北北西に進路を取れ
2016.08.22 22:31
1891(明治24)年、といいますから、今から125年前のこと。後にロシア皇帝となる、ニコライ皇太子が、国賓として来日しました。その際、訪問先に選ばれた鹿児島で、明治天皇の名代として、一行を歓待したのが、島津忠義でした。
詳細は、ホームページに譲りますが、かような鹿児島とロシアの歴史的経緯から発足したのが、薩露交流促進協議会です。
その薩露交流促進協議会主催の、ビリチェーフスキー・ドミトリー駐日ロシア連邦公使参事官夫妻の、鹿児島来訪を歓迎するパーティーが開かれたのは8月9日のこと。会場は鹿児島市の城山観光ホテルです。
MBC(南日本放送)のラジオ番組『椋鳩十の世界』の脚本・演出を担当しています関係で、椋鳩十さんのお孫さんで、児童文学者の久保田里香さんに、懇意にしていただいています。その久保田里花さんが、薩露交流促進協議会の主要メンバーであることから、この『歓迎の夕べ』にお招きいただいた次第です。
大津事件があり、日露戦争があり、大東亜戦争、そして70年も北方領土問題を解決せずに迎えた現代。あちこち旅してきたのに、ロシアとは縁がないと思っていた私が、日露関係が新時代を迎えるかもしれないこのタイミングで、ドミトリー駐日ロシア連邦公使参事官とご縁ができたことは、天啓であると感じています。
それに、何より、内向的にならざるを得ない鹿児島の日々において、外海に漕ぎ出す楽しさを思い出させてくれたことは、大きな収穫でもありました。