【あべそうた】令和3年度の予算要望書を提出しました【調布市市議会議員】
※予算要望書提出時(左 古川はるな・中央 長友市長・右 阿部草太)
令和3年度 予算要望書 一覧
【次世代・調布】
(1)子育て利用券の導入
(2)多摩川グラウンド周辺へのドッグラン設置
(3)ボール遊びが可能な公園の増設
(4)水害時の避難所への移動手段の整備
(5)市内中小企業支援の拡充
(6)新規市内事業者のためのシェアオフィス・スモールオフィスの拡充
(7)京王多摩川駅周辺の防犯カメラ台数の拡充
(8)京王多摩川駅周辺の防犯の為の街路灯増設
(9)市内外の回遊性向上の為のシェアサイクル事業の拡充
(10)消防団員の勤務する市内事業者への特典の設置
(11)コミュニティバス西路線の便数の拡充
(12)調布駅前に喫煙所の設置
(13)子宮頸がん検診の通知・検診定員数の拡充
(14)妊婦や出産立ち合い家族への、PCR・抗体検査費用の助成
以上の14項目の要望をしました。
予算要望とは、来年度の予算に組み入れるべきと考える事業を実現してもらうために大事なものです。
基本的には、今までの一般質問で行政に対して《こんな事をやってよ》と言ってきたものと同様の内容となります。
予算がなければ、言ったことを実現するのはとても難しいものです。
ここからは、各項目の要望の詳細を書いていきます。
(1) 子育て利用券の導入の予算を要望
① 要望の要旨
・産前産後の妊婦への心と体のケアに利用できるチケットを導入する
・母子手帳の交付時に配布する(1セットで1万円)
・産前産後の切れ目のない支援を充実させる
・民間サービスの認知と利用のしやすさを向上させる
・調布市内の事業所で利用出来るものとする
② 要望額
・年間2,000万円(※調布市内の出生数は年間約2,000人)
③ 要望額の財源確保方針
・現在の【育児ギフト】から【子育て利用券】への変更
④ 説明
妊産婦の心と体のケア・切れ目のない支援の充実を計ることを目的とし、すでに他自治体では行われている事業の導入を要望する。
全国的に課題となっている、産前産後のうつ病の予防と妊産婦への負担を減らし、調布で出産するメリットを創出する事が期待できるとともに、切れ目のない支援を行うために予算を要望する。
現状、都より補助金を受けて行っている【育児ギフト】に代わるものとして予算を使っていく。導入の初期段階は【育児ギフト】と【子育て利用券】を選択できるように行い、需要を確認しながら行う。
【子育て利用券】を使うことにより、民間のサービスの周知の拡大に繋がるとともに、現状では調布市で妊産婦の7%以下にしか行えていない妊産婦ケアの課題を、民間のサービスを利用する事により解決する事が期待できる。
ケアを行う事で、産後うつなどの発症の前段階からの予防が期待できる。
(2) 多摩川グラウンド周辺でのドッグラン設置を要望
① 要望の要旨
・多摩川河川敷の新たな魅力を創出する
・現状は河川敷でリードを外している方が多くいるが、安全性を確保する
・市民の交流の場の創出
② 予算の財源確保方針
・クラウドファンディングで募集
③ 要旨
台風19号により、多くの被害を受けた多摩川グランドを、多摩川地域の新たな魅力とするために、ドッグランの設置を要望する。
ドッグランを通じて、街づくり・自治・防災など多くの課題解決の一つとなる、地域コミュニティの充実が期待できる。
調布市として深大寺に次ぐ2ヵ所目の市営ドッグランとして設置を要望する。
④説明
調布市内での登録頭数は8,314頭(平成28年度)
市内の他の地域では、現状では近隣住民の理解を得るのが困難だが、河川敷ではこれに関しては他の地域よりは理解を得やすいように思える。
多摩川河川敷のイメージアップや、多世代の市民交流が期待できる。
鬼太郎公園をつくる際に利用したクラウドファンディングを利用し、市の支出を抑えるとともに、【市民で作るドッグラン】にする。
他の自治体の例として、調布市のおとなりの狛江市でも試作的に行われている。
(3)ボール遊びが可能な公園を増やす事を要望
①要望の要旨
ボール遊びが可能な公園の設置・拡充・ルール作りを要望
② 説明
近年、市内人口増加に伴い子ども人口も増加。今後も、増加すると予測されている。令和元年度は35,444人の子供人口となっている。
しかし、ボールを使って遊べる公園は子供人口を見た際に、11ヵ所と少ない。
多くの子育て世代から、長年にわたり多くの要望を頂いている。
近隣の住民の理解を得る事が課題としてある事は認識している。
本予算で、近隣住民への理解も得られるようにコーディネーター・ファシリテーターを入れ近隣住民と一緒にルール作りをしていく。
