベル『Cinema Lab(シネマラボ)』が、レーベル第1弾作品として本広克行監督、小川紗良主演による映画『ビューティフルドリーマー』を、2020年11月6日にテアトル新宿、シネ・リーブル池袋ほか全国順次公開する。
K-triangleでは映画『ビューティフルドリーマー』出演者の、小川紗良、内田倭史、ヒロシエリ、かざり へインタビューを行った。
作品の見所、ほぼアドリブで展開されたという現場について、これから叶えたい夢についてなど、様々な事について語ってくれた。
Q:映画「ビューティフルドリーマー」の見所を教えてください。
小川:大学の映画研究会の中で色々な珍事件が起こるんです。お金が無くなったりとか、物が壊れたりとか、色々な事件が起こるんですけど、意外とそういう事件って映画サークルあるあるだったりするんです。そういった懐かしさもありますし、今この時代に見ると逆に人の近さが生む珍事件みたいなものが微笑ましく思えたりもするので、そういう意味で癒しの映画でもあるのかなと思っています。
Q:完全な脚本を使用せず、おおよその筋だけを立てて、口頭の打ち合わせだけで芝居をまとめる「口立て」という演出手法で展開される現場はいかがでしたか?
小川:・・・大変だったよね?
一同:(笑)
内田:あれは・・・凄く大変でした!
小川:即興のお芝居を、がっつりやった事がなかったので即興芝居の稽古をちゃんとやったんですけど、その稽古期間にみんなで、どうしたらいいか解らなくて凄く悩みながらやっていましたね。
シエリ:朝から晩まで5日間くらいワークショップをやった期間があったよね。
内田:話の流れだけあって、その中で「この情報は出しましょう、こういう事はやりましょう」というような事は決まっていて芝居をするんですけど・・・
シエリ:朝から晩までやっても、乗り越えなくちゃいけない課題がありすぎて、終わってからみんなで日高屋に行って駄目出しタイムみたいな感じでね。
内田:「どうするよ、これ?」みたいな話をして・・・まあ大変だったよね。
シエリ:あとワークショップの中では色々な事をしましたね。ミニゲームをやったりしてチームワークを高めていったりとか。
小川:撮影機材を実際に扱ったりとかね。
シエリ:あー!そうそう!
内田:僕らが実際に使う機材を用意していただいて「電源はこうやって入れるんだよ」とか教えてもらったよね。
小川:スタッフさんがよく言う言葉とかね。
シエリ:私はメイク役だったから「直し入りまーす!」とかね。
小川:各部署の口癖みたいなものをプロの方に聞いて真似して何回も言ったりとかしてたよね。
Q.かざりさんは3人とは絡まない別のシーンでの出演でしたがいかがでしたか?
かざり:私もほぼ、アドリブでしたね。
一同:(笑)
小川:私達は映像でしか見てないからね。
かざり:アドリブで映画に出たのが初めてでしたし、演技もほぼ初めての状態で出させていただいて、自衛隊の訓練より緊張しました。
一同:(笑)
かざり:メチャクチャ緊張しましたね。とりあえず戦車が出て来るから、そこに出てって言われまして。戦車を動かす時に「前進用意!前へ」って自衛隊用語で言うんですけど、それを言ったらどうですか?って提案したら、その場で台詞が決まって・・・というような感じだったので皆さんと同じ感じだったんじゃないでしょうか?
内田:そうですね。その場で決めて流れのままやるっていう感じです。
かざり:ぶっつけ本番感は凄かったですね。
内田:けど凄く、ビシッ!と決まっていましたよ。
シエリ:カッコ良かった!
かざり:ありがとうございます。訓練の成果です!
一同:(笑)
Q:皆さんのお互いの印象、良い所、凄い所などを聞かせてください。
~かざりさんについて~
小川:かざりさんは今日初めて お会いしたんですけど、映像で見た姿はミリタリーの格好だったので、今日は印象が違いすぎてビックリしました。
内田:同じ人とは思えないくらいにね。映像で見た時に「カッコイイ!」って思いました。
かざり:ありがとうございます。やっぱり制服を着ると自衛官として、ちゃんとしないといけないなといった感じになりますね。
シエリ:かざりさんの映像を見て私達も凄くテンションがあがったもんね。
かざり:ありがとうございます。けど私は撮影の時には3人に会えなかったので少し寂しかったです。
小川:そうなんですよね。森田さん(森田甘路)とのシーンでしたけど、どうでした?
