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Hana ノ Namae

雅なる ムラサキシキブ

2020.11.22 10:00
(2020/11/8 青森市・東岳山麓)


紫式部(むらさきしきぶ)

シソ科ムラサキシキブ属/落葉低木


平安時代の作にして日本文学史上最高峰の長編小説『源氏物語』の作者の名前を持つ低木。


江戸時代の初めには「実紫(みむらさき)」「玉紫(たまむらさき)」と呼ばれていたが、植木屋が紫から連想して名付けたと言う。

他に、薄紫色の小粒の実がたくさん重なるように実る様から「紫敷き実(むらさきしきみ)」「紫茂実(むらさきしげみ)」と呼ばれていたものが転じて、という説もある。

合わせて考えると、植木屋が後者の名前も併せ連想して『紫式部(むらさきしきぶ)』と名付けて売り出し、それが定着していったのではないかと思うが、どうだろう。


他にも別名がある

「鑿柄(のみつか)」

木を彫る鑿(ノミ)の柄(ツカ)の材料に、叩いてもひび割れない硬いこの木が使われるところから。

「箸木(はしき)」

箸の材料として使われることから。


秋も深まり葉が黄色くなると、紫の実との色の取り合わせが一段と映えて、どことなく雅(みやび)を思わせる様は、いとおかし。(←それ『枕草子』な)

6月頃にはピンク色の花を咲かせていた筈なので、来年になったらまた行って花咲く様子を見てみたい。


花言葉:聡明/上品/愛され上手