現状では、公園でのボール遊びは可か不可の二つしかない状態である。
公園の環境などを考慮して、未就学児までは可や小学校低学年までは可・サッカーボールの使用は可・野球ボールは不可などのルール作りをして利用しやすい公園づくりを要望する。
(4)水害時の避難所への移動手段の整備
①要望の要旨
災害時に避難者が安全に避難可能な移動手段を整備
② 説明
昨年の台風19号を受け、調布市として水害時の多くの課題が出た。
台風19号後から多くの対策などを行ってきたが、いまだに避難・避難所への課題は多く残っている。
新型コロナウイルス感染症の影響もあり、避難所の収容人数などの新たな課題も出てきたと認識している。
台風時の水害による避難は、地域が限られているため避難所によって避難者の数も避難所毎に違いがある。
避難地域から近く、近隣に他の避難所が少ない場所では特に課題としてある。
具体的には、富士見台小学校は避難所となっているが、一部が浸水エリアに入っていて、浸水避難エリアから最寄りの避難所にもなっている為に、昨年の台風19号時も多くの避難者が避難をして満員になっていた。
感染症対策を施した際には、多くの避難者が入れなくなると予測できる。
昨年より避難所の状況を発信するスピードが速くなったので、満員なので避難をしなくなる方や雨風が強い中で他の避難所へ危険な状況で移動しなければいけない事態が起こってしまう。
以上の課題解決の為に、避難所間の移動を可能にできる様に避難者の移送手段を確保し収容人数・密集などの課題解決する事を要望する。
(5)市内中小企業支援の拡充
①要望の要旨
市内中小企業への支援の維持・向上
②説明
新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの市内事業者が苦しい状況に陥っている。
市内事業者にとっては、来年度も厳しい状況が予測される。
市の雇用・税収・賑わい・利便性を維持する為に、事業者への給付策・市内の消費喚起策を来年度も、本年度と同様に行うよう要望する。
(6)新規市内事業者の為のシェアオフィス・スモールオフィスの拡充
①要望の要旨
スモールオフィス・シェアオフィスを市内の各駅に1か所設置
②説明
市内の新規事業者に利用可能な、現状行われている創業者支援事業の
スモールオフィス事業の拡充を要望する。
新型コロナウイルス感染症の影響で新たなるIT分野での産業が増えている。
新規で事業をやりやすくし、『起業の場』として地域の活性化にもつながる。
現状の国領駅の《あくろす》で行っている、スモールオフィスの形に囚われず新たにシェアオフィスという形も導入し、各駅に1か所程度を設置する事を要望する。
(7)京王多摩川駅周辺の防犯カメラ台数の拡充
①要望の要旨
京王多摩川駅から京王閣競輪場の区間への防犯カメラ設置
②説明
京王多摩川駅近くには京王閣競輪場がある。
地域の安全性の確保のために、京王多摩川駅から京王閣競輪場への道路に防犯カメラの設置を要望する。
京王閣競輪場の来場者数は減少しているが、地方競馬の馬券の販売も開始したことにより夜まで人通りがあり、飲酒をしている人のトラブルも起こっている。
(8)京王多摩川駅周辺の防犯の為の街路灯増設
①要望の要旨
京王多摩川駅から京王閣競輪場の区間への街灯の増設
②説明
京王多摩川駅近くには京王閣競輪場がある。
地域の安全性の確保のために、京王多摩川駅から京王閣競輪場への道路に街路灯の拡充を要望する。
京王閣競輪場の来場者数は減少しているが、地方競馬の馬券の販売も開始したことにより夜まで人通りがあり、飲酒をしている人のトラブルも起こっている。
生活に必要な明るさの基準は満たしているが、特殊な地域の要因をふまえて
現状よりも明るい道路にして安全性を向上するよう要望する。
(9)市内外の回遊性向上の為のシェアサイクル事業の拡充
①要望の要旨
シェアサイクルのポートを市内200ヵ所へ拡充
②説明
市内外の回遊性を高め、利便性の向上や賑わいを創出する為にシェアサイクルシステムの拡充を要望する。
新型コロナウイルス感染症の影響により、密集を避けるため自転車で移動をする人が増え、バスの運行数の減便により交通が不便になっている。
駅近くの駐輪場の課題など多くの課題解決に直結すると考える。
市内在住者のみならず、観光で来た際にも使っていただき市内の観光客の回遊性を高められ市内経済発展にもつながる。
調布市のみではなく、多摩川でつながる近隣市と協力して多摩川エリアの回遊性も高まる事も期待できる。
(10)消防団員の勤務する市内事業者への特典の設置
①要望の要旨
消防団員の活動へ協力して頂いた事業者へ事業税の減税処置
②説明
