なるべく少ない時間で成績を上げるコツは「最初に力を入れること」
誤解がないように、最初に申し上げておきましょう。
何においても、成果を出すにはそれ相応に時間をかけることが大切です。今回の記事は決して「楽をしたい」方向けの記事ではありません。
「本当ならガッツリ時間をかけたいのに、部活や他のことが忙しくてなかなか時間をかけられない、でも頑張りたい」という子向けの記事です。
現代の中学生や高校生は忙しいです。情報化社会の中で多様な情報にさらされるだけでなく、手元にはなんでもできるスーパーマシン。どんなコミュニティでも、それを使った最低限のつながりは求められます。部活も課題も多い。いくら時間があっても足らないですよね。
今回の記事が、そんなこんなで苦しんでいるあなたの参考に少しでもなれたら幸いです。
理解度のグラフを見てみましょう
上の図は、AくんとBくんのある単元の内容の理解度をグラフにしたものです。まぁ、理解度のグラフとしていますが、理解度という単語は重要ではありません。「暗記度」でも「テストで点が取れる状態」でも何でも構いません。100%はテストで100点が取れる状態というイメージでオッケーです。
AくんもBくんも、どちらもテスト前には100%に近づけていて偉いですね。でも、そこまでの過程が少し違います。
Aくんは最初に100の状態を一度作っていて、Bくんは尻上がりに100の状態を作っていく作戦のようです。
結論から申し上げると、時間がない中で成績を上げるコツを実践しているのはAくんの方です。
その理由を説明していきましょう。
最初にパワーをかけることがなぜいいのか?
それでは、なぜ最初にパワーをかけるといいのか説明していきましょう。
それには、逆に最初にパワーをかけないとどうなるかから説明した方がわかりやすそうです。
皆さんも重々承知の通り、人間は生存本能的にもなるべく楽をしたい生き物ですから、多くの方が負荷がかかることを嫌がります。
その結果、まだ時間的余裕があるものは、「まぁこれは後でやればいいか」と後回しにしがちです。ただ長い目で見れば、これは結局楽ではなく、余計な時間がかかる原因になるのです。
Bくんはまさしく「あとで完璧にすればいいや」戦法だったわけですが、これは時間に余裕がある時には問題なくとも、なかなか時間がない時には厳しい戦法です。
理由としては、以下のことが挙げられます。
- 自分ができる、できないところのチェックに(しなければならない部分が多いから)時間がかかる
- 自分ができないところを自力でできるようにする対策に(その部分が多いから)時間がかかる
つまり、テスト前にやることに時間がかかるんですね。
しかも、1科目ならまだしも、中学や高校のテスト前というのは、5教科や9教科の内容が一斉に襲ってきますよね。
自分ができる、できないところのチェックには、問題の解き直しが必要です。解いてみて、自力でできるかできないかを確認する仕分け作業ですね。最初に完璧を作れなかった場合、この解き直し作業の分量が非常に多くなります。場合によっては、「できないところ」がすべて見つからないままテストを迎えてしまうこともあるでしょう。そうなった場合の結果は言わずもがなですよね。
また、「できないところ」が見つかったら、それを自力でできるようにする練習時間も必要です。「できないところ」というのは、無論苦手なところや難しいところが多いですから、結構なパワーがかかります。本番前に大きなパワーが必要となり、シンプルに言えば疲れちゃいます。
「後から戦法」にはこれらのデメリットがあります。では、逆にしてみたらどうでしょうか。
最初に完璧に近い状態を作っておくと、まず「自分ができるできないのチェック」が容易になります。忘れちゃったところ中心に埋めていけばいいですからね。もぐら叩きの要領です。
また、「自力でできるようにする練習」にも、最初のタイミングで苦手そうなところが把握ができるので、長期間をかけて取り組むことができます。さらに、基本的に記憶というのは使えば使うほど強化されますから、最初に頭に入れたものを引っ張り出す回数が多ければ自然に記憶も強化されます。
結果、テスト前の勉強は最終確認という位置付けで、本当に時間をかけたい場所に時間をかけることができるのです。
ね。どっちが結果的には楽か、よくわかったでしょう。時間のないあなたこそ、最初に100の状態を作ることを意識しましょう。
100の状態をどうやって作るのか
では最後に、100の状態をどうやって作ればいいのかについて説明していきましょう。
ここで一応確認ですが、多くの場合、「最初」というのは学校の授業になると思います。いい成績をとりたい学校のテストを作る学校の先生の授業が一番のポイントであることは明確です。
可能ならば、学校の授業中にその授業の内容理解を100にしたいところです。集中です。それが難しい場合は、隙間時間や放課後や週末の時間を活用しましょう。とにかくなるべく早く100を作ることです。
100というのは、つまりテストで100点を取れるということです。これは自身の感覚でも構いません。感覚があまりにもずれている場合は、テストごとに修正していきましょう。より具体的な行動に言い換えるとするならば、その部分の説明が何も見ずに他人にわかりやすくできるといいですね。
どうでしょう、いけそうですか。言葉で言うと簡単ですが、これはそんなに簡単なことではありません。しかし、やろうと思えばできます。そして、やり続けると慣れて、もっと簡単にできるようになります。
最初に100を作ること。
どうか、なるべく早くその最初の一歩を踏み出してみてください。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
結局は弱い自分との戦い。