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【85番】百人一首で唯一の3代選出!!俊恵法師!!

2020.11.06 22:34

ジャンル:恋
時代:平安時代 
超要約:皆冷たいな

歌の意味(子ども向け):扉まで冷たいんだから・・・と女心はせつないですなあ。
歌の意味:(いとしい人を想って)夜通しもの思いに沈むこの頃、夜がなかなか明けないので、(いつまでも明け方の光が射し込まない)寝室の隙間さえも、つれなく冷たいものに思えるのだよ。

☟この首に関するクイズ

Q 「ねや(閨)」は「寝室」のことである。では、「ひま」は何? ①時間 ②天気 ③すきま 

A ③ 

👇語呂合わせ(覚え方)


 作者が女性の立場になって詠んだ歌で、薄情な男性のおとずれを待つ辛い恋心を詠んだものです。京都・白河の自邸である歌林苑(かりんえん)での歌合にて、作者が披露した歌です。男性が女性の立場になって詠むスタイルは、当時の和歌の技巧の一つでした。また、この歌の下の句にある、光の全くさしこまない「閨(ねや)のひま」=「寝室のすき間」は、つらいもの思いをさせる夜をうまく表現しています。朝の光がさしこんでこない、そのすき間ですら、まるでその恋人のように、つれなく思われる・・・、そういう悲しい恋心の歌なのです。

 「よもすがら」は「一晩中」という意味です。また、「ねや(閨)」は「寝室」のことで、「ひま」は「隙間」を意味します。「さへ」は「~でさえ」のことで、ここでは「つれない想い人だけでなく寝室の隙間さえもが」という意味となります。

 作者の俊恵法師(しゅんえほうし)は、大納言経信(だいなごんつねのぶ)=源経信(71番)の孫で、源俊頼(みなもとのとしより)(74番)の子です。3代続いて百人一首に選ばれているのは、この一族だけです。その父から歌を学んでいましたが、17歳で死別し、仏門に入りました。東大寺の僧侶だったとされますが、定かではないそうです。門下に「方丈記」で知られる鴨長明(かものちょうめい)がいます。没年不詳です。