射場ではポイントを1つに絞る
クレー射撃をやり始めると、必ずと言っていいほど陥るのが、「いくつもの点を修正しよう」とするもの。
実際には、幾つものことを同時に考えるのは不可能で、さらにアタマでごちゃごちゃ考えていると体の反応が必ず「遅れます」。
反応が遅れると大抵「慌てて」しまうので、結果として無駄撃ちになり、良い練習にはなりません。
もったいないように感じるとしても、結果として「一つ一つ」を体に覚えさせていく方が効率的なのです。
この時、「では何を優先してやるか」のお話をしておきます。
例えば、以下のような課題があるとします。
・初矢を早く取りたい
・左手を先に上げたい
・肩が上がらないようにしたい
・スウェーが出ないようにしたい
この場合、優先順位として最後なのが「初矢を早く取りたい」になります。
なぜなら、これは「結果」であって、体の動きの事ではありません。
直せるのは体の動きだけであり、それがスムーズに出来て始めて「結果」が付いてきます。
この時射場で意識するのは、「スウェーが出ないようにするために〇〇をする」の「〇〇」だけにします。
スウェーの場合は、セットポジションの捻りの状態やスイングそのもの「回転」に問題がある場合が多いので、「プール側セットポジションは右足に体重を感じてからコールする」とか「くるんとまわる」のような「肯定的」な意識を持つだけにするわけです。
この優先順位を決める時は、課題を大きく3つに分けます。
このような形で、「家での練習」で課題をきっちりこなしておくと、射場に持ち込む意識というのは一つか二つに絞ることができるはずです。
そして、実射の際はそのうちひとつだけ意識して、どうだったかを確認するわけです。
すると、後戻りが少なく、課題に対して前進していく感覚がわかるようになりますから、結果的に「早く」成長できるわけです。