空へ↑ セイタカアワダチソウ
2020.11.09 21:00
(2020/11/8 青森市)
背高泡立草(せいたかあわだちそう)
キク科アキノキリンソウ属/多年草
背の高い泡立草なので『背高泡立草(せいたかあわだちそう)』。
虫の音もまだ聞こえていた頃に咲いていたオオアワダチソウ(大泡立草)やメマツヨイグサ(雌待宵草)の花々がすっかり散り枯れてしまった頃、肌寒い晩秋の風に背の高いヨシ(蘆)、ススキ(薄)、オギ(荻)の穂が吹かれ靡いているのに混じって、それらに負けまいと一斉に何本もの群れを成してすっくと緑色の茎を背高く伸ばし(高いモノだと3mくらいはある)、鮮やかな黄色い花を咲かせている。
名前の通り、オオアワダチソウやアキノキリンソウ(別名:アワダチソウ)に似た黄色い小花を枝にたくさんつけて、一番上が尖ってそこから末広がりに花を広げている姿は、まるで空を示して伸びる"矢印↑"のようにも見える。
北アメリカ産の外来種で、日本に入って来てから田んぼの休耕地等に広く繁殖して、元々あったアキノキリンソウを追いやり(アキノキリンソウは亜高山〜高山帯では今もよく見る)、いまや晩秋の湿地・草原ではよく見かける花となっている。
西洋ハーブの一つとして薬用・食用にもなる。花の蜜はゴールデンロッドハニー(花の英名が"goldenrod"=金の杖)と呼ばれるハチミツにもなるが、独特の香りがあるためか日本では殆ど見かけない。
サポニンという成分が含まれており、入浴剤として使うと本当に泡立つ。抗酸化作用・免疫力向上・血流改善・美肌効果等があるという。
これからもうすぐ雪の季節の到来というのに、何かまるで早春の花(例えば福寿草)のようなその明るい黄色を見ていると、心もどこか暖かい。
花言葉:元気/生命力