幸せの在処はどこニャンだ？２６～自分の、取り扱い説明書～

僕は、まだ子猫の時に

公園に捨てられたけど生き延びて

自由氣ままに暮らしている

「捨てねこトヨ」って、言うんだよ。

あぁそう、これね？

シッポの先端が曲がってるんだ。

面白いだろ？幸運のカギしっぽって言うんだよ。

捨てられた僕が言うのも、何なんだけど…

公園に遊びに来た人達に

なぜだか分かんないんだけど

幸せの在処を話すのが、日課となっているんだよ。

嘆きの新入社員が、やって来たよ

こんなはずじゃなかった。ってさ。

大きなため息ついてたねー。

まぁ、最初はそんなもんさ。

周りと比べてしまうより

自分に集中するのが大切なのさ。

あーそうか。君はまだ

自分の取説、読んでないの？

他人にばかり目がいくのは

自分を見てない、証拠だよ？

他人の取説読みあさって、思い通りにしようなんて

時間のムダだから、やめときな？

そんなヒマがあったらさ、自分の取説開こうよ？

嘆いていたのが嘘みたいに

他人のより面白いんだ。

謎解きもいっぱいあるけどね

宝の地図っぽくていいだろう？

冒険の始まりみたいでさ

なんだか、ワクワクしないかい？