断崖に轟いたヒグマの鳴き声 2016.08.25 03:57 今日も晴天。暑いくらいの陽気に軽く汗をかきながら森を歩きます。これまでの雨の期間が過ぎて、野生動物も活動しづらかった日々を取り戻すように活発に歩きまわっていることを感じます。草原では獣道を行くキタキツネ、そして...断崖部と付近の森ではヒグマ。何と思いがけないことに(音だし声だしをしていましたが...)、、3頭のヒグマを目撃してしまいました。そのうちの1組が写真一枚目。どちらも若そうに見える個体で、1頭が1頭を追いかけていって、はじめは親離れした兄弟の熊なのかと思っていましたが、急な崖のふちまで追いやってしまって、まさしく追い詰めました。そして、その瞬間…「グァァオオオォォーーー!!!」と周囲の断崖に響き渡るような大きな鳴き声で威嚇するように追い詰められた方のヒグマが鳴いたではないですか!この2頭が実際にはどのような関係なのかはわかりませんが、遊びやじゃれ合いにしては互いに本気のように見えて、僕自身もこんな場面を観察したのは初めてでした。しばらく睨みあった後、崖の上側の個体が森に去っていきました。もう1頭は少し上ったところで岩に座って一休み。ホッとした様子。時間の関係で僕はこの場所を後にしましたが、場面として驚きました。 そして、帰り道では…またヒグマがいました。これは、もしかしたら写真一枚目の2頭のうちの森に去っていった個体と同じかもしれないのですが、追いかけまわっていた時に別のもう1頭もいたようにも思うので、仮にこの個体が(写真一枚目と)同じだとしても3頭の目撃でしょう。日差しの下で駆けまわって体温が上がってしまって暑いのか、、水風呂(大きな水溜り)に浸かって涼んでいる…というまた珍しい場面です。どことなく、、温泉につかって気持ち良さげにしているお父さんのようで、遠くから見ているぶんには微笑ましくも面白い光景でしたが、人間への反応が鈍いように感じられる個体で、気をつける必要があります。 この断崖部のツアーでも、知床五湖でも、フレペの滝の遊歩道でも7月に比べてヒグマの出没が少なくなっていっているようにも感じていましたが、おそらくは大雨や台風等の天候の影響で遭遇する場面がなかっただけでしょう。今日の森で出会ったヒグマたちは、いわゆる「新世代ベアーズ」の雰囲気、こちらが遭遇しないように”音だし・声だし”をしても反応が鈍く、人間に対する警戒心のなさが目立っていました。近年の若い個体の傾向。だからといって人間を襲ったり、攻撃性が強いということでは決してなく、ただただ人間に無関心で、自分の通りたい場所を歩きすぎていく印象です。そんな彼らとどのように付き合っていくのか、今後の知床の課題に思います。