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退屈と惰性と 改

ER アーシー レビュー(2021年2月18日 訂正追記)

2020.12.03 07:40

 今回のレビューは、トランスフォーマー アースライズ より、

“ER-09 アーシー ” です。


“トランスフォーマー ザ・ムービー” および “戦え! 超ロボット生命体 トランスフォーマー 2010” に登場したウーマントランスフォーマー、

“女性戦士 アーシー” が

アースライズで発売されました。


 2010放送当時には技術的な問題がクリアできず、トイが発売されなかったアーシーですが、実写映画やアニメイテッドへの登場以降、いろいろと姿形を変えたトイが発売されることが多くなってきました。

 オリジナルであるG1デザインの再現ということでは、レジェンズ版にタイタンズリターン版(日本未発売)に続いて今回が3回めでいいのかな?

 レジェンズ版の出来がかなりよかったので、あらためてリメイクする必要もないんじゃないか・・という気もしないではないですが、前シリーズのシージで恋人のスプリンガー(スプラング)がリメイクされたこともあってのことですかね。

 ムービー、2010関連としては、アースライズですでにクインテッサ周りが発売。

 さらに次期シリーズであるキングダム、そしてまさかのスタジオシリーズにまで波及して、来年はなかなかに熱いことになりそうです。

 というか、ロディマスにチャー、ブラーとスカージはスタジオシリーズで、サイクロナスと、ガルバトロンもキングダムで出るようですが、この線引きはどこにあるんだろう?

 流用でない新規型ならもう全部スタジオシリーズに回して、キングダムは初期メンバーの残り者(言い方ww)とビースト関連だけにすればすっきりするのに・・

 アニメWFCシリーズの内容にも関わってくるんでしょうけども。


 それでは、レビューに移ります。


※2021年2月18日、可動部について訂正、追記しました。

 実はその前にも一回訂正してますが・・


ロボットモード

 女性型らしいスラリとしたボディに丸い頭部。

 変形ロボというより、非変形のアンドロイドのような見ために、淡いピンクのカラーがなんとも可憐なTF界のアイドル。

 最近は新参のウインドブレードにその地位を脅かされている感もありますが、やはり女性型TFといえばまっ先に名前が挙がるのがこのアーシーですね。

 本体はレジェンズ版よりも一層華奢になり、顔も瞳が大きめで肌もつるんとした感じ・・

 というか、これはきっとすっぴんですね。ルージュも引いてない。

 そして柔らかい笑顔。

 アニメ(2010)で活躍してる頃よりも若いイメージかな。

 あの頃が20代半ばとして、今回は10代後半くらいの雰囲気です。

 とまぁ、そんなふうに正面から見るぶんにはかなりよい感じなんですが、これが後ろ姿となると・・

 背負い物のボリュームがすごい!

 というのもこのアーシー、近年稀に見る究極のガワ変形トイなんですよね。

 つまるところ、ビークルモードで表にくるものすべてをロボットモードで背負っているわけです。

 踵が長く設定されているので、まぁ自立は問題ないんですが。

 とはいえ、さすがにこのままだとあんまりだということなのか、ガワのうちおよそ半分(ビークルモード車体の後半部分)を取り外すことが可能で、そうすることでロボットモードのシルエットが随分とすっきりします。

 後ろ姿もご覧の通り。

 オリジナルデザインにけっこう近い状態になったように思います 。

 ただ、太腿とか脛とか肉抜きがすごくてちょっとアレですが・・

 ちなみに、ガワを取り外す際には左側面のスイッチを押し込み、ジョイントのロックを外す必要があります。

 ここ、わざわざバネまで仕込まれてるんですが、

 それ要る?(笑)

 また、外したガワはパーツを展開することで・・

なんだろうコレ?

  ビークルモードの後部がほぼそのまま、少し平たくなっただけです。

 上面には3㎜軸があり、アーシー本体の足の裏にある穴に差し込んで固定することで彼女を乗せることができるので、

リフター的なモノと考えてよいと思うのですが、それにしても座席とかもそのまんまだし、ブースターっぽいディティールがあるでもなし・・

 裏にはいくつかダボがあるものの、それらはビークルモード時の固定用で、ほかには5㎜軸や穴もなく、カスタマイズ要素は皆無。

 なお、説明書のイラスト・・

2010のメインヒロインになんて格好させるんだ!!(怒)


 ビークルモード

 サバトロンモードのスーパーカー(オープンカータイプ)にトランスフォーム。

 先にも言ったように、ガワ変形の1つの到達点です(笑)。

 レジェンズ版もほぼガワ変形ではありましたが、ロボットモードの胸部がビークルモードのボンネット部分になるなど、設定における変形シーケンスを多少意識したものにはなっていました。

