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郷愁の風景

【茨城県】水海道(常総市)

2020.11.17 07:37

水海道は平成18年まで「水海道市」という独立した市だったが、隣接する石下町と合併して現在は「常総市」の一部になっている。  

古くから江戸と下総、下野、会津方面とを結ぶ鬼怒川や利根川の水運の拠点として繁栄してきた。 

民俗学者の柳田國男によれば、水運の集積地を意味する「御津垣内(みつかいど)」が転じて、水海道という地名ができたという(『水海道古称』)。 

鬼怒川東岸に河岸ができ、自然堤防上に廻船問屋が並ぶようになったといい、現在も連続した街並みという訳ではないが伝統的な平入出桁造りの商家や土蔵、赤煉瓦造りの蔵が点在しながら残っている。


【茨城県】水海道「五木宗煉瓦蔵」(常総市)202011 

 水海道が水運の拠点として繁栄したのが江戸時代から明治時代にかけてで、かつて水海道河岸と呼ばれた通りには伝統的商家や土蔵と共に赤煉瓦造りの蔵が見られる。  

特に目を引くのは、豊水橋東詰で古い煉瓦塀とともに建つ銅板葺き3階建ての煉瓦蔵である。  

後で調べると、会津藩の廻米を扱う廻船問屋の五木田家のもので、代々宗右衛門を名乗ったことから"五木宗"と称された。 

赤煉瓦蔵は明治15年建造で、国登録有形文化財指定を受けており、現在も五木田家が所有している。

木塀が伸びる脇道から煉瓦蔵を望む

豊水橋から鬼怒川越しに臨む 三階建ての煉瓦蔵が目立つ