シエリ:森田さん凄くデレデレしてたね。あれってリアルなデレデレな感じでした?
かざり:どうなんですかね・・・割とデレデレしていた気がします。
一同:(笑)
かざり:私は演技が初めてだったんですけど、そんな私にも優しくしていただいて俳優さんって凄いなって感じました。
小川:森田さんの事を私達は「甘路さん」って呼んでいるんですけど、甘路さんって実際は私達より年上だけど同じ映画研究会のメンバーとして凄く馴染んでいて、凄くやりやすかったし優しかったよね。
内田:作中では、お荷物キャラクターだったけど、僕らの中では精神的な柱として支えてくれていて、撮影前の稽古期間の「どうしよう?」って不安になっている時とかに声をかけてくれたりとかしていたよね
~シエリさんについて~
小川:シエリさんは稽古期間中から場を明るくしてくれました。本当にいつも面白かった。
内田:ずっとこのテンションですよね。升さん(升毅)にカツラを被せるシーンがあって、このカツラがいかに素晴らしいものなのか説明するんですけど、そこに台詞なんて無いんですけど、ずーっとアドリブで喋っていて、いつ喋り終わるかも解らないまま、ずーっと笑いを堪えながら皆で待ってるみたいな。
小川:あの時、皆笑いを堪えてたもんね。けど、あの面白い空気感は活かされていると思う。
シエリ:デマ情報なんでけど、ずっと言い続けてたね(笑)。
~内田さんについて~
小川:ウッチーは・・・ずっと長い棒(録音機材)をずっと持ってた。
シエリ:それ、褒めてるの!?音声さんだったからね。
内田:長い棒持ってたね。他にやる事が無かったから。
シエリ:けど影で支えてくれたのはウッチーで、私達の流れがおかしくなった時に全部持ち上げてくれたのがウッチーだったから凄く助かってた。
小川:明るくて良く通る声だしね。
シエリ:そうそう!
内田:恥ずかしいなぁ・・・久しぶりに大学の同期に会って褒められているというか・・・
シエリ:お互いを褒め合う事なんて、なかなか無いからね。
~小川さんについて~
シエリ:紗良はもうね。言い表せないくらいの・・・
小川:ねえ、褒める所ないの?
一同:(笑)
内田:1人いるだけで「あ、映画になってる!」って。この人の凄くキラキラした目によって、僕らの日常が映画作品になってる!っていう感じで存在感が凄いなって。
シエリ:眼差しの説得力が凄いよね。
小川:ちょっと・・・メチャクチャ恥ずかしい!
内田:エチュード(即興芝居)をやっている時も、始める前に「こういう流れだから、こういう風に反応する」とかって決めてやったりもするんですけど、紗良ちゃんがエチュードの中で「映画撮ろう!」って言ったら何の論理が無くても納得しちゃうんですよ。あの説得力は真似できないなぁ。
シエリ:紗良はずっとニュートラルに明るい人だから、現場の空気を凄く良くしてくれて。けど、こう見えて凄くおっちょこちょいだったり。
小川:段々バレていったよね(笑)。
シエリ:そういう所も皆の心をほぐしてくれるというか、紗良といると安心感が凄かった。
小川:(照れながら)ありがとうございます!
かざり:3人とも映画に対する意欲というものが凄く伝わってきて、3人にお会いしてから映画を見れば良かったなって思います。だから劇場公開したら、もう1回劇場へ行きます!熱意が伝わってきて私も頑張らないとなっていう気持ちになって楽しいです!
Q:今後、叶えたい夢がありましたら教えてください。
かざり:女優業でいうのなら、今後は自衛官や軍人役をやっていきたいです。「ナンバー・ワンよりオンリー・ワン」という言葉を心情にしていて、私のようにデザイン学科を出て自衛官になって、芸能活動をしている人間ってあまりいないと思うので、個性を活かした仕事が出来れば良いなと思っています。
シエリ:まあ・・・とにかく売れたい!
