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桜楓会 Ohfukai Society

健康講座「おいしく食べて健康に生きる」

2017.07.21 19:30

7 月 21 日、日系センターにて、井上富雄(昭和大学歯学部口腔生理学講座・歯学博士) 教授をお招きし、「おいしく食べて健康に生きる」との演題で講演していただいた。当日は会員・非会員を合わせ 40 人の参加があった(詳細は末筆に記載)。
まず、おいしく食事をするためには「食べ物の味‣匂い・色がよいこと、しっかり噛めること、体が健康であること」が大切である。そして、食べ物をしっかり噛んでおいしく食べることは健康の増進や維持につながるものである。以下に冒頭の「食べ物の味‣匂いなどの味覚」や「うま味」、「咀嚼と健康」について解説した。
味覚の基本的な要素には、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味の5つがあるが、これらを多様に組み合わせることでおいしさが倍増していくようである。例えば、昆布だし成分であるグルタミン酸とかつお節成分のイノシン酸のうま味を組み合わせることで、うま味は倍増する。これによって塩分や動物性脂肪の摂取量を減らすことができる。
なお、おいしく食べるためには咀嚼が大事であることは言うまでもない。自分の歯でしっかり噛めるかどうかは歯根膜受容器(センサー)の役割によるものである。どのような硬さの食べ物かを感じ取り、脳で判断し嚙む度合いを調整している大事な感覚器センサーだ。自分の歯の健康状態、嚙む力を適度に調整している。
高齢者にとっても、咀嚼の能力や機能を維持することがバランスの取れた栄養摂取につながるという。加えて「それが認知症、脳血管障害や心疾患などの生活習慣病の予防に役立つ可能性が最近の疫学調査で示されている」と述べた。
最後に、「義歯とインプラントとの違いについて」、「義歯のかみ合わせの問題と健康リスクについて」など多数の活発な質疑応答があった。
今回の健康講座参加者の内訳は以下の通りである。桜楓会から 25 人、日加ヘルスケァ協会から 7 人、JWBAから 1 人、Expedia から 1 人、非会員が 6 人。合計 40 人であった。
 (記: 山内昌文役員)