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Suvarna Parva - カダンブの50年

2015.12.14 13:20

カダンブ(Kadamb - Centre for Dance)と言えば、インド、グジャラート州アフマダーバードにあるカタックのスクールです。特定のカースト以外の一般の人がステージで踊るということが、まだ当たり前ではなかった時代に、クムディニー・ラキアー先生が創立され、近代的な振付けや演出と、多くの留学生を受け入れてきたスクールとして有名です。

そのカダンブの創立50周年の舞踊祭Suvarna Parvaが、2015年12月11~13日にかけて行われたので、クラスメイトと一緒に観に行って来ました。

早朝のフライトで飛び、空港を出た瞬間、デリーとは大違いのアフマダーバードの雰囲気に、一緒に来たクラスメイトと大喜び!空気はきれいだし、道は平らに舗装されているし、人は少ないし、ガツガツしていないし、緑が多いし、きれいな川も流れているし…。こじんまりとしていて、とても可愛い町でした♡ はしゃぎすぎて町並みの写真を撮り忘れました:( 

マハーラージ師匠とシャーシュワティー・ディーディーが、カダンブにいらっしゃるとのことなので、私たちもホテルにチェックインしてスクールに向かいます。小さい町なので、渋滞や排気ガスもなく移動がスムーズ♪ カダンブの向かいには大きなガーデンが、またお隣にはショッピング・モールやカフェあり、落ち着いた環境ながらも便利な場所だという印象を受けました。

スクールの中も、きれいで可愛い♡ゲートをくぐると、その名の通りカダンブの木がお迎えしてくれ、建物の入り口にはクリシュナ神がお出まし☺

スクールの中には、スタジオ、アドミン・オフィス、そして2Fには小さなホールがありました。このホールでは、初日の昼間にプレス懇親会とショーケースが行われていました。ショーケースでは、8歳くらいの子の踊ったデュエットと、国境もジャンルも超えて活動している文字通りボーダレスなダンサー、スーラジくんのダンスが印象に残りました。この日は、マハーラージ師匠とクムディニー先生が、似たトーンの爽やかなライトブルーのクルターとサーリーをぞれぞれお召しになっていたのも印象的。

夜は、タゴール・メモリアル・ホールに会場を移して、3夜連続の舞踊祭。夜に訪れたので、外観が暗くて分からなかったのですが、実は建築物としても素敵なホールのようです。また、有名な国立デザイン学校(National Institute of Design(NID))と、博物館(Ahmedabad City Museum)の向かいに位置しているということも、後から知りました。

さて、肝心のプログラムの内容は、以下の通り。(順番は違っているかもしれません。)

11th December

1. Chaitanya (Kadamb Centre for Dance Students (Ahmedabad))

2. Yugal (Sanjukta Sinha & Karan Pangali) 

3. And We Just Dance (Prashant Shah, Souvik Chakraborty, Kalrav Dave, Rohit Parihar & Mukesh Gangani.)

4. Kitsune Ame (Atsuko Maeda, Yayoi & Sayuri) 

5. Unchanted Seas (Aditi Mangaldas, The Drishtikon Dance Company) 

12th December 

1. Half circle (Vaishali Trivedi & Kadamb performing unit) 

2. I, within (Urja Thakore & Parvati Chaudhry) 

3. All that's in between (Parul Shah) 

4. Mushti (Rajendra & Nirupama) 

5. Kathaa pravaah (Delhi Kathak Kendra) 

13th December

1. Samanvay (Kadamb Centre for Dance Students) 

2. Unknown (Sudeshna Maulik & Anjali Patil) 

3. Antar - Valay (Maulik Shah & Ishira Parikh, Anart Dance company)

4. Unnayan (Salomi Shah, Anar Jaikrishna, Manuela Benini)

5. Pt. Birju Maharaj


すごくflashyなライトで度胆を抜かれる演目が多かったのですが、個人的に観客として印象に残ったのは、'Chaitanya'、'Kitsume Ame'、'And We Just Dance'、'Unchanted Seas'、'I, within'の5作品と、マハーラージ師匠のソロ(of course!!) 


'Chaitanya'は、カダンブで修行中のナオさんご出演で、群舞のフォーメーションの移り変わりがおもしろかったです。(写真は、舞踊祭の公式Facebookより)

Kitsune Ame'は、Atsuko Maedaさん率いる日本チームの作品で下駄や日本語のボールの演出が、日本独特な異色を放っていました。(これ以下写真は、全てNarthakiより)

'And We Just Dance'は、NYに拠点を置くプラシャント・シャーさん率いる5人の男性ダンサーで構成され、ダンスのクオリティーがさすがでした☆

'Unchanted Seas'は、マハーラージ師匠とクムディニー先生の両方に師事していたアディティー・マンガルダースさんの作品。いつもながら音楽、ライトの演出がバラエティーに富んでいて準備しつくしたステージという感じです。カンパニーのメンバー全員がtayyaar(*)で迫力があります。(*直訳:準備された)

'I, within'は、私がロンドン時代にお世話になったウルジャー・ディーディーと、当時クラスメイトだったパールバティーのデュエット。操り人形のような演出・振付で、2人の息がピッタリと合っていました。また、コンテンポラリーな感じとコンセプトが、ロンドンらしいカラーを放っていました。2人揃った写真がないのが残念。

大トリのマハーラージ師匠の舞台では、トゥムリー、パラン・アーマド、フットワーク、バジャンなどが披露されました。言わずもがなですが、繊細で多様な表現、表情、ポーズに、ため息が止まりません…。

また、このフェスティバルには、ロンドン時代の友人が何人か来ていて、個人的にはプチ同窓会な気分でした♪ 彼らの多くはカダンブで定期的にトレーニングを受けているので、空いた時間は彼らの滞在しているアパートでお茶を飲みながらおしゃべりしたり、オールド・シティや遺跡に出かけたり、成り行きで、あの大御所のお宅にお邪魔できたり、例のボリウッド・ダンサーと踊れたりと忘れられない思い出もできました。

孤独なロンドンでの大学院時代を乗り越えられたのは、カタックとカタックで繋がった友人に出会えたからだと思っています。彼らと、今も1年に1回は、こうしてカタックを通して地球のどこかで会えるのは、本当に嬉しくて幸せなことです。