 しかし今回は、胸部もダミー。

 ロボットモードの本体パーツは基本的にビークルモードでは一切見えないようになっています。

 まぁ、後ろから見ると膝関節とかは覗けちゃうんですが。

 ここまでやるなら完全に蓋すればいいのに・・

 なお、ただのガワ変形にもかかわらずわりと細かい手順を要求され、しかもそれがなかなかに厄介。

 前後輪の基部パーツを展開する必要があるのですが、そのパーツが薄いうえに可動部が妙に固かったり、後部のガワを最終的にスライドさせて下ろすときも、スライド軸を本体側のスペースに収めるのに若干コツがいったり・・

 意外と手こずりました。

 そして変形させたビークルモードですが、全体のシルエットは若干野暮ったい雰囲気です。

 もっとも、これはアニメオリジナルデザイン準拠ということだと思います。

 タイヤが外側から見えない(内側に付いている)のも同様なのでしょうが、そのため裏側に軸のある位置に穴が空いてしまってるのが、なんとも安っぽく見えるという皮肉な結果に・・

 シートおよび操縦席のディティールもわりとあっさり。

 塗装もシンプルです。


付属品

 レーザーガンが1丁付属。

 半透明のクリアパーツ製なので、せっかくのディティールもほとんどわかりません。

 かなり小さいこともあり、5㎜軸、穴もなく拡張性もほぼなし。

 銃口部分は3㎜なのでエフェクトパーツの取り付けは可能です。

 しかし、レジェンズ版では形状の違う2種類の銃にブレード2本と武装も充実していたので、今回は正直かなり物足りないです。

 ロボットモードでは腰裏にマウント可能。

 というか、その位置はもう腰ではなくお尻ですよ。

 ビークルモードではボンネット裏にマウントできるようなのですが、

スッカスカで固定できません。

 これ個体差なのかしら? そもそも説明書にはなにも書かれてないんですが・・


追記

 ここにはグリップを差し込むということのようでした。

 このように、

ぴったりです。

 ていうか、ちゃんと説明書に載せてほしい・・


 また、一応上面にも取り付け可能。

 本来ロボットモードでガワを固定するためのダボ穴なんですが、若干緩いものの固定できます。


比較画像

 レジェンズ版と。まずロボットモードで。

 背の高さはほぼ一緒ですが、レジェンズ版のほうが全体に肉付きがよく、ER版は細身。

 頭部ザン対の大きさはほぼ同じですが、顔は少し大きくなり、若いというか幼い印象ですますね。

 やはり歳を重ねて・・


 背面。

 ボリュームのあるガワを背負うスタイルは変わらず。

 しかしレジェンズ版は脚の肉抜きもあまり目立たないですね。


 ビークルモードでも。

 レジェンズ版のビークルモードはER版と較べてかなり細身でスタイリッシュ。

 胸部や脚部など、ロボットモードのパーツが実はけっこう露出していますが、ほとんど違和感ありません。

 あらためて、よくできている。


 裏面はこのように。

 こうして見ると、おおよその変形パターンは共通だということがわかります。

 しかし、ゆえにこそレジェンズ版でやっていたことを昇華するのではなく、省いてしまったのが今回のER版という感じがしてしまう。

 しかも省いたことによって面倒事が増えてしまっているという本末転倒なことに・・


 SG クロミアと。ロボットモードで。

 このクロミアはPP版の女性型コンバイナーのパーシャルですが、構造の踏襲がほとんどで共通パーツは少なく、全体に一回り小さくなるなど、PP版女性型TFの焼き直しという感が強いです。

 そういう意味では、今回のアーシーとは真逆かなぁ・・


 ビークルモードでも。

 ビークルのフォルムとしては、クロミアも本来は右のアーシート似た感じだった気がします。

 ディティールの量は、シージとアースライズのコンセプトの違いが如実に現れている感じですね。

 2010で絡むことが多かった印象のウィーリーと、ブラー(タイタンズリターンではこのブラーのリデコでアーシーが作られています)、ともにレジェンズ版と。まずはロボットモードで。

