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なぜアルマーニ監修の標準服に? 泰明小校長が保護者に説明した全文を読んで感じたこと。

2018.02.08 05:00

The role of the work of the day

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銀座の泰明小学校の目の前にあるAUX BACCHANALESでよくお茶しているので、この記事が目に留まりました。しかも、ブランドについての概念。私の専門といってもいいかも、という話題。



抜粋するとこういう内容です。


今春入学する1年生から、新しい標準服(制服)に切り替えることが伝えられ、イタリアの高級ブランド「アルマーニ」に依頼してデザインを監修したものだという。洗い替え用のシャツまでそろえると9万円ほど。保護者たちも「制服なのに高いよね」と困惑しているという

「わざわざブランドを選ばずに、素材の良さで選ぶこともできたはず。高いからいいもの、安いのはダメ、という間違った刷り込みが子どもの中に生まれないか、心配しています」


とった概要でした。また、泰明小校長が保護者に説明した全文も読んでみました。

興味ある方だけ読んでいただければと思いますし、感想は人それぞれです。

校長の悩みは、子どもたちの日常の振る舞い、言葉遣い、マナーなどにおいて、「美しさ」が損なわれていることへの危機感を感じていたようです。だからといって、制服を変えることで、その悩みが改善されるわけではないことも承知しています。ブランドの制服を着せることで大人達が心配することは、例えばこういうことかもしれません。


「ブランドを着ていれば安心」「わたしは特別な存在、銀座でブランドの制服を着ているから!」などという考えが身についてしまうのではないかとか。


確かに、可能性としてありえます。だけど私が思うのは、ブランドを毎日着て過ごしたからこそ、大人になったときに、アメカジやスポーティーな服が気になりだしたりする逆の方向へ関心が運ぶかもしれませんし、もしくは、良いものは着ていると気持ちがいいし、長持ちする。そして大切に着ようと思う心が芽生える。といった、服を大切に扱う気持ちを学ぶかもしれません。多少無理して買ったくらいの方が、感謝も大きくなったりするものです。私も幼いころ、そういう思い出がありました。


この学校のニュースは、公立小学校なのに〜、制服なのに〜、といった、これまでの常識や概念と違いすぎていたので、意見や批判が起こって世間的にも問題提起がなされました。

新しい取り組みを行う人のまわりでは、いつだって逆風は起こるものです。


この制服が完成にいたるまでに、開発、生産チームは様々なやりとりがあったでしょうし、私も数年前に大きな福祉施設での制服デザイン、生産を1から担っていた関係上、サイズ問題、生地、動きやすさなど多くの面を考慮した経験がありますので、背景は多少わかります。


ここまで話が決まってしまっている以上は、「ビジュアルから行動に影響する教育」について、学校側から、きちんと子どもたちに伝えていくことが大切だと思います。


世の中に、たくさんの物や服があふれている中で、何を選び、生産や背景を学び、これからの未来をどうしたらよくなると思うか、などを考える機会になるかもしれませんし、その子どもたちの敏感で真新しい感受性の反応などを見ていきながら、周りは多くを学んでいくのかもしれません。


モノを大切にする心は、ブランドでなくとも当然ですが、私の経験上は、感謝の想いや、嬉しいな、ありがたいな、素敵だな、という嬉しい気持ちを感じて過ごすことは効果的だと実感してきました。


良いものを大切にすること、作ってくれた人に感謝することは、良い循環を生みます。

感謝の根底には、さまざまな愛があります。


また、イギリスの制服についても記事に書かれていましたが、本当にイギリスの制服はとても可愛く、街並みの雰囲気に合っていて、子どもも大人もデザインや色合いを愛しているように見えました。見習うべきことがあるかもしれません。この件について、様々な意見が起こると思いますが、外面と内面という考え方として学ぶべきことも多いかもしれません。


ただ一点、改善の余地があったなと思うことは、インフォメーションの時期を早くすべきだったこと。総じて、「伝え方」かなと思います。


「3年後の春から制服が変わります」それはこういう意図と、新しい未来の姿を視野において、私たちはこういう考え方を持っているからです。と、前々から上手く伝えておけば、逆に支持者は増えるかもしれません。とはいえ、新しいことをやるには、いつでも問題や課題が起こります。例外がないのだから仕方ありません。


今回の保護者の方々には、予想外の負担に驚かれた方もいるかもしれませんが、その制服を着ることで、こどもたちが何を学ぶのか。

もしかしたら、価格以上の多くのことを感じ、学ぶかもしれません。



Blog by Mami Grace Osada

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