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なるの台本置き場

【男1:女1】同い年

2020.11.22 12:30

男1:女1/時間目安30分



【題名】

同い年



※この台本はシチュエーションボイス台本と声劇台本を混ぜたものになっております。聞く方を子供と仮定しておりますので、演者様の子供になったつもりで聞いて下さいと一言添えると伝わりやすくなるかもしれません。また部分的に子供のセリフを織り交ぜております。そこは自然な感じで間を空けていただければ幸いです。



【登場人物】

子供(セリフなし)



(以下をコピーしてお使い下さい)


『同い年』作者:なる

https://nalnovelscript.amebaownd.com/posts/11370920

父:

母:




-------- ✽ --------






001 父:初めまして。


002 母:初めまして。


003 父:生まれてくれてありがとう。


004 母:これからよろしくね。







005 父:……うっ…うっ……。


006 母:もう……いつまで泣いてるの?(笑)


007 父:だって……あまりにも可愛くて……うっ……。


008 母:パパ凄い泣いてるねぇ、困ったねぇ。


009 父:ちょっと頭撫でさせ……。


<子供に手を叩かれる>


010 母:ほら、邪魔しないの。今ご飯中よ、って、ねぇ?


011 父:ご、ごめん……。


012 母:あはは、パパしょんぼりしちゃったよ。


<子供が父に向かって笑う>


013 父:あっ……ねぇ、見た?見た?!


014 母:ふふふ、笑ったね。


015 父:可愛いなぁ……。


016 母:ほんとにコロコロ顔が変わるね?







017 父:よし、そろそろお風呂入れようか!


018 母:大丈夫?出来る?


019 父:大丈夫。父親学級で習ったから頑張る!は〜い、パパとお風呂入りましょうね〜。


020 母:タオル用意しておくから終わったら呼んでね、その間夕飯作ってる。



<間>



021 父:おーい!終わったぞ!


022 母:はいはい。ちょっと待ってね。……はい、おいで〜。さっぱりした?……パパにお風呂入れてもらえて良かったねぇ。


023 父:片付けたら行くな〜。


024 母:はーい。先にお洋服着ちゃおうね〜。パパお風呂入れるの上手だった?……そっか!楽しかったの!そうなの!それは良かったねぇ!


025 父:ん?何の話?


026 母:んー?お風呂楽しかったんだって。


027 父:楽しかったのか〜そうか〜!変わるよ。


028 母:うん、あとお願い。もうすぐご飯になるから。







029 父:ただいま〜。


030 母:(小声)おかえり。


031 父:あー、授乳中?


032 母:うん。寝ちゃった。


033 父:そっか。……気持ちよさそうに寝てるな。


034 母:ほんと、可愛い。


035 父:起きたら百面相、寝たら天使。我が子ながらほんと可愛いよな。


036 母:ふふ、この親バカめ。


037 父:ママに言われたくない。…ね、ご飯食べた?


038 母:ううん。まだ。


039 父:俺が寝かしてくるから一緒に食べよ。


040 母:ありがと、じゃあご飯用意してるね。


041 父:はいよ〜。



<間>



042 母:お待たせ。


043 父:よし、じゃあ食べようか。


044 母:うん、いただきます。


<食事しながら会話>


045 母:今日は仕事どうだった?


046 父:んー、特に変わらずかなぁ。……あ、写真見せびらかしてきた!


047 母:でた、親バカ。


048 父:うるせぇ、みんな可愛いって言ってくれてたから。


049 母:そんなの当たり前でしょ。


050 父:お前も親バカじゃねぇか。


051 母:私は親バカだよ?当たり前でしょ。


052 父:久しぶりに見た、そのドヤ顔。


053 母:あはは、ほんとお義母さんに言われた通りになったね。


054 父:あぁ、母さんもそんな事言ってたっけ。


055 母:うん、まさか〜とは思ってたけどね。


056 父:たしかに。……それで、今日は何してたんだ??


057 母:んー、今日は散歩行ったよ。公園ぐるっと1周して来た。


058 父:いいなぁ。週末さ、お花見しに行こうよ。


059 母:いいね。せっかくだし、あそこの公園で毎年写真撮ろうか。


060 父:お、ナイスアイディア!あそこは桜が綺麗だもんな。……新しいカメラ買わなくちゃな。


061 母:そういうのはちゃんと下調べしてからね?







062 父:またこれ見てるのか?


063 母:気に入ったみたいでね。


<子供がテレビの方を指差す>


064 父:ん?これするのか?いいぞ〜。たかいたかーい!


