イチローの功と罪 (宝島社新書)

によって 野村 克也

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イチローの功と罪 (宝島社新書)の詳細

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いつものように「天才＋努力家」のＮ選手を絶賛。イチローも、一選手としては絶賛している。リーダーや手本としては、ずいぶん手厳しい評価。イチロー対ＩＤ野球は、いっけんノムさんの勝利のようにとらえられがちだが、そうでもない、と評している。理由は本著１４４、１５５ページあたりが主。読みごたえがあった。ＩＤが勝ったというよりも、番外戦・場外戦でなんとか短期決戦をしのいだというような印象をうけるが・・・。私は好きな野村節だが、時代を考えるとどうだろうと思われるところもある。「どんな選手でも時代と●●には勝てない」と本著に書いてある。いまは、高校野球の監督も選手に迎合する、丸刈り禁止の時代。ファンサービス、大志、研究、人間性を説くノムさんの情熱が、伝わる人がどれだけいるだろうか。ノムさんの情熱も、とことんドライな時代の波にかき消されるようで、しのびない。イチローは高校時代投手だった。大リーグでも、総力戦などでは野手が投げることもある。ノムさんが至上と仰ぐオールスターで投げても、そこまでノムさんが激怒することではあるまいと思うのだが。打者のＭ選手は冷静沈着、高校時代から敬遠されても人間性ができていた。イチローから安打、本塁打を放てたことだろう。素人は、夢の対決に沸く一方で、そう思う。