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Oimachi Act./おい街アクト

無垢の愛=「博愛」が社会に未だ残っているの ならば生きたい!もう残っていないのならば死んでも悔いはない

2020.11.05 03:00

運命と偶然と、それをも超越する「愛」。

この作品"トリコロール"は3部作のラストで、

キェシロフスキ監督の遺作でもある。

孤独な老人とモデルの仕事をしている無垢な女子大生が出会う。

そして愛の奇跡が生まれる、起こる、生じる。

無垢な愛とは?「博愛」である。

「博愛」は奇跡をも起こしうる。


孤独な老人を演じるのは名優、

ジャン=ルイ・トランティニャン。


無垢な女子大生を演じるのは、「ふたりの

ベロニカ」でキェシロフスキに見い出された

イレーヌ・ジャコブ。

老人の飼い犬を車ではねてしまうことから、

それがきっかけとなり、女子大生と老人は出逢う。

その老人は元判事で、隣家の電話を盗聴するのが日々の暮らし。

そんな老人に女子大生が近づいていく。

老人の昔話や判事をやめた話を聞かされるう

ちに、女子大生は老人との時間や人生が近くなっていくのを感じる。

こんな純粋なヒロインがこの世に存在するという設定が、遺作としてふさわしく感じる。

この映画をどう観るのかは、観る人の心の状態や生きてきた人生がカギとなる。


今の時代にこんな博愛があるのであれば、

生きる価値はある。

そんなものが失せた社会であるのならば、生きる意味は無いかもしれない。

そういった感傷的になることが、映画を観ることの価値であり、大切なことである。



映画「トリコロール/赤の愛」

(1994年・ポーランド作品)

監督/クシシュトフ・キェシロフスキ

出演/イレーヌ・ジャコブ、

ジャン=ルイ・トランティニャン