一同:(笑)
シエリ:今回初めて映画に初めて出演させていただいて、他の映画とは異なった撮り方だとは思うんですけど、とにかく毎日メチャクチャ楽しかったんですよ。毎日の早起きなんて全然辛くなくて睡眠時間2時間でも元気に「おはよう!」って言ってたし、凄く楽しかったから、もっと自分への課題も見つかった撮影だったし、とにかく色々な作品に出て色々な経験をしたい。つまり「売れたい!」って事ですね(笑)。
内田:夢というか、最近思っている事があって。作品の中で映研のメンバーは代々受け継いできた部室で台本を発見して、それを映画化しようという流れになるんですけど、僕自身も大学で演劇サークルに入って、長年引き受け継がれてきた部室の中に過去の先輩達がやった台本や舞台写真なんかを見て「僕らもやってみよう!」っていうモチベーションを得ていたという体験があるんです。
コロナが広まってから多くの大学では部室が使えないし、仲間と会って喋れないというような状況で「皆で作品を作ってみよう!」っていうエネルギーはどうやったら生まれるのか?という不安もあるんですが、オンラインを使ってなど色々な形で新しい場が出来てきているので、僕も何かそういった新しい場所を作る手伝いやアクションが出来たらなと思っています。
小川:この作品の中の部員達の映画作りの中でも凄く色々な事件が起きてハチャメチャなんですけど、一貫して「映画を作りたい!」っていう強い気持ちや、映画を作るって楽しいっていう純粋な気持ちで作っているじゃないですか?
私も利益とかじゃなく純粋にとにかく映画が好きっていう気持ちを持ち続けて作品作りに携わり続ける事が夢です。
Q:最後に作品を楽しみにしているファンの皆様へメッセージをお願いします。
小川:この作品は11月公開で秋がちょっと抜けたくらいの文化祭シーズンの後くらいだと思うんですけど、学園祭を描いている作品でもありますし、映画作り自体がお祭り騒ぎみたいな感じなので、今サークル活動とか文化祭とかが出来ない中で、ちょっと息抜きというか、お祭り気分で楽しめる作品になっていると思うので、そんな気持ちで劇場へ来ていただけたら嬉しいです。
(インタビュアー・山岸一之・写真:谷利沙紀)
【映画『ビューティフルドリーマー』概要】
【STORY】
映画を撮ったことのない先勝美術大学映画研究会の部員たちが挑む、映研に伝わる“いわくつきの台本”の映画化・・。
「これは撮ろうとすると必ず何か恐ろしいことが起こる台本」という言葉通りに、部員たちは次々に予期せぬ困難やトラブルに見舞われる。
果たして彼らは無事にクランクアップできるのか!?
【出演】
小川紗良 藤谷理子 神尾楓珠 内田倭史 ヒロシエリ
森田甘路 斎藤工 秋元才加 瀧川英次 升毅
監督:本広克行
原案:押井守『夢みる人』
脚本:守口悠介
キャラクター設定・構成:奥山雄太(ろりえ)横山翔一
脚本協力:高井浩子
製作:勝股英夫 石川光久
エグゼクティブプロデューサー:西山剛史 森下勝司
企画・プロデュース:穀田正仁 稲葉もも
プロデューサー:雨無麻友子
アソシエイトプロデューサー:上久保友貴
宣伝プロデューサー:高原万平
撮影:川越一成
照明:木村伸
録音:倉貫雅矢
美術:相馬直樹
編集:岸野由佳子
サウンドデザイン:大河原将
VFXスーパーバイザー:大見康裕
音楽:菅野祐悟
装飾:桑田真志
衣裳:中島エリカ
ヘアメイク:堀奈津子
監督補:山口淳太
助監督:松田祐輔
制作プロダクション:LDS
製作:映画「ビューティフルドリーマー」製作委員会
エイベックス・ピクチャーズ Production I.G 清栄コーポレーション ポニーキャニオン
配給:エイベックス・ピクチャーズ
(C) 2020 映画「ビューティフルドリーマー」製作委員会
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