硫化水素と亜硫酸ガス
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E9%85%B8%E5%8C%96%E7%A1%AB%E9%BB%84 【二酸化硫黄】 より抜粋
二酸化硫黄(にさんかいおう、英: sulfur dioxide)は、化学式SO2の無機化合物である。刺激臭を有する気体で、別名亜硫酸ガス。化石燃料の燃焼などで大量に排出される硫黄酸化物の一種であり、きちんとした処理を行わない排出ガスは大気汚染や環境問題の一因となる。
二酸化硫黄は火山活動や工業活動により産出される。石炭や石油は多量の硫黄化合物を含んでおり、この硫黄化合物が燃焼することで発生する。火山活動でも発生する。二酸化硫黄は二酸化窒素などの存在下で酸化され硫酸となり、酸性雨の原因となる[2]。
用途
二酸化硫黄には抗菌作用があるため、食品添加物として酒やドライフルーツの保存料、漂白剤、酸化防止剤に使われている。腐敗を防ぐためというより、見た目を保つために用いられることが多い。ドライフルーツは独特の風味を持つが、二酸化硫黄もその一因となっている。ワイン製造にも重要な役割を果たしており、ワイン中にもppm単位で存在している。抗菌剤や酸化防止剤の役割を果たし、雑菌の繁殖や酸化を防ぎ、酸性度を一定に保つ手助けをしている。
二酸化硫黄は還元剤としても用いられる。水の存在下で還元的な脱色作用を示すため、紙や衣服などの漂白剤として用いられる。しかし空気中の酸素により再酸化が起こるため、この漂白作用は長くは続かない。
二酸化硫黄は硫酸の生産にも用いられる。この場合二酸化硫黄の酸化により三酸化硫黄を合成し、ここから硫酸が合成される。この方法は接触法として知られている。
クロード・リブ(Claude Ribbe) の『ナポレオンの犯罪 The Crime of Napoleon』によると、二酸化硫黄は19世紀の初めまで、フランス皇帝によりハイチの奴隷の反乱の鎮圧に用いられていた。
二酸化硫黄は肺の伸縮に関する受容体の信号を止め、ヘーリング・ブロイエル反射を止める。
フロンの開発に先立ち、二酸化硫黄は家庭用冷蔵庫の冷媒に用いられていた。
昆虫の標本を作る際、酢酸エチルを使うと体毛がぬれたり体色が変化したり油が染みでたりすることのある昆虫の殺虫剤として用いられている。
毒性
二酸化硫黄は呼吸器を刺激し、せき、気管支喘息、気管支炎などの障害を引き起こす[15]。
0.5 ppm 以上でにおいを感じ、30-40 ppm 以上で呼吸困難を引き起こし、100 ppm の濃度下に50〜70分以上留まると危険。400 ppm 以上の場合、数分で生命に危険が及ぶ。500 ppm を超えると嗅覚が冒され、むしろ臭気を感じなくなる。高濃度の地域に短時間いるよりも、低濃度地域に長時間いる場合の被害のほうが多い。
代表的な例として、日本における第二次世界大戦後の四大公害事件とされ、1961年頃より発生した四日市ぜんそくがあげられる。1960〜70年代に高濃度の汚染を日本各地に引き起こしたが、工場等の固定発生源や石油の使用による発生も脱硫装置により対策が進められた結果、汚染が改善された。また足尾銅山鉱毒事件も有名である。海外では1952年に数週間で一万人以上が死亡したロンドンスモッグがある。
19世紀半ばのクリミア戦争ではセバストーポリの戦いでイギリス軍が化学兵器として使用したのではないかとも言われている。
2007年現在、日本では二酸化硫黄の環境基準は1時間値の1日平均が 0.04 ppm 以下であり、かつ1時間値が 0.1 ppm 以下であることとされている。
http://www.tamagoya.ne.jp/potechi/?p=6014 【硫化水素と亜硫酸ガス】より
硫化水素を発生させて自殺する事件が増えています。硫化水素は有毒ガスに値しますので、自殺するかどうかよりそれを発生させること自体犯罪となりますので止めましょうね。
硫化水素の化学式はH2S。硫黄のSの手は4本ありますがHは1本。Hが二つ結合しても手は2本余っています。だから反応(燃焼=酸化)しやすい。こういった酸素と反応しやすい気体は吸うと危険です。体内の酸素を奪って酸欠になるからです。一酸化炭素も同類。
硫化水素の特徴はその臭いです。よく「腐った卵の臭い」と表現されますが、これこそ硫化水素の臭いです。火山や温泉などで硫黄を噴出しているところでよくある臭いです。硫黄の臭いと誤解されることがありますが、硫黄自体は無臭なので、ほとんどがこの硫化水素の臭いを指しています。
硫化水素は嫌気性微生物が硫黄を分解することよっても発生しますので卵のほか硫黄を含む有機物が腐っても同じ臭い発します。糞やおならの臭いにも硫化水素は微量ですが含まれています。つまり、これを読んでいるあなたも体内で硫化水素を製造している。だから臭いけどなんとなく親しみのある臭い!?
硫化水素は燃焼しやすい物質でかつ有毒です。登山家の間では硫化水素が危険であることは事前知識としてもっています。空気より重たいので、風向きによっては山肌に沿って登山道に流れてくることもありますので、この臭いが強くなったら避難することが常識。昔あった山荘がいつのまにか移築されているのもこの硫化水素ガスの流れを避けるために行なっているのです。
燃えやすい硫化水素は燃焼(酸素と反応)して亜硫酸ガス(二酸化硫黄)になります。化学式はSO2。これはSの4本の手とOの2本の手がつながって安定していますが、水と反応して亜硫酸となりこれが酸性雨として環境問題になっています。
亜硫酸ガスも刺激臭で、硫化水素よりは毒性が低いですが、これも長時間吸い込むと呼吸器系に障害を起こし、濃い濃度の場合は死に至ることもあります。
山の場合は硫化水素と亜硫酸ガスは一緒に流れてくるので、ともに注意しなければならない山の常識となっています。