Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

鳥取天文協会 Tottori Society of Astronomy

マイナー天体⑤ NGC 206

2020.11.17 12:34

 この名前を聞いて、どんな天体か思い浮かぶ人は、まずいないでしょう。「NGC 205なら知っているぞ、いわゆるM110だ(”いわゆる”が付く理由は、また別の機会で)」という方は、なかなかのやり手ですな。

 まずはその天体の画像をご覧いただきましょう。下の画像の右寄りに写った星の集まり、そうこれが「NGC 206」なのです! 青い星が集まった、美しい散開星団ではありませんか!!(視直径は2′ほどしかありませんので、かなり小さな星団ですね)

 では、この星団は一体、どこにあるのか? 正解は下の画像(矢印)です。

 そうなんです、NGC 206 は、アンドロメダ銀河の中の散開星団なのです!! なので、実は皆さんもこれまで何度も撮影されているはずです。アンドロメダ銀河の中に、こんな美しい散開星団があるんですね。まぁ撮影に使った望遠鏡が、103㎝反射望遠鏡なので、きわめて卑怯なのですが・・・(^^;

 最初の画像をよく見ると、近くに赤く輝く小さな散光星雲を見つけました!(下画像の矢印)

 さすがにこの天体に番号は付いていないだろうと、いつもの「CDS portal」で検索すると、ありました!!  [AMB2011] HII 997 という名前が付いていました!! すごいですね。(Ori)


【NGC 206 撮影データ】
 撮影日時:2020年10月20日22時38分~ 120秒露出×8枚
 撮影機材:鳥取市さじアストロパーク 103㎝反射望遠鏡、短焦点化レンズ(F4.6)、
      キヤノン EOS-6D(HKIR) ISO3200に設定
 その他 :NGC 206付近をトリミング


【アンドロメダ銀河 撮影データ】
 撮影日時:2020年8月25日1時37分~ 120秒露出×12枚
 撮影機材:鳥取市さじアストロパーク 10.5㎝屈折望遠鏡、RC×0.72、
      キヤノン EOS-6D(HKIR) ISO3200に設定