踵が脱げやすい問題
Fit Insole のインソールはそれぞれの足型に合わして製作します。
そちらも気を使いますが、それと同じくらい難しいのが靴とのフィッティングです。
足と同じように靴も種類が多いです。
靴により内部形状、ドロップ、硬さなど様々で、それにインソールを狙い通りに収める
ことは結構難しいです。
その中でも、言われて一番ドキッとする一言。
「踵が脱げそう」
踵が脱げそうになる原因は、色々とありすぎて、どんな組み合わせで脱げやすくなって
いるのかを見極めるのが難しいです。
足の形状、靴、そしてインソール。
原因は色々あります。
❶足幅と踵の幅の差が大きい
靴は足長と足幅で決めます。
足幅で一番広いの下の写真の①の場所です。
足幅が広い場合、幅が大きい靴を履かないといけません。
しかし①に比べ踵の幅が小さい場合、靴の踵と足の踵の間に隙間ができ、靴が脱げ
やすくなります。
インソールで踵周りの隙間を埋めることで、改善は見られる傾向にあります。
❷踵の形状の問題
一般的な踵形状です。
このような場合は、踵が脱げるといった心配はないと思います。
次に踵が脱げやすい踵形状です。
踵の出っ張りがない。
踵が動きやすいため、履き口に当たって靴擦れにもなりやすいです。
踵の出っ張りが出過ぎている場合。
履き口でしっかりと足がホールドされにくく、脱げないように指に力が入りがちです。
❸靴が硬い
革靴・パンプスや自転車シューズのように底が硬い靴は、歩行時など体重をかけても
たわみません。
一方足は柔軟性があるため体重をかけると曲がってしまいます。
その反動で靴から踵が持ち上がり脱げやすくなってしまいます。
❹靴のドロップ
通常の靴は①の踵の高さが、②の足先の高さより高くなっています。
これをドロップといいます。
大体5mm〜10mmのドロップのついた靴が多いです。
ドロップがある分、少ない力で体重移動ができるようになります。
上の画像はゼロドロップシューズです。
踵の高さと足先の高さが一緒の靴です。
ドロップの少ない靴というのは、自分の足の指までしっかり使って体を前に運ばない
といけません。
その分、足を使い地面を踏む力も増えるので踵は浮きやすくなります。
❺インソールの問題
⑴厚み
元々入っていたインソールより分厚いインソールに変えると、踵が浅くなり脱げやすく
なります。
ですので、インソールの厚みは元々入っていたインソールに近い方が無難といえます。
⑵踵形状
インソールを入れることで踵が前へ押しやられて脱げやすくなります。
これは、インソールの踵形状の変更で緩和できます。
⑶硬さ
矯正目的の場合、ある程度の硬さのインソールが適していますが、その分沈み込みが少な
くなり、踵が浮きやすくなります。
しばらく使用していると、馴染んできて気にならなくなる場合もあります。
その他、歩き方や筋力など原因はまだあります。
「踵が脱げやすい」というのは、どういった原因でなっているのか。
深く考えたことはないけど、悩んでいる人は多いです。
助けになれば幸いです。