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星を繋ぐ猫達 第5章 《緑の幾何学曼荼羅》

2016.08.16 04:24


物語は、次の章に入ります。では、続きをお楽しみ下さい。


画像は、2016年個展作品[橋0しの民 風天寅次郎(かざまとらじろう)]彼の横にいる猫は、アルハンゲルです。


使用画材、三菱ユニポスカ コピック


《第5章 緑の幾何学曼荼羅》


寅次郎博士は、猫沢さん達と、コンタクトを取った翌日、自分の住んでいる村から少し離れた村に出掛けました。


そう、例の[橋渡しの民]の仲間。門田たかしと言う男性を訪ねに。


寅次郎博士は、村人に訪ねながら、辿り着いた彼の自宅は、昔ながらの百姓家屋、車庫には、軽トラが一台停まっており、放し飼いの鶏達が、不思議そうに、寅次郎博士を見つめていました。


「ごめんください」


玄関先にたたずむ寅次郎博士、返事はありません。外出中なのかと、しばらく、待ってみる事に…


すると、隣接する小屋の中から、小柄でポチャッした白髪の男性が現れました。


「なんか用かね?」


「あ、こちらは門田たけしさんのお宅でしょうか?」


「あぁ」


「たけしさんは、ご在宅でしょうか?」


「わたしだが?あんたは?」


「私は、隣の隣村の風天寅次郎と申します。私の師匠が、生前、あなたに、お世話になっていた事を知りまして…ご挨拶に参りました」


「師匠?」


「神楽未知太郎師匠です…私は、一番弟子でして…」


門田さんは、キョトンとしていましたが、思い出したのか…


「あぁ!神楽屋の!みちたろさは、元気か?」


「10年前に亡くなりまして…」


「…あぁ…そうか…亡くなったのか…」


「102歳の若さでした…」


「102歳!?大往生じゃないか…で、あんたは?なぜ、私を訪ねて来たんだね?」


門田さんは、不思議な顔をしていました。


「先日、神楽師匠のお孫さんから預かった遺品の日記に、あなたの事が書いてありまして…いても立っても居られず、訪ねに参りました」


「日記?まぁ、立ち話はなんだから上がっていきな」


そう言うと、玄関を開け寅次郎博士を、囲炉裏のある居間に通し、熱々のお茶と、囲炉裏で炙ったの熱々の煎餅を出してくれたのです。


「みちたろさは、この煎餅が好きでよ。わざわざ、この村まで買いに来てくれてたんだよ」


「懐かしいです。昔、師匠が、厨房の炭火で炙って、醤油を塗って、おやつに出してくれました」


「ほう!食べた事あるのか?」


「はい」


寅次郎博士は、出された三枚の煎餅をペロリと平らげてしまいました。


「なんとなく、あんたとは、始めて会った気がしないんだが…どこかで会ってたかね?」


「そうですね。30年前位に一度、倉永井大学記念病院で、チラッと…あとは…」


「倉永井…?わたしの妻が入院していた所…」


「私は、当時、そこで働いていました。あなたが風邪を引いた時、診察した事があります」


「んー…確かに風邪で診察を受けたが…あんたの顔は覚えてないな…もとい、今のあんたの姿を、30年逆算して想像しても検討もつかねぇや…違う、もっと昔だよ…なんて言い表しゃいいんだ?」


門田さんは、困惑気味です。寅次郎博士は、おもむろに、鞄の中から日記を取り出しました。


「唐突で申し訳ありませんが…これ、読めますか?」


「!?」


渡された日記を広げた途端、門田さんは、カッと目を見開き、物凄い速度でめくり始めました。


寅次郎博士は、驚きます。


「あ、あんたは、これが読めるのか?」


「読めます」


「…これは、私の中の夢物語ではなかったんだな…本当の事だったんだな…!私は一体、何者なのだ…?」


「あなたの本当の名は、キノリア、私はラステライです。お久し振りです。ブラザー」


すると、門田さんの頭上で、何か、弾けるような音と共に、緑色の大きな幾何学曼荼羅が出現しました。


ブロック解除です。


幾何学曼荼羅と共に、数字や記号のような物が、眩いばかりの滝のように落ちていく映像に、門田さんは、目を白黒させていましたが、何かを、思い出したのでしょう。突然、顔つきが変わりました。


「待っていたぞ、遅かったじゃないか…」


[つづく]


 2016年6月24日から7月6日の2週間、東京 高円寺、猫の額さんにて行われました個展が、無事に終了しました。


また、来年の同じ時期に、猫の額さんにて個展開催が決定しました󾬄よろしくお願いいたします󾠓


(※このブログでは、ブログ小説【猫沢さん作品[幻想の魚の秘密]】架空のSF物語を展開中です。


東京.高円寺[猫の額]さんでの個展とブログ小説の連動型で、お楽しみいただけます。



猫沢さん作品の挿絵のポストカードは[猫の額]さんでも購入出来ますよ(^O^)


※この猫物語は、私の好きなミュージシャン平沢進氏の楽曲をBGMに流しながら浮かんだインスピレーションを元に綴り上げる実験的SF物語制作の一環です)


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