065 母:気をつけてよ?


066 父:大丈夫だよ、なー!よし、もう一回!たかいたかーい!


067 母:楽しそうでなにより。ふふ。


068 父:お、次は抱っこか?……はい、抱っこしたぞ?おっきくなったなぁ。ふふふ。


<子供、母の方を指差す>


069 父:ママの方行くか?


070 母:ん〜?どうしたの?


<子供:「まま!」>


071 母:え?!今ままって!


072 父:えぇ!凄いな!


073 母:もう1回!……えへへ凄いねぇ!ぎゅーしようね!


074 父:ママが先かぁ……ねぇパパは?パーパ。







075 母:ねぇ、ねぇ起きて!


076 父:ん……どうした?


077 母:なんか熱くない?


078 父:あー、たしかにそうかもな。熱計ったのか?


079 母:うん……いつもより少し高いくらい。病院行かなくて大丈夫かな?


080 父:とりあえず水分補給だけしっかりして、少し様子見よう。


081 母:いや、でも。


082 父:大丈夫だから。とりあえず俺が様子見てるから、お前は寝てろ。


083 母:いや、寝れない……。


084 父:いつもちゃんと寝れてないんだから、尚更今寝とけ。俺がいつでもどこでも寝れるの知ってるだろ?


085 母:……うん。


086 父:はい、抱っこ変わるから。……おやすみ。







087 母:お誕生日おめでとう!


088 父:お誕生日おめでとう!


089 母:ふふ、今日のお誕生日ケーキは……ママの手作りケーキです!じゃじゃーん!


090 父:おぉ!凄いな!


091 母:えへへ喜んでもらえて良かった、ふふ。


092 父:もう1歳かぁ。早いなぁ。


093 母:そうだねぇ。あっという間に1歳になったね。


094 父:あ、ご飯の前にあれやるか?……あのーなんだっけ。色々並べるやつ。


095 母:選び取り?


096 父:そうそう、それ。


097 母:そうだね、じゃあ用意するから向こうの部屋いっててくれる?


098 父:はいよ。……よーし!楽しいことするぞ〜!おいで!


099 母:ちょっと待っててね〜!……はい、おっけー!いいよ!



<間>



100 父:今日は超ご機嫌だったな。


101 母:お誕生日だもんね。みんな来てくれたし、楽しかったんでしょ。ケーキも喜んでくれてよかったぁ。


102 父:あれは凄かったわ。……何してんの?


103 母:ん?……あぁ、写真投稿しようと思って、文書いてる。


104 父:どの写真にしたの?


105 母:みんなで撮ったやつと、ケーキの写真と、一番笑顔が可愛いやつ。


106 父:いいね。いやぁ、俺これ好き。……ママも1歳になりました。


107 母:ちょ、読まないでよ!恥ずかしい……。


108 父:いいじゃん。……俺達も1歳、ね。


109 母:まだ1歳の新米ママとパパだけどちょっとずつ成長していこうね。


110 父:そうだな、3人で成長していこう。


111 母:うん。……いやぁ、でも、まさかこれを選ぶとはなぁ。私も同じやつだったらしいから、やっぱり血は争えないなぁ。


112 父:俺なんだったんだろ?


113 母:お義母さんに聞いてみなよ。お義母さんなら覚えてると思うよ。


114 父:えー、覚えてるかな?


115 母:たぶんね!根拠ないけど。


116 父:なんだそれ(笑)







<父と子供の笑い声が聞こえる>


117 母:全く……仲良しなんだから、あの二人。


118 父:ねぇママ!ママ、ママ!


119 母:何?どうしたの?


120 父:歩いた!


121 母:え?!


122 父:ねー、歩いたもんねー!次はママのところまで歩いてみよっか。


123 母:おいで?


<1.2歩くらい歩く>


124 母:わぁ!凄いね!ね!


125 父:さすが我が子……天才だ!


126 母:うん、そうなの、嬉しいの!ふふ、凄いねぇ、どんどん大きくなるねぇ。


127 父:次!次パパのところまでおいで!







<入園式>


128 母:パパ早く!


<子供:「パパ早くー!」>


129 父:ちょっと待てって!


130 母:遅いよ!ビデオちゃんと持ったよね?!


131 父:持った!


132 母:上履きは?


133 父:持った!


134 母:笑顔は?


<子供:「にー!」>


135 母:うん、完璧!よし行こう!



<間>



136 父:おかえり〜!かっこよかったぞ〜!


137 母:楽しかった?


138 父:そうかそうか、お友達出来たか?


