わたしのこと
2016/05/17 23:47
ミュージカル『Previous Day』より「どうして私だけ」(2015年3月、日暮里d-倉庫にて)
https://youtu.be/mUOpG7SzH78
これが、わたしが今まで生きてきて一番、命を削るように歌った歌です。
ミュージカル女優が7歳のときからの口に出せない夢でした。地元の子どもミュージカルクラブ、大学のミュージカルサークル、でもずっと言葉にしては言えなくて、
2014年の11月に、それでも、かっこ悪くても貧乏でもいいから、やっぱり役者になりたい、と思いました。
歌うこととお芝居をすることが、私にとって救済だから。
普通に生きていたら、ふだんつまらないしがらみや理性、常識、そんなものを塗り重ねて、みんな折り合いをつけて生きている。芝居をしていなかったら、わたしもそのまま生きていた。
でも、舞台の上では無防備になれること、ならなくてはいけないことを知りました。
芝居の中では、感情の振れ幅を、普段使っていないところまで目一杯振れさせられる。それは、生まれたままの姿に近い。それがカタルシスで。生きてる、と鮮やかに感じる瞬間だから。
そして、ただのお芝居じゃなく歌がすきなのは、音楽の力にたすけられるから。観客にとっても、音楽のうねりは、ただの言葉よりも身をゆだねやすくて、感情の振れ幅をぐわんと振り切る手伝いをしてくれると思う。それでお客さんたちもカタルシスを得られるなら。それなら歌う意味があるのかなとわたしは思う。
だからわたしは舞台の上で生きたい。
鮮やかな世界に触れていたい。
なくなったら、わたしの世界の輝きの半分は消えます。
(もう半分は、愛する人。世界は恋人を中心に回っているような恥ずかしい自分で、でもそれがわたしで。)
いささか感受性が豊かすぎる人間です。留年して大学6年生になっているのは感受性が豊かすぎたからだと思っています。
大きなこと言いながらも歌もお芝居も人並みにしか上手くなくって、でも「わたし」という感受性をもった人間との組み合わせで、もしかしたら誰かが、気に入ってくれるんじゃないかなんて思って。
役者になりたいことと、一生素敵な声で歌い続けたいこと。
両者はもしかしたら同じことではないかもしれません。本当はどちらかしか望んでいないのかもしれません。
そのところをどうにか消化して、どう生きるか決めたくて、ここ数年もがいている最中です。
将来の夢
死ぬまで素敵な声で歌い続けること。愛する人がいて、その人が私を愛してくれること。
チャームポイント
恋人に見せるような無防備な笑顔をときどき出すところ
特技
Twitterでちょっと素敵なことを時々言って何人かの人に気に入ってもらえること。Twitterは長いスパンで自己紹介を見てもらえているような感じがするから一番好きなツールです。
最近のウレシイ出来事
素敵な恋人が出来たこと。6年目にして大学が初めてたのしいと思えること。
最近の悲しい出来事
写真を見る度にお母さんとお父さんが老いていくこと。
好きな映画
①山戸結希監督の『五つ数えれば君の夢』と②三谷幸喜監督の『The 有頂天ホテル』。
①多くの女の子が思うように、ああこれはわたしのことだ、と思う。わたしは宇佐美であり委員長だ。私がこの映画を好きだということを分かってくれるひとしか、私は恋人にできない。
②途方もなくたくさんの人間が事件を起こしているのにみんなが幸せになるのが本当に最高で、ラストカットの役所さんの絶妙にキュートな二段階笑顔が本当に最高。
アーティスト・音楽
ドビュッシーの「喜びの島」は17歳の初恋の曲。Bill Evans Trioの《Waltz for Debby》は二人目の恋人がまとう空気と一緒に流れていた曲。
本
村上春樹『ノルウェイの森』。精神をただ消費するものと分かっていながら何度も読んでいる。すこし、ミドリちゃんのような女の子に憧れる。
これだけは人に負けないこと
感受性の豊かさ。
人生でこれだけは経験したいこと
1000人の観客の前でスポットライトを浴びながら歌うこと。
元気アイテム
イヤリング。簡単な服装でもイヤリングをつけると意味ありげに、大人みたいに見えるから。ネックレスよりイヤリングが、媚びない感じだから好き。
落ち着く場所
かつての恋人が最初に連れて行ってくれた、学校の側にある行きつけのジャズ喫茶「Jazz Nutty」。57歳のマスターと5年の付き合いになりました。私が歌ったり芝居をしたり、恋をしている間、そのどれとも関係のない世界がずっとそこにあったことはわたしの救いでした。ジャズのことはぜんぜんわからないけれど、いつもそこにジャズを愛するマスターと常連のおじさん客がいて、目を閉じてジャズに聴き入っている。それだけのことがどれだけすばらしいか。
好きな言葉
「月が綺麗ですね」。100%大好きな恋人がいたのに、その彼とは別に、初めて「好き」を上回る「愛している」という感情を抱く女の人が出来てしまったとき、泣きながら彼にかけた別れの電話で、ふと見上げると満月で、お互いに言い合った言葉。とても美しかった。
あなたにとってのアイドルは
鈴のような歌声がいつ聴いても正義だと思う、サークルの先輩でミュージカル女優の北川理恵さん。(プリキュアのオープニング歌ってます)