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渋谷昌孝(Masataka shibuya)

彼シリーズ「絶望特急」

2020.11.29 14:56
彼は、この危機のあいだに大回転を開始した

絶望が疾走する!

悲しみの駅を、次々と通過して

絶望特急だけが、光輝を放ちながら滑るように飛ぶ

風景はますます希薄になり後退してゆく

ただただ、疾走疾走の連続と「失踪」

どこに向かって?

目的地がないからこそ回転速度が高まる

逃走して駆け抜ける!

胸に大いなる空虚を抱えながら

闇の中を一目散に走る

絶望を唯一の燃料として、空虚を運ぶのだ。

現在という名の主が、鞭を打って

彼を無目的な疾走に駆り立てる

そうして瀕死の馬は、脚をやたらと回転させる

(すべては深い沈黙のなかで)

世界の沈黙。長い沈黙。

世界の舌は切断されてしまった!