横隔膜(おうかくまく)
横隔膜(おうかくまく)
横隔膜とは、胸腔と腹腔の間にある臓器でドーム状の形をしています。
膜と言われますが薄い筋肉の層になっています。
◻️横隔膜の仕組み◻️
横隔膜は様々な臓器と接しています。
胸腔(胸の部分)→心臓、肺
腹腔(お腹の部分)→肝臓、胃、脾臓、腎臓
横隔膜は、胸とお腹の間を仕切っているので、その内側の臓器の働きを繋げるための穴があいています。
▹横隔膜にある3つの穴
・大静脈孔(だいじょうみゃくこう)
第8胸椎の高さ、右寄りに位置します。
腱中心にあり下大静脈が通ります。
・食道裂孔(しょくどうれっこう)
第10胸椎の高さに
食道と左右の迷信神経が通ります。
・大動脈裂孔(だいどうみゃくれっこう)
第12胸椎の椎体全面
下行大動脈、奇静脈
胸管と動脈周囲の交感神経が通ります。
▹横隔膜の起始・停止
起始
(筋の両端のうち筋が収縮する時、動きが小さい部位)
・胸骨部 剣状突起後面に付着
・肋骨部 第7~12肋軟骨内面に付着
・腰椎部 上位腰椎とその肋骨突起から起こる。
停止
(筋の収縮する時動きが大きい部位、停止と定義されている)
・腱中心
▹横隔膜神経支配
・横隔膜の運動を支配する神経
横隔神経(首の部分・脊髄・頚椎から出る)
首の左右から左右の肺の間を通り横隔膜へたどり着きます。
◻️横隔膜の働き◻️
私たちは、1日に約2万3000回の呼吸を行っていると言われています。
横隔膜は最大の吸気筋であり、腹式呼吸の主動筋として、呼吸活動の7割を担っています。
横隔膜は、呼吸において重要な働きをするとともに、腹式呼吸によって排便や排尿の手助けをしています。
横隔膜が伸縮することで、内臓の働きも高めます。
▹呼吸時横隔膜の動きはどうなるの?
息を吸う
横隔膜が下に下がる事で、内臓(収縮) が押し下げられて胸腔が広くなり沢山息を吸うことができる
息を吐く
横隔膜が上に上がる事で、 (弛緩) 胸腔が狭くなり息が体外へ押し出される(吐く)
収縮と弛緩(ゆるむ)を繰り返し行う事で、私たちは無意識に呼吸をしています。
また、意識的にも動かす事ができるので、質の良い呼吸、深い呼吸は内臓へのマッサージにもなります。
安静時は腹式呼吸が7割、胸式呼吸が3割、この2つを組み合わせて呼吸をしています。
男性は腹式呼吸が多く女性は胸式呼吸が多いと言われています。
▹横隔膜の動きが悪くなってしまうと…
横隔膜は自律神経が多く集中しているので、呼吸や内臓の働き、血液の循環の動きが、多方面で身体への影響に繋がります。
◻️まとめ◻️
横隔膜は、身体の中心にあり、呼吸を扱う大切な臓器です。
その存在はあまり注目されてないですが、実は呼吸を鍛えたり整える事で、身体に関係する様々なポイントにアプローチできます。
横隔膜を大きく伸縮させることで、内臓や背骨 それらに関連する筋肉や組織が動かされます。
呼吸の仕方一つで、自律神経の交感神経を活発させることができ、身体やメンタルの緊張感を緩和する事もできます。
横隔膜は自らの意思で動く唯一の臓器です。
横隔膜を動かすことで、交感神経の状態をベストに保ち、自身の身体を自ら整える環境を整えておきましょう。
BUNGOgymでは、様々な角度から整えるという意識を高めて貰えるように取り組んでいます。