市内消防団員のなり手不足に伴い、市内事業者にも積極的に協力していただける様に他市で行われている消防団員の確保に協力して頂いた事業者へ減税措置を設置する事を要望する。
他の地域では、すでに消防団員の数が足りていない状況にあり調布市も同様の状況になる可能性が高いと考える。
地域の消防能力の維持・向上の為、現役の消防団員の負担軽減の為にも市内事業者に積極的に参加していただける様に特典を設ける事を要望。
他市の事例として、神奈川県横浜市が同様の事業を行っている。
(11)コミュニティバス西路線の便数の拡充
①要望の要旨
コミュニティバス西路線の補助金の増額と便数の維持・拡充
②説明
新型コロナウイルス感染症の影響により、バス事業者の経営上の理由から減便される西路線の便数の拡充を要望する。
他の路線と比較して、多くの利用者のいる西路線が現状より便数が減少しないよう新型コロナウイルス感染症の影響による単年的な事業者への補助金を拡充しバスの便数を維持、向上し地域の交通利便性の確保を要望する。
ミニバス2台の現状で多くの方が利用されているので、ミニバス1台・大型1台の2台での運航を要望する。
(12)調布駅前に喫煙所の設置
①要望の要旨
環境美化・受動喫煙の防止のため調布駅前に喫煙所の設置
②説明
受動喫煙防止のため駅近くの喫煙所が撤去されてから、喫煙マナー向上を目指してきたがタバコのポイ捨ては増加している。
ポイ捨てが増えている事から、歩きタバコも増えていると考える。
歩きたばこの増加に伴い、火傷・受動喫煙・火事などのリスクが増加していると考える。
環境美化の向上、歩きタバコの減少、受動喫煙の減少をする為にも駅前の喫煙所の設置を要望する。
現状の歩きたばこのパトロールは効果を発揮できていない事から、事業を廃止しパトロールの予算で駅前に喫煙所を設置する事を要望する。
(13)子宮頸がん検診の通知・検診定員数の拡充
①要望の要旨
市から個別通知を行っていない22~34歳の女性への少なくとも2年に1度の子宮頸がん検診の通知、検診希望者へのクーポン券の配布、検診定員数の拡充を要望する。
②説明
現在、調布市では20・21歳、35歳以上の5年ごとに子宮頸がん検診の通知やクーポン券の配布を行い、その年齢以外の20歳以上の女性に対しては希望者のみが申込み、2年に1度までの検診を助成している。
近年、子宮頸がんの発症は20から30代の若い女性の発症が増えており、日本医師会などでも20歳以上の女性に2年に1度程度の検診が推奨されている。
全ての女性に通知が行われる期間には22~34歳の空白の期間があり、個別通知が届かないため、妊娠などで検診する機会がなければ34歳までの若年層での発症が見逃されてしまう恐れがある。20歳から絶え間なく2年に1度程度の子宮頸がん検診の通知を行うことで、若年層の子宮頸がんへの啓発を促す効果が期待できる。
したがって、子宮頸がん検診の通知・検診定員数の拡充を求める。
(14)妊婦や出産立ち会い家族のPCR・抗体検査費用の助成
①要望の要旨
現在、都の助成対象となっている妊娠36週以降の妊婦のPCR検査費用の助成期限が切れる来年4月以降、延長されなかった場合に現在の都の助成と同程度の助成を要望する。
都の助成対象とならずに出産時にPCR・抗体検査を受ける必要ができた妊婦へのPCR・抗体検査費用の助成を要望する。
出産に立ち会う家族のPCR・抗体検査費用の助成を要望する。
②説明
健康保険からの出産一時金が42万円に増額されたものの、都内の出産費用は50から60万円を超えることも多く、現在も出産費用は家庭にとって大きな経済負担となっている。
コロナ禍での妊娠により、妊婦は感染症の予防に人一倍気を付けねばならなく、無事に出産できるかといった不安や、家族が出産に立ち会えず一人で出産しなければならない場合も多く、妊婦の精神的負担も増大している。
家族が出産に立ち会える産院においても、立ち会う前にPCR検査や抗体検査を実費で行うことが必要になることも多い。
よって、このような妊婦が抱える様々な負担を軽減させるため、妊婦や出産立ち会い家族のPCR・抗体検査費用の助成の拡充を要望する。
長くなりましたが、以上です。
『要望→予算→実行』というのが、政策を実現するために必要なことですが、
「来年度は、コロナの影響でお金がないので新しい事・拡充するのは厳しい…」
こんな事を、事前に言われました。
しかし、苦しい時だからこそ進めなければいけない事もあると思っています。
お金がないなら、知恵を使って無駄をなくして、次世代に繋がる事業を行ってほしいと要望するとともに、そのために自分が何が出来るかをしっかりと考え、行動に繋げていきたいと思います!