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髙橋 三保子

新たなかたちを求めつづける~伊藤潤『茶聖』

2020.11.14 10:39

伊東潤『茶聖』(幻冬舎)を読みました。

誰もが知っている茶道界のヒーロー、千利休の物語。

本作で描かれる利休は、闘う宗匠。

それぞれの目的のためにお互いを利用し合う秀吉と利休さんの関係は、その始まりから破綻が約束されている。

終わりの場所へ向かって全力で突っ込んでいく利休さんの姿は、とても切なくて、鬼気迫る。

ずっしりした手ごたえの、読みごたえたっぷりの小説でした。