音楽の力
「音楽療法を受け始めて
すごくいい表情をするようになりました」
「悩んでいたことが少し減りました」
「薬だけでは効かなかったのに!!音楽療法すごい!」
「先生のピアノレッスンを始めて、なんだか笑顔でピアノを弾くことが増えました」
と言っていただくことがあります。
有難いお言葉ばかりです✨
音楽の力は本当にすごい、
と音楽療法士である私自身も感じることが多くあります。
その中で私が最も大切にしていることは。
音楽療法だけで
お子様や対象者の方が変わったわけではない、ということ。
え?
音楽療法士がそんなこと言っていいの?
と思われる方もいらっしゃると思います。
確かに音楽の力が働いた部分もあるでしょう。
が、大半は
音楽療法を受けられるご本人ご自身の力なのです。
私はその方やお子様の「力」を
音楽を持って支えるだけの杖だと考えています。
何もかもタイミング。
グググッと大きな成長や改善が見られたときは
ご自身の中での
今までの努力や頑張りが積み重なり、
それがものすごく大きな力となり、
またそれを支える音楽がタイミングよく背中を押すことができた。
そう考えています。
「決して、音楽療法だけの力ではない」
だからこそ、
なかなか前に進めないときがあったとしても
その一瞬一瞬も愛おしい。
思い悩む時間があるとしても
その時間も大切な時間。
そして一歩前に踏み出せた時の感動が
なににも変えられない瞬間となる。
それが
例えば
今まで苦手だったタンバリンを叩けただけでも
部屋に入ってしっかり音楽療法を受けられただけでも
5分座っていられただけでも
眠いのを我慢して頑張って起きて音楽療法を受けられただけでも
間違えたとしても諦めないで1曲弾き終えたことも
どんな些細なことも大きな成長。
その喜びや感動を共有できて
共感しあえることもまた、
音楽の力なのではないかな、と思っています。