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大地泰仁/Yasuhito Ohchi

11月22日

2020.11.23 03:05

 なんということもなく過ぎていく。記憶の濾紙に残らない。なんの変哲もないものの持つ豊かさを見落とし続けているに違いなく、美しさや特別さに目を奪われているうちは節穴を顔に開けているだけなのかもしれない。


 知人の舞台を観に自転車で。めっきり紅葉が進んでいる。坂の多い道を上り下り。飲み物を買いに入ったコンビニの会計時、力みで話し方がゴツゴツしている店員さん、この人は一対一の関係を捨てていない。といって、投げやりな声の出し方をする人がいたとしてもその人がその人であることはいくらでも想像できる。1メートルを挟んだ二人のあいだになんの親密さや応答が成り立っていなくても一と一はあって、一歩離れてみればそんな二人の物語もある。


 ポール・オースター『空腹の技法』の「空腹の芸術」を読む。響くものがある。何行か写したくなる。

 桃太郎電鉄で勝負。50億ほどを銀次にスられる。

 【words】ページに、岡真理『記憶/物語』を引用。