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演劇集団 東京直角街

オニやほとけや

2020.11.07 13:38

信号待ちをしている時に、20代くらいの女性2人が隣で喋っていた。


どういう文脈か分からないが、片方の人が、

「松井先輩はマジでオニやさ」と言った。


もう1人はそれに対して、

「分かるわーマジほとけだよね」と言った。


日本語、進化してるなあ。


「オニやさ」はつまり「オニやさしい」ということだ。


「やさしい」に、近頃、程度の高い様を表す副詞の意味も持つようになった「オニ」という言葉をつけて、「とてもやさしい」というのを表しているわけだ。


さらにそれを縮めて「オニやさ」なのだ。


ほーん。


…いやでも、「オニ」はやさしくないからなあ。


「オニ怖い」とかだったら分かるけれど。


「オニやさしい」はなんか相反している感が出てしまう気がする。


でも、「鬼の目にも涙」ということわざはある。


ちょっと強面だけれどたまにやさしい一面を見せる、という意味でなら「オニやさしい」でもいいのかもしれない。



形容詞とそれにつく副詞を、相性の悪い言葉同士にして、「それ意味合ってる?」という文をいくつか考えてみた。


接頭辞っぽくついているのは、あくまで副詞だと思って読んでみるということで。


「ゲロ美味い。」

…おいしそうじゃないな。


「バカ成績いい」

…って言ってる奴はバカそうだな。




そして、忘れてはいけないが、もう1人の「マジほとけ」もすごい。


「マジほとけ」は、もうブッダだもんなあ。


ガウタマ・シッダールタだもんなあ。


松井先輩は、ブッダの生まれ変わりということか。


きっとそうなんだな。


と言いつつも、「マジ神」とかは結構みんな言っている気がする。


だとすると、「マジほとけ」も、とりたてて変な言葉として扱うことはないのかもしれない。


しかし、神様も、まさかそんな風に自分の名前が使われるとは、予想できなかったに違いない。


そんな言葉ができることも予想して人間という生き物を作ったのなら、それはマジ神だな。


この辺で擱筆。

写真は「どこっこぐらしやねん。」