 サイズ感はいい感じ。

 造形的にもさほど違和感はありませんが、やはりレジェンズ版も少しディティール多めですね。


 ビークルモードでも。

 こちらも並べて不自然さはありません。

 ブラー、ウィーリーともにスタジオシリーズでリメイクされますが、ウィーリーはグリムロックのオマケに付くロボットモードのみの非変形半固定フィギュアというのがなぁ・・

 キングダムのコアクラスでリメイクされる可能性はないだろうか? なければ当分このレジェンズ版で凌ぐしかないですね。

 まぁ、十分な出来だとは思いますが。


以下、画像

 ロボットモードの可動は標準的。

 レジェンズ版ではできなかった腰の回転も可能ですし、膝も二重関節で深く曲げることができます。

 正座も可能。

 女の子座りも。

 足首の左右スイングこそできませんが、その代わりに踵が長くなっているので自立にはあまり支障はありません。

※すみません、足首スイングできました。

 ご覧の通り。

 Twitterのフォロワーさんに教えてもらって、2ヶ月以上経ってから気付くという・・

 実際にはエリーター1のレビューについて指摘を受けたんですが、ならば基型の彼女も当然、ということで、訂正してお詫びいたします。


 こんなポーズ(どんなポーズだ・・)も可能ですよ。

 レビューとかいいながら見落としが多くて・・

 本当に、申し訳ありませんでした。 m(_ _)m


 立て膝もかなり綺麗に決まります。

 一方の上半身ですが、頭部はボールジョイント接続と思われるものの、ほぼ左右に回せるだけ。肩も引き出しなどはできず。

 手首は回転はできませんが左右のスイングが可能です。

 ロボットモード本体で変形にかかわる部分は脚部だけなんだから、そのぶんロボットモードの可動に重点を置いた設計になっていたら・・

 頭部は首から前後に動いて上を向けたり、顎を引けたり、肩も引き出せて腕組みとかまでできればトータルの印象は随分変わっただろうに。

 なお、スタンド対応穴は腰裏にあるのですが、ガワをすべて背負った状態では使えません。

 なので踵の5㎜穴を使うことに・・

 ガワを外せば・・それでも多少干渉はしますね。

 しかし、こういうところからも、ガワを外した状態がロボットモードの基本形ということなんだろうな。


 レジェンズ版のブレードを持たせて。

 拳は指が離れた造形なので、その点では汎用性もあります。

 ガワの活用あれこれ。

 リフターと解釈して浮遊状態で飾りたい場合は、

先のガワ背負っている状態と同様、本体左脚踵の5㎜穴を使えばとりあえずその態を成すという、わけのわからないことに(笑)。


 シールドに見立てて。

 5㎜軸もないので拳での保持もできず、ただ腕に乗せているだけですが。

 フロントウインドウを閉じることで運転席を隠せて、裏面に5㎜軸を付けとけば本当にシールドということでもよかったのに。


 結局、スタンドベースとするのが1番の有効活用なのかもしれない。

 片脚立ちでも安定します。


 恋人のスプリンガー(スプラング)と。

 かなりの体格差ですが、彼氏のほうはアニメでもけっこう太ましかったような気がするので、さほど違和感はありませんね。


 アーシー、君は下がるんだ!

 いいえスプラング、わたしも一緒に戦うわ!

 で、むしろ彼女のほうが活躍する(笑)。


 肩に乗せて。

 本当はお姫さま抱っこをさせたかったんですが、ちょっと無理でした。

 最後にセクシーポーズ(笑)で。


 以上、“ER アーシー” でした。


 とにもかくにも今の時代、しかもWFCトリロジーシリーズでここまで割り切ったガワ変形を完全新規で出してくるとは思いませんでした。

 どうしてレジェンズ版の正統進化を目指さなかったのか?

 今の技術なら変形と可動、ロボット、ビークル両モードでのベストプロポーション両立も十分可能だったと思うんですが・・

 なんというか、安易な方向に逃げてしまった感ががありますねぇ。

 まぁ、百歩譲ってガワ変形、そしてそのガワの一部を取り外してロボットモードのシルエットをオリジナルデザインに近付けるという手法はよしとしましょう。

 今回、僕が1番不満に感じた・・おそらくはほかの多くの人も不満に感じただろうことは、取り外したガワの処理です。

 というか、処理してない。

 本当にただのガワやないかい!

 アースライズではクリフジャンパーにトレイルブレイカー、アイアンハイドにラチェットと、なんやかんやでガワを取り外すアイテムがけっこうあります。

 ガワを取り外すことが変形に必須となるものとそうでないもの、外したガワに武器要素があるもの、ないものと様々ですが、少なくともこの4人にはガワに5㎜軸があり、ある程度のカスタマイズ要素も確保されているのに、アーシーのそれは・・いったいどういうつもりなのか?

 いやマジで、実際手に取るまではなにかしら使い途があるんだろうと思っていたんですが、今のところ思い当たらない(笑)。

 これ、頭部換えリカラーでしかないだろうWFC エリータワンでも一緒ですよね。

 ガワを外した状態のロボットモードはスタイルもいいし、なによりこれまでに発売されたアーシーのなかでも顔は1番可愛い(個人的嗜好)。

 可動も及第点でしょう。

 ビークルモードもアニメのイメージにかなり近いですし、それぞれで出来はよいとは思うのですが、トランスフォーマーとしては・・ねぇ。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。