139 母:よかったね、お友達できて。


140 父:さぁて帰るぞ、肩車してやるから、ほらこい!


141 母:今日は夕飯何食べたい?お祝いだから好きな物作ってあげる。


142 父:お、それパパも好きだなぁ、親子似たか!


143 母:それでいいの?外に食べに行くのでもいいんだよ?


144 父:ママが作ったやつが1番いいんだよな〜!


145 母:ふふ、ありがとうね。じゃあ買い物してから帰ろうか。


146 父:なぁなぁ、今日何が1番楽しかった?







147 母:パパ帰ってきたよー!


<子供、1人で本を読んでいる>


148 父:ただいま〜!……あれ?……おーい……。


149 母:しーっ!今本読んでるから邪魔しないで。


150 父:あっちの部屋?


151 母:うん。帰ってきてからずっと黙々と読んでる。


152 父:最近1人で遊ぶこと増えたよな。


153 母:そうねぇ。幼稚園でもブロックとか本読んだりしてるって先生言ってたし、集中してなにかするって事増えた気がする。


154 父:今度見に行こうか、ブロックと本。


155 母:そうだね。最近さらっと本の中に英語の本混ぜてみたんだけどそれも時々読んでるみたいなんだよね。


156 父:え、凄いじゃんか!


157 母:まだほとんど絵のやつばっかりだけどね。……そろそろ習い事とか考えてみようか。


158 父:そうだなぁ、まずは何してみたいか聞いてみるか?







159 母:うーん、じゃあパパに言ってみたら?


160 父:ん?なんだ?


<子供:「お手紙セットが欲しい」>


161 父:お手紙セット?ってなんだ?


162 母:最近お友達とお手紙の交換してるんだよね。それでせっかく書くなら、折り紙とかじゃなくてちゃんとした物が欲しいんだって。


163 父:いいぞ〜!今度見に行こうか、な!


164 母:全く、甘いんだから。


165 父:文字の練習にもなるし、そういうのはどんどんやるといい。今度パパにも書いてよ。


<子供:「あるよ!……これはパパで、これはママ!」>


166 父:おぉ!ありがとう。どれどれ……『パパ、お仕事よく頑張ってるね、大好き。』えへへありがとう〜!……ママのは?


167 母:んーとね、『ママのご飯いつもおいしいよ、大好き』だって。ふふ、ありがとうね、上手に書けてるじゃん!


168 父:ほんとに字も絵も上手くなったなぁ。


169 母:じゃあママもお返事書くね。







170 父:……うっ…うっ……。


171 母:もう……いつまで泣いてるの?(笑)


172 父:だって……大きくなったなぁって……。


173 母:パパ凄い泣いてるね、どうしよっか?


<子供:「パパ泣かないで」>


174 父:だって……うぅっ……。


175 母:ほら、写真撮るんだから、泣き止んでよ。その顔で撮るの?


176 父:無理ぃ……うぅ……。


177 母:このままで大丈夫です(笑)。はい。


<写真を撮る>


178 母:ありがとうございます。……ちょっと先生にご挨拶してくるからこれ持ってて。


179 父:分かった。


180 母:ちょっと先生のところ行こう。おいで。


181 父:あぁ、カホちゃんママ、どうも。……はい、もうみんな立派で涙が。あはは。……はい、またまた〜。カホちゃんまたねー!


182 母:お待たせ。……あ、カホちゃんバイバーイって。……バイバイ出来た?……なら良かった。よし、じゃあおじいちゃん家行こうか!


183 父:そうだぞ!今日は卒園のお祝いにおじいちゃん家でみんなでパーティするんだ。


184 母:うん、来るって。楽しみだね。


185 父:おし、じゃあ早く帰ろうか!







186 母:桜まだ残っててよかったね。


187 父:そうだなぁ、今日は絶好の撮影日和だな。


188 母:入学式、緊張してる?


189 父:あはは、大丈夫だよ。よし、パパからのミッションを伝える!お友達を1人作る。以上だ!健闘を祈る。


190 母:何言ってんの、ほら行っておいで。


191 父:大丈夫、ママの子だから、社交性は飛び抜けてるよ。


192 母:急に褒めるのやめな。


193 父:コミュ力オバケって言われてたの誰だっけ〜?


194 母:その話はここでしないで、まったく。







195 父:大丈夫かな……。


196 母:なんでパパがソワソワしてんの。


197 父:だって……こんな晴れ舞台だぞ?ソワソワもする……。


198 母:大丈夫、たくさん練習してきたし、今日も凄く自信もって行ったから、大丈夫!


