色とりどり ノブドウ
2020.11.13 21:00
(2020/11/3,9/19 青森市)
野葡萄(のぶどう)
ブドウ科ノブドウ属/蔓性落葉低木
秋も深まってくると、草木の緑色だった葉は紅黄葉し、花が散った後には果実が成る。
草むらの中から生えつるを伸ばしているノブドウ(野葡萄)の小粒の実は、水色・青・紫・赤紫・紺…一粒一粒が色とりどりに染まり、それぞれ翡翠・ターコイズ・アメシストの石の珠のようにも見えて、目を楽しませてくれる。
空き地や野原に生える葡萄なので『野葡萄(のぶどう)』。
その葡萄の様な粒の実は人が食べても決して美味しいものではない(むしろ不味い)が、小鳥にとってはご馳走らしく、実を食べた鳥の糞に混じって種があちらこちらに運ばれる。
鳥だけでなく虫にとっても美味しい栄養の元らしく、実にブドウタマバエやブドウトガリバチ等の幼虫が寄生すると、元々は淡く白い粒が様々な色に色付き始め、少し膨らんだりする。
虫が寄生した実を虫(ちゅう)えい、寄生果と呼ぶ。
別名のイヌブドウ(犬葡萄)・ウマブドウ(馬葡萄)・カラスブドウ(鴉葡萄)は人には不味くて食べられないところから。
「ブドウ」という言葉は中国の西方(中央アジア一帯)で"budau"と呼ばれていたものが伝わったもので、漢字で音写して「葡萄」の字が当てられた。『柘榴(ザクロ)』と共通するパターン。
花言葉:慈悲/慈愛/人間愛
これらはキリスト教由来の言葉らしい。