NASA、アルテミス月探査のためのロケットの組み立てを開始
航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration, NASA)のエンジニアは、アルテミス(Artemis)計画の一環として、10年後に最初の女性を月に連れて行くために設計された巨大なロケットの組み立てを始めている。
NASAは24日(火曜日)に、スペース・ローンチ・システム(Space Launch System, SLS)の最初のブースター・セグメントは、その処女飛行に備えて、今週初めにフロリダのNASAケネディ宇宙センターで移動式ランチャーの上に積み上げられた、と発表した。
合計10のセグメントは、来年行われると予想されているその最初のリフトオフの前に、双子の固体ロケットブースターを形成する。
ロケットは、2024年までに最初の女性と次の男性を月に送ることを目指しているNASAのアルテミス月面探査プログラムの重要な部分である。NASA関係者はまた、SLSが火星や他の 「深宇宙の目的地」に到達するために使用されることを期待している。
完全に組み立てられると、SLSロケットはニューヨークの自由の女神よりも高くなり、約50年前にアポロ計画で使用されたサターンV型ロケットよりも15%以上の推力があり、これまでに作られたロケットの中で最も強力なものになる、とNASAは述べた。
しかし、プロジェクトは遅延とコスト超過に悩まされてきた。
アルテミス計画でNASAと協力しているジェイコブス社の統合オペレーションフローマネージャー、ジャクソン・フォークナー(Jackson Faulkner)氏は「SLSロケットの最初の部品を移動式ランチャーに積み上げたことは、アルテミス計画にとって大きな節目となりました」と、NASAのニュースリリースで述べた。
「ミッションが本当に形になっていることを示しており、間もなく発射台に向かうことを示しています」
NASAのアルテミス計画は、2021年に宇宙飛行士なしで月の周りの2回のテスト飛行で打ち上げられると予想されている。アルテミスIIは2023年に宇宙飛行士を乗せて打ち上げられる予定で、アルテミスIIIが月面に宇宙飛行士を連れてくるための準備をしている。
アルテミスはギリシャの月の女神にちなんで名づけられ、アポロ(Apollo)の双子の妹である。