199 父:そうか……うん。


200 母:とりあえずビデオは任せたからね。


201 父:うん。


202 母:ほんとに大丈夫?


203 父:うん。


204 母:ちょっとタバコ吸っといで。


205 父:うん。


206 母:ほれ、早く行く!


207 父:はい。


208 母:大丈夫かね、あれは……。



<間>



209 父:優勝おめでとう!!!流石だ!!!


210 母:もうパパ凄いドキドキしてたんだよ?


211 父:だってそりゃあドキドキするだろ……。


212 母:ママは優勝するって思ってたから、バッチリ!ねー!


213 父:よし、優勝記念に何か食べに行こうか。


214 母:なんでもいいよ!パパの奢りー!いぇーい!







215 父:よし、これからテニスの練習しに行こうか!


216 母:え、すごい急だね?


217 父:今度部活の大会あるんだろ?なら練習練習!


218 母:ってパパ言ってるけど行く?


<子供:「行く!」>


219 母:じゃあ準備するからちょっと待ってて。


220 父:あ、そういえばラケット見せて。ガット張り替えるか?……おう、この間にやるよ。ちょっと待っててな。







221 母:もう卒業なのね……。


222 父:いやぁ、本当に大きくなったな。


223 母:卒業式も、もう3回目か。


<子供:「2人とも泣かせるからね!」>


224 父:卒業式に泣かせる宣言は初めてだな。


225 母:ふふ、楽しみにしてるね。ほら、行ってらっしゃい。


<子供が教室へ>


226 父:行っちゃったなぁ。


227 母:もう3回目の卒業式か……。


228 父:今回こそ泣かないようにしないとな……。


229 母:また泣くに一票。


230 父:今年はお前が泣くんじゃないか?


231 母:いやぁ、泣きそうだよね……。


232 父:今回は、式中に泣くに一票。


233 母:え?


234 父:いつも当日の夜こっそり泣いてるだろ。俺の腕の中で泣き疲れて寝るのはどこの誰だー?


235 母:はぁ?ちょ、それは!


236 父:はいはい、開場になったから行くぞ〜。


237 母:もう!







238 父:結局この後、母さんボロボロに泣いてたよな。


239 母:ちょっと!それはいいのよ!恥ずかしいでしょうが!


<子供:「まさかママが泣くとは思わなかった」>


240 母:いや、あれは泣くでしょう?!高校の卒業式よ?!何ども卒業式があるけど色々考えたら高校よ?!泣くでしょう?!


241 父:はいはい。まぁ俺もちょっと泣いたし、お愛顧ってことで。


242 母:まったく。


243 父:あとこの時は最後の体育祭で負けて、その後家で大泣きしてたんだっけ?


<子供:「言わないでよ!恥ずかしい!」>


244 母:まぁまぁ、そう言ってやらないの。お父さんもあんたが寝た後悔しいってこっそり泣いてたんだから。


245 父:あ、こらっ。母さん!


246 母:これでお愛顧でしょう?


247 父:はぁ……母さんには勝てないなぁ(笑)


<子供:「アルバムこれで終わり?」>


248 父:俺達も探したんだけどこのアルバム達しか見当たらなくてな。


249 母:小学校の時引っ越したでしょ?その時どこかにしまい込んじゃったみたいなのよね。写真飛んじゃってるけどアルバムはこれで全部かなぁ。


250 父:写真も現像しなくなったもんなぁ。


251 母:そうね。……それにしても、こんな小さかった子が今では親になるんだもの。びっくりよね。


252 父:道理で俺達も歳をとる訳だ。あはは。


253 母:大丈夫、そんな不安にならなくても。私達もこれから祖父母デビューだから。あなた達と一緒よ。


254 父:よく母さん言ってたよな、同い年だって。


255 母:そう。同い年。


<子供:「どういう意味?」>


256 母:貴方が生まれて、まず私達は親として1歳になった。同じように年を積み重ねて、次はあなた達がこれから産まれてくる子と同い年。私達も初孫だから、また同い年になる。


257 父:いいおじいちゃんにならないとなぁ。


258 母:大丈夫よ、また1から一緒に成長していきましょ。私達も、あなた達も、全部1からのスタートだもの。最初は上手くいかないかもしれない。でも大丈夫、私達が付いてるから。


259 父:おじいちゃんおばあちゃん歴は0年でも、親歴はお前達の年齢分あるから、安心して頼ってきなさい。


260 母:ふふ……これからまた、一緒に成長